ビタミンCコスメって本当に沢山あるけれど、いったい何を選べばいいの? どんな風に使うのが効果的? 成分の専門家である竹岡篤史氏に、賢い選び方のアドバイスをもらって5つをピックアップしました。
国立研究所におけるペプチドを用いた経皮ワクチンの開発を経て、2002年よりスキンケア成分の開発に従事。2016年、ヨーロッパを代表する美容・コスメイベント「In-cosmetics」で、イノベーションアワード金賞を受賞。国内外の最先端の成分事情に詳しく、化粧品会社や製薬会社と共同研究・開発を手がけている。
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「朝は守り」「夜は再生」のビタミンCが効率的
「化粧品に配合されている『ビタミンC誘導体』には、さまざまな特徴があります。成分表示をチェックして、目的やシーンに合わせて選ぶと、効率のよいお手入れが叶うはず。イメージとしては『朝=守り』『夜=再生』のために、力を発揮するビタミンC誘導体を選ぶことが大切です。
これから日差しを浴びる朝には、肌に速やかに浸透する『APPS』のような高浸透型の誘導体や、すぐにピュアビタミンCに変換される『VCエチル』のような即効型の誘導体が適しています。紫外線から肌を守る力を、速やかに発揮してくれるからですね。
夜は『VC-IP』やAPPSなど、油に溶ける性質を持つ誘導体がいいでしょう。乾燥から肌を守りながら、睡眠中にじっくりとビタミンCの力を発揮するためです。アイテムとしても油分を含む乳液やクリームを選び、夜間の乾燥から肌を守ってあげましょう」(竹岡氏)
ビタミンCの主な効果
・抗酸化効果(シミ、くすみ、ニキビ、たるみ、シワ)
・メラニンの生成抑制(シミ、くすみ)
・メラニンの還元(シミ、くすみ)
・抗炎症効果(シミ、ニキビ、たるみ、シワ)
・ターンオーバーの促進(ニキビ、シミ、くすみ、たるみ、シワ、毛穴)
・コラーゲンの合成促進(たるみ、シワ)
・毛穴の引きすめ(毛穴・ニキビ)
・皮脂分泌の抑制(ニキビ)
代表的なビタミンC誘導体
「シミやニキビなど『表皮』で発生する悩みに対しては、スキンケアでビタミンCを外側から塗布すると、悩みの部位の局所濃度を高めることができます。
一方で、肌の代謝やコラーゲンの生成、体内で抗酸化力を維持するためには、ビタミンCの内服も重要になります。ビタミンCは代謝が高い部分に使われる傾向があり、口から飲んでも肌に十分な量が届くことが分かっています。体内濃度を維持するために、ビタミンCは朝と夜など、タイミングを分散して飲むのがおすすめです」(竹岡氏)
「ビタミンC」コスメ5品をピックアップ!
目次
1回1本、3種のビタミンCを肌に急速チャージ
「フラルネ ブライトチャージャー」(医薬部外品、1.0mL×28本 税込6600円)
「アルビオン(ALBION)」のスキンケアシリーズ「フラルネ」からこの春登場した1回1本使いきりタイプの美容液「フラルネ ブライトチャージャー」。水溶性、脂溶性、両親媒性のビタミンC誘導体をバランス良く配合し、スッと肌が飲み干すような浸透感と、肌内部で長時間ビタミンCが働く効果が両立します。キメの整った明るい肌へと導いてくれます。
製薬会社の研究を結集、ピュアビタミンCを高濃度配合
高濃度ビタミンC美容液の先駆者である、「オバジ(Obagi)」の研究を結集した美容液。ピュアビタミンCの高濃度安定配合に成功し、ロート製薬の製剤技術によって浸透力にもこだわっています。VCエチルとの組み合わせで、シミ、毛穴、乾燥小ジワなど大人の肌悩みに総合的に迫ります。
大人の肌悩みをトータルケアする「ビタミンカクテル」
プレミアアンチエイジングが手がける「シーマニア(C+mania)」は、シミ、くすみ、毛穴、たるみなどエイジングにトータルに迫る設計が魅力。ピュアビタミンCへの変換率に優れたVCエチルを高濃度配合し、ビタミンB3、B5との絶妙なバランスで、抗酸化や抗炎症効果を発揮します。
新上陸ブランド発、美容液などに混ぜるビタミンCパウダー
5月29日に日本上陸を果たす「オーディナリー(The Ordinary)」は、成分にフォーカスしたシンプルな処方と手に取りやすい価格設定が、Z世代を中心に世界各国で支持されています。美容液やクリームにブレンドするアスコルビン酸のパウダーは、日本でも人気を集めそうです。
最新の「保湿型ビタミンC誘導体」を配合した美容液
「シシ(SISI)」の美容液に30%という高濃度で配合されているのは、ビタミンC誘導体と植物由来のグリセリンを結合した、新・保湿型ビタミンC誘導体。しっとりなめらかな使用感と深い保湿力を両立し、ナイアシンアミドとの相乗効果で、全方位から肌悩みにアプローチします。
日本大学芸術学部卒業後、女性誌の美容班アシスタントを経て独立。雑誌、広告、WEBなどで美容記事を執筆している。担当分野はスキンケア、メイク、ヘアケア、フレグランス、美容医療など幅広く、丹念な取材をもとにしたわかりやすい記事に定評がある。温泉や銭湯をこよなく愛する入浴Lover。
(編集:福崎明子)
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