
FASHIONSNAPによる業界の職業図鑑。ビューティ業界にはどんな職業があるのか。名前は聞いたことがあっても、実際にはどんな仕事をしているのか。そんな疑問を解消すべく立ち上がった連載企画。業界の最前線で活躍する人に、リアルな職務内容や必要なスキルをファイリング。ビューティ業界への理解を深めるとともに、将来この分野を志す人にとって、進路や就職活動を考える際の手がかりとなることも目指す。
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第6弾は、法人営業編。「ミルボン」のフィールドパーソン(以下、FP)として、サロンでの技術講習や営業サポートなどを担当する和田美里氏の協力を得て、この職業を魅力を探る。

◾️和田美里 大学在学中は文学部に在籍、卒業後2020年に入社。約9ヶ月間の研修を経て、現職。現在はサロンおよび美容師に対して技術講習や営業サポートを行うフィールドビューティエデュケーターを務める。
目次
法人営業ってどんな仕事?
企業(=法人)を相手に、商品やサービスを提案し、契約につなげる仕事。個人向けの営業と違い、会社の課題解決やビジネス成果につながる提案をすることが特徴で、契約金額が大きくなったり、長期的な取引になることも多い。

ミルボンでは「フィールドパーソン」と呼んでいます。私はその中でも「フィールドビューティエデュケーター(以下、FBE)」というポジションに就いていて、弊社の製品を活用しながら美容室で教育活動を行い、美容室の増収増益をサポートする仕事です。
商品やサービスを売る営業とは違うのですか?

FASHIONSNAP

少し違いますね。メインはサロンに対する教育活動です。例えば美容師の売上を上げていくために、シャンプーやカラー、トリートメントなど技術講習を行ったり、カウンセリングのスキルアップトレーニングを行ったりします。その中で、弊社の製品を推奨するといった流れです。
美容師への講習をFBEがするということですか?


はい。私たちは入社後、約9ヶ月間の研修を受けます。実際に技術を習得することで、美容師と同じ目線に立ち、的確な提案をするためです。この研修は大阪の研修センター(現在は神奈川県小田原市に移転)で集中的に行われるので、同期との交流が一気に深まります。個人的には、そこも社内の雰囲気が和やかな理由だと思っています。

想像していた内容と違いました。


入社当初は私もそうでした。まずFP全体のビジネスモデルとして「モノを売るな、コンセプトを売れ」という言葉があります。だから私たちはひとりひとりのオーナーと綿密なミーティングを重ねて、サロンごとにカスタマイズされた教育プランを提案することを大切にしています。美容サロンの総合情報サイトなどに掲載するメニューなども一緒に考えたりするので、経営コンサルティングの要素も含んでいます。私たちFPの中にはもう1つ「フィールドマーケティングセールス(以下、FMS)」というポジションがあり、こちらは教育専門のFBEと連携し、より経営目線で販売代理店と協働しながら商品の提案を行っている職種です。
FBEになるには?
特定の資格やスキルは不要。大学卒業して入社後、営業部署に配属されるのが一般的。また中途採用でなる場合もある。

弊社の場合は、大学または大学院卒業後の新卒採用か、中途入社です。技術は入社後の研修で学ぶので、美容師免許などの資格は不要です。研修後、よりサロンに寄り添った提案をするために美容師資格を取る人も多く、私もその1人です。社内には美容師資格を取るための福利厚生も整っていますよ。
和田さんはなぜFBEになろうと?


美容に興味があったので、この業界で就職活動をしていました。そこでミルボンのFBEという職業を知り、良い意味で、営業らしくないと感じました。また、活動に定型はなく、ひとつひとつの担当サロンに寄り添って課題解決のための教育活動を行うことで、オーナーや美容師の貢献につながっていくという方針も胸に刺さりました。

性格や得意分野の観点から、法人営業に向いている人の特徴はありますか?


1人で黙々と作業するというよりも、コミュニケーションが大切な仕事です。周りも明るくて人と話すのが好きな社員が多い印象ですね。
学生時代の経験が役に立ったことはありますか?

FASHIONSNAP

一般的ではありますが、部活やサークルなど仲間に囲まれて過ごしたことは、仕事でサロンと関係を構築していくうえで役に立っているかもしれません。カナダ留学で直面した文化や習慣の違いは、サロンごとに異なるプランを提案するという業務で必要な柔軟性につながっている気がします。
FBEのある日の1日スケジュール


勤務体制はフルフレックスで、その日のタスクに合わせてスケジュールを組みます。サロンでのミーティングや講習会は美容室の営業時間前後にすることが多いので、基本は朝か夜。日によって昼間に打ち合わせをすることもあったりと、かなりバラバラです。1日にいくつかのサロンを訪問するので、移動時間もかかりますね。遠いときは車で東京から福島まで行ったこともあります。
繁忙期は?

サロンとの取り組みは年間を通して行うことが多いので、年の前半と後半で大体の業務内容が分かれます。上半期(1月〜6月)は新商品の発売が多い時期ですし、サロンに新人の方が入られるタイミングでもあるので、忙しくなります。アシスタントとして入社して、スタイリストデビューするまでの教育カリキュラムを組んだり、新人研修として講習を開講したりと、春ごろはとくに忙しい印象ですね。下半期は、年間でお取り組みしているサロンとの継続的なコミュニケーションや内容のブラッシュアップが主なタスクです。
やりがいは?

やはり担当したサロンから嬉しいお言葉をいただいたときです。「講習のおかげでお客さまの要望を汲み取ることができた」「シャンプーで気持ちがいいと褒められた」「カラーリングの時間を短縮することができた」などの成果を聞けると、やりがいを感じます。

大変だったことは?

「技術」をメインとするところでしょうか。美容専門学校のごとく、シャンプーやカラーなどの練習をします。教育者として教える立場に就くので、現場の美容師と同等かそれ以上の技術力が必要ですから、今考えてみればごく自然なことですよね。
さらに言えば、必要な技術を研修で学ぶと言っても、サロンのオーナーと1対1でスムーズに話ができるようになるまでは時間がかかりました。そういうときは先輩に相談したり、同行してもらうこともありました。
"人に教える"という点で大切にしていることは?

「傾聴」です。相手がサロンのオーナーであってもFBEの後輩であっても、自分のやりたいことを伝える前に相手の考えを聞く、ということを心がけています。相手の意見を真摯に受け止めて、それを解決するために何が必要かを考えることもこの仕事で必要なスキルです。

チーム体制は?

FP全体では昨年末時点で364名(2025年12月31日現在、同年12月期決算説明資料より)が在籍していて、この中でFMSとFBEに分かれています。全体で見ると若干男性比が大きいようですが、女性社員もたくさん活躍しています。研修中のメンバーはカウントしていないので、新人チームがデビューしたらまた人数が増えますね。
法人営業の収入はいくら?
収入は会社や経験年数や役職によって変動。厚生労働省による職業情報提供サイト「ジョブタグ(job tag)」によると、類似職種の平均年収は約473万円(※令和6年賃金構造基本統計調査を元に加工して作成)となっている。
今後の目標は?

私はいろいろなサロンを応援することにやりがいを感じていて、この仕事が好きです。だからこそ長く現場には関わっていたいですね。もっと深い信頼関係を築く方法や、よりサロンの魅力が伝わるメニュー開発の仕方がまだまだあると思っています。ひとつひとつのお店の魅力がきちんとお客さまに伝わって、需要と供給がよりマッチするような仕組みを作り上げていきたいです。
photography:Tomohiro Inazawa
最終更新日:
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