Fashion インタビュー・対談

【インタビュー】サカイやアンダーカバーが指名 「アンブッシュ」は何故選ばれるのか?

YOONとVERBAL
YOONとVERBAL
Image by: Fashionsnap.com

 「サカイ(sacai)」や「アンダーカバー(UNDERCOVER)」など海外に挑戦するジャパンブランドがこぞって「アンブッシュ(AMBUSH®)」にジュエリー制作を依頼している。デザイナーは東京を代表するファッションカップルVERBALとYOON。15年1月にはパリで展示会を初開催するなど、立ち上げから7年目、「アンブッシュ」も世界への挑戦をスタートさせ、存在感を高めている。「アンブッシュ」について、YOONとVERBALに聞いた。(以下YOON=Y、VERBAL=V)

 

「アンブッシュ」の原点は「ストリートカルチャー」

―そもそも、2人はどうやって出会ったんですか?

V:YOONとはボストンの大学で出会いました。当時の僕は地味な学生で、彼女と出会った頃はよく「そういう眼鏡ダサいからやめた方がいいよ」って突っ込まれたりしてました(笑)。僕は経済学部と哲学部をダブルメジャー(専攻)していたので、卒業する時は普通のサラリーマン的なファッションでしたが、彼女のスタイルがカッコよすぎて衝撃だったんです。当時アジア系アメリカ人は、メイクもファッションもまだまだ地味な印象でしたが、彼女はとてもスタイリッシュだった記憶があります。

―日本を拠点にするきっかけは?

V:卒業後、僕は運良く念願であった音楽の仕事をすることができるようになり、軌道に乗ってきたので日本に移りました。彼女はそのままデザイン会社に就職して、ハーバード大学や色々な企業と提携したグラフィックの仕事をはじめたんです。必然的に遠距離になり、会う機会が減ってしまったので「日本においでよ」と僕から誘いました。ちょうど、彼女も日本でクリエイティブな仕事にチャレンジしたいというタイミングだったので、最初は僕の楽曲のCDジャケットやテリヤキボーイズ(TERIYAKI BOYZ)のTシャツデザイン等を担当してもらっていました。

Y:日本のいいところは、クリエイティブなことをやりたいと思った時に周りがとてもオープンだということですね。チャレンジしたいという気持ちがあってもアメリカだったら私が今やっていることをここまで好きにはできなかったと思うんです。

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―なぜ、ジュエリーブランドをスタートしたのでしょうか?

V:僕がメディアに出る時のスタイリングを、徐々に彼女が担当してくれるようになったんですが、単純に僕に合うジュエリーが世の中になかったんです(笑)。

Y:彼のスタイリングを著名な方にも依頼したことがあるのですが、どうしても彼らしいスタイルにならないんです。日本はまだラッパーに馴染みがなく、今でこそラッパーとハイブランドが結びつく存在になりましたが、当時はジャージーのセットアップ一択でした。彼がラグジュアリーブランドを好んでいたことを理解していたので、私物をそのまま使ってスタイリングを始めました。

V:当時のラッパーの服装については彼女とはもちろん、カニエ・ウエストなどの同じ分野のアーティストとも「ラッパーがディオール着ててもいいじゃないか」とよく話していましたね。カニエは昔、モードブランドを着用して公の場でバッシングを受けたことがあったそうですが、今ではそんなことで叩く人はいません。YOONのスタイリングは僕たち2人の発想を形にした最初の作品であり、ラッパーのファッション概念を変えるきっかけにもなれたのではないかと自負しています。そしてそのスタイルを完成させるためのアクセサリーが必要だったんです。 

―最初に立ち上げたラグジュアリーラインの「アントニオ マーフィー&アストロ(Antonio Murphy & Astro)」ですね。

V:はい。80〜90年代のアメリカの風俗街にいるポン引きの人たちのファッションを収めた写真集を見ていたら、指に大きなジュエリーをじゃらじゃらとつけているのが目に入ったんです。これがイミテーションではなく実際に本物のジュエリーで作られていたら面白いね、と2人で話したことがきっかけで本物の素材にこだわって大ぶりのジュエリーを作るようになったんです。最初はあくまで僕が着用するためでしたが、テリヤキボーイズのイベントでカニエを日本に招待した時に、最初の挨拶の際、僕のネックレスを見て「何だそれは!?」と驚かれて。自分で作っていると伝えると「俺も欲しいから2倍の大きさにして作ってくれ」と言われたのが初の受注でした。彼との交流はそれから続いていて、当時のネックレスも今も大事に使ってくれています。

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