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ディーゼルが街全体をフロントローに? “たまご探しゲーム”でコレクションを発表

DIESELが2026年春夏コレクションを発表

2026年春夏コレクション

Image by: DIESEL

2026年春夏コレクション

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ディーゼルが街全体をフロントローに? “たまご探しゲーム”でコレクションを発表

DIESELが2026年春夏コレクションを発表

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 「ディーゼル(DIESEL)」は9月23日、ミラノファッションウィークの初日に2026年春夏コレクションを披露した。今回は従来のランウェイ形式ではなく、「ディーゼル・エッグ・ハント」と題した参加型イベントを実施。ミラノ市内各所に置かれた透明な卵型カプセルにモデルが入り、新作ルックを見せるという試み。“ファッションのデモクラシー(民主化)”を掲げるブランドらしく街全体を巻き込んだ斬新な発表となった。

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ミラノ市内18ヶ所を巡る体験型ショー

 エッグ・ハントとは、春のイースター(復活祭)の時期に庭や公園などに卵を隠し、探して集める伝統的な遊びで、宝探しゲームのようなもの。今回の「ディーゼル・エッグ・ハント」はミラノ市の後援を受け、誰でも自由に参加できるイベントとして開催された。各スポットに設置されたモデルが入った卵型カプセルに併設したQRコードをスキャンしながらスタンプラリー形式で巡り、コレクションを楽しむことができる体験型ショーだった。

 カプセルの設置場所はディーゼル店舗をはじめ、ブランドゆかりのシアターやミュージックバー、アダルトグッズショップ、自動車修理工場など、ミラノ市内の計18ヶ所。全スポットを最初にクリアした5人には、今季の全55ルックのコレクションから好きなアイテムをメードトゥメジャー(オーダーメイド)でプレゼントする特典が用意された。

"誰もが最前列"を実現

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 夜7時半にスタートしたイベントには多くの人が集まり、賑わいを見せていた。スタート地点となったドゥオモ付近の広場では、ライブミュージックのパフォーマンスや無料のドリンクの提供など祭りのように人々が踊り、楽しむ様子があった。

 クリエイティブ・ディレクターのグレン・マーティンスは「ディーゼルは人々のためのもの。ファッションはゲームであり、誰もが最前列で楽しめるものであるべき。ルールに従い、そしてそれを破る、それが『For Successful Living(ディーゼルのスローガンである“成功した人生のために”)』なのです」と語る。

"ネクストレベル"のデニム加工

Image by: DIESEL

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 マーティンスは今季も、ストリートカジュアルをベースに加工技術と実験的なテクニックを用いながらも、日常に取り入れやすさも追求し、"ネクストレベル"を目指したという。

 今季のキーワードは「解体」と「再構築」。ブランドのアイコニックなデニムは、得意なダメージ加工をアップデート。特殊なブリーチ加工でX線写真のような効果を出したデザインや、リサイクルポリエステルを使用したサテンデニムのシリーズなど、デニムの新たな表現を模索している。

トロンプルイユのニット

Image by: DIESEL

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 グレンが得意とするトロンプルイユ(だまし絵技法)も健在。ニットのジャンプスーツやドレスは、異なるパーツが組み合わさったような仕掛け。色褪せたアニマルプリントや鮮やかな花柄を掛け合わせながら、縫い目が開いたようなディテールで肌を透かすなど、視覚的な遊び心が感じられる。

 また、架空動物の皮をイメージしたモチーフも登場。レザーは持続可能ななめし工場からの素材を活用している。

ディーゼルの革新性

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 ディーゼルはこれまでも既成概念を覆すショーで話題を呼んできた。約5000人を招待した大規模ショー、約7000人が参加したレイヴ形式のショー、3日間にわたる舞台裏の生中継など、クローズドになりがちなファッション業界に風穴を開け続けている。今回は街全体を舞台にした、ブランド史上最大規模の"民主化実験"となった。

 一方でグレンは今季から本格的に「メゾン マルジェラ(Maison Margiela)」のクリエイティブ・ディレクターに就任している。翌週にはパリでのレディ・トゥ・ウエア デビューコレクションも控えており、2つのメゾンを手掛ける多忙なスケジュールの中でも、ディーゼルならではの革新性を失っていない。プレイフルで若々しく、ときに挑発的なブランドDNAは、彼の手によってフレッシュに更新され続けている。

DIESEL 2026年春夏

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DIESEL 2026年春夏コレクション

2026 SPRING SUMMERファッションショー

ファッションジャーナリスト

大杉真心

Mami Osugi

文化女子大学(現文化学園大学)でファッションジャーナリズムを専攻、ニューヨーク州立ファッション工科大学(FIT)でファッションデザインを学ぶ。「WWD JAPAN」記者として海外コレクション、デザイナーズブランド、バッグ&シューズの取材を担当。2019年、フェムテック分野を開拓し、ブランドや起業家を取材。2021年8月に独立後、ファッションとフェムテックを軸に執筆、編集、企画に携わる。2022年4月より文化学園大学非常勤講師。

最終更新日:

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