Fashioninterview

【インタビュー】サカイやアンダーカバーが指名 「アンブッシュ」は何故選ばれるのか?

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―ブランドを語る上でコラボレーションは欠かせませんね。一番最初に声がかったのはどこだったんでしょうか?

V:一番最初ではなかったと思いますが、2009年にNIGOさんに声をかけられた時の記憶は今でも鮮明に覚えています。その時は単純に、自分たちが作ったものが認められているということが嬉しくて、ジュエリーだけではなくて、ウェアやシューズも含めたカプセルコレクションを作らせていただきました。そこから、2012年にはジョージ・ジェンセン(GEORG JENSEN)や「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のメンズ スタイル・ディレクターキム・ジョーンズからも声がかかるようになって。第一線の方々とコラボレーションを重ねることが、自信に繋がりましたね。



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「ルイ・ヴィトン」メンズ スタイル・ディレクターキム・ジョーンズとのコラボレーション

―「サカイ」とも3シーズン目ですね。

Y:阿部さんは「アンブッシュ」の初の展示会に来てくださったんですよ。「サカイ」を立ち上げて以来、他のブランドの展示会に行くことはほとんどないと言い「今日はどうしても見たくて来たよ」と言ってイヤリングをオーダーしていただいたんです。

V:実際に見ていただいて「よく出来てるのね。ディテールがすごいわね」と褒めてくださった。これをきっかけに、YOONとやりとりをするようになったんですが、ある日「私のコレクションでデザインして」と直接連絡がきたのでびっくりしました。正直「僕らに頼まなくても...」と恐縮な気持ちでしたが、YOONのフィルターを通して「サカイ」にアクセサリーを加えたいという考えを聞いて、重みと責任を感じましたね。同時に展示会で実際に見てもらうことがどれほど重要なことかがわかり、海外でも展示会をしようと決意したんです。

―初の海外展示会をパリで開催した理由は?また、成果はありましたか?

V:「アンブッシュ」の売上の4割が海外からのオーダーなんです。WEBで写真を見てオーダーしてくれているので、そういった取引先にも実際に手に取ってもらいたかったので、パリに決めました。まず人が来るのかが一番の心配でしたが、偶然通りかかったエマニュエル・アルト編集長(ヴォーグ パリ)や友人のキム・ジョーンズをはじめ、今まで来れなかった日本のメディアやショップの方々も足を運んでくれてとてもいい評価を得る事ができました。

 ただ、課題も見つかりました。実はYOONが本当にデザインしているとは思っていなかったという日本の方が多かったんです。これは僕たちがブランドについてしっかり発信できていないことも1つの要因ですが、YOONはディレクターという立ち位置で表に出ていて、実際には裏で別のデザイナーがデザインしていると認識されているようで、まずはそれを信じてもらうのになかなか苦戦しましたね。その点、海外の方はそういった先入観がないので純粋にモノのクリエイションを評価してくれていました。

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パリの展示会で自らコレクションについて説明するYOON

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スタイリストのキャサリン・ババ(Catherine Baba) / G-DRAGON(ジードラゴン)

―「アンブッシュ」のどのような点が評価されていると考えていますか?

Y:これまでのジュエリーはコンサバティブでクラシックなデザインが多かったなか、「アンブッシュ」はそういったルールを取っ払ったブランドとして新しいジャンルを確立していると思います。

V:僕自身「アンブッシュ」は時代を経てもビジョナリーなブランドであってほしいと考えていて、ジュエリーの可能性を極限まで追求できるブランドでありたいと思っています。色々なアイデアを広げ、試しながら自分たちのクリエイションを高みに持っていく必要もありますし、同時に日本のブランドを盛り上げていける立場のブランドになれたら嬉しいですね。

―最後に、2人は夫婦でもありビジネスパートナー。いい関係を保つ秘訣は何でしょうか?

V:長く付き合っているとプライドは、面倒くさいものなんですよね。いいものを作って、人に感動してもらえた方が僕たちだけではなく、会社の仲間も喜べるから。よく会社は子どものようだと言う人がいますよね。僕はまだその感覚はわからないけれど、近いものがあるのかもしれませんね。そんなマインドで取り組んでいるから、いい関係で過ごせているのかもしれません。

Y:意見を言い合うこともありますが、それって夫婦じゃなくても普通じゃないですか。それに、プライベートでもビジネスでも、自分の強さと弱さに正直でなければいい関係を創るのは難しいと思うんです。だから私の弱いところは彼に任しているし、彼の弱いところは私に任してもらっている。「私も彼も完璧ではないから」と常に言い聞かせています(笑)。

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YOON
ボストン大学では、グラフィックデザインとアート史を専攻。東京に移り、2002年にVERBALとともにAMBUSH DESIGN®を立ち上げる。2004年に18kやプラチナを主な素材に「アントニオ マーフィー&アストロ」を始動し、2008年にセカンドラインとして「アンブッシュ」をスタートした。ヴィジュアルディレクターやデザイナーとして活動する傍ら、「シャネル(CHANEL)」や「ランバン(Lanvin)」といったラグジュアリーブランドのパーティーではDJを担当するなど多岐にわたり活躍している。

VERBAL
m-floやTERIYAKI BOYZ®の他、クリエイティブユニットPKCZ®のメンバーとしても活動。独自のコネクションを活かして国内外数多くのアーティストとコラボレーションを手掛け、近年はDJとしても注目されている。YOONとともに「アントニオ マーフィー&アストロ」や「アンブッシュ」を手掛ける傍ら、クリエイティブエージェンシー「WHATIF」の代表として3Dプロジェクションマッピングやモーションキャプチャースーツ等の最新技術を提供している。

公式サイト AMBUSH

(聞き手:高村美緒)

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