ディオール 2022年サマーコレクション
Image by: ©Brett_Lloyd
「ディオール(DIOR)」が、約1年半ぶりにパリでメンズコレクションのランウェイショーを開催。ラッパーのトラヴィス・スコット(Travis Scott)を迎えてコラボレーションした2022年サマーコレクションを発表した。
■2人の友人の対話から生まれたコレクション
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ディオールのメンズアーティスティックディレクターを務めるキム・ジョーンズ(Kim Jones)はこれまでもアーティストやクリエイターとコラボレーションしており、今月は「サカイ(sacai)」のデザイナー阿部千登勢との協業を発表して話題を集めたばかり。今回のようにミュージシャンとフルコレクションを制作するのは過去に例がないが、キムとスコットの友人関係から協業が実を結んだようだ。
コレクションの名称は、トラヴィス・スコットのレーベル「カクタス ジャック レコード」 にちなんだ「カクタス ジャック ディオール(Cactus Jack Dior)」。ロゴは手書きでアレンジしている。
■ディオールとテキサスのつながり
コレクションの着想は、スコットの出身地であるアメリカ・テキサスとディオールのつながり、そして先駆的なミュージシャンのアイデンティティとクチュールメゾンのヘリテージ。ショーの会場装飾にも反映され、砂漠や荒野の風景に、ムッシュ ディオールのバラ園とヒューストンのサボテンの庭園が融合した。
■フレアパンツやトラックパンツのシルエット
カラーパレットは、日に焼けたようなモーブ、カフェ、ピスタチオ、ペールブルー、そしてネオングリーンなど。ハイウエストのフレアパンツやトラックパンツといったボトムスのシルエットが象徴的で、一つボタンの定番ジャケット「テイラー オブリーク」のフォーマルなタッチとスポーツウェアの要素がコントラストを描いている。
「ディオール オブリーク」の柄は「ジャック」のスペルでアレンジされ、ニットやサドルバッグに。刺繍とハンドペイントのTシャツは、ツアーグッズのイメージでウォッシュ加工が施された。カクタス ジャックのキャラクターや、ヒューストンの地形など、スコットにまつわるモチーフが随所に散りばめられている。
■サボテンをデザインしたファインジュエリー
スニーカーはスケートカルチャーから着想。アクセサリーではモチーフとしてカクタス(サボテン)が用いられ、またキムのコレクションで初めてディオールファインジュエリーのアーティスティックディレクター ヴィクトワール・ドゥ・カステラーヌ(Victoire de Castellane)によるファインジュエリーを発表。プレシャスストーンの「カクタス ネックレス」が制作された。
さらにディオールは、アメリカのコンテンポラリーアーティスト ジョージ・コンド(George Condo)とコラボ。一点物のハンドペイントのシャツのコレクションで、ショーのランウェイでも存在感を放っていた。これらはオークションに出品され、収益は次世代のクリエイティブな才能をサポートするための奨学金に充てられる。
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