
Image by: VALENTINO
アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)が「ヴァレンティノ(VALENTINO)」のクリエイティブディレクターに就任し、パリでデビューショーを行ってから1年。デザイナー交代が相次いでいる昨今のモード界において、原点回帰する動きが顕著に現れる中、ミケーレの3シーズン目はその先を行く新たなチャプターの始まりとなるコレクションとなった。
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アレッサンドロ・ミケーレ
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主要メゾンの体制刷新が続く、激動のモード界。新任のクリエイティブディレクターに課されるのは、創設者が築いたメゾンの核を護り、再定義しながら、自身のヴィジョンを鮮明に示すこと。歴史への深い造詣と折衷主義のクリエイションで知られるミケーレもその例に漏れず、ヴァレンティノ就任に際しては、ヴァレンティノ・ガラヴァーニ(Valentino Garavani)が確立した美学とデザインを徹底的に掘り下げることから着手していた。
フリル、ラッフル、ポルカドット、リボン、シノワズリ、トルコパンツ、オリエンタリズム、そしてヴァレンティノの核たるロマンティシズムといった創業者の象徴的なコードを、ミケーレ流にアレンジ。60年以上続く歴史を再認識しつつ、彼自身のヴァレンティノを始めるための基盤を築いた。
そして就任2年目を迎えた今回、2026年春夏コレクションは前回まで続いていたレファレンスの探求から、一歩踏み出す内容となった。ミケーレならではの折衷主義は健在ながら、彼のコレクション史上、最もシンプルでエレガントなコレクションに進化したとも言える。










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ベースとなったのは、ヴァレンティノの王道スタイル。構築的なスーチング、フェミニンなブラウスとタイトなスカート、レースやドレープ使いが際立つドレスなどがコレクションのメインを占める。シルエットはミニマルだが、繊細な刺繍やクチュールの技術がふんだんに用いられている。

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随所に鮮やかなカラーパレットが用いられ、ポルカドットやアニマルパターン、フラワーモチーフがアクセントに。また、艶やかなシルクやベルベット、シークインといった輝きをまとったスタイルは、今シーズンのテーマである「ファイアーフライズ(Fireflies)」を象徴している。

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コレクション全体のピュアな表現は、洗いざらしのように無造作なモデルのヘアスタイルにも現れていた。一方で、蝶のブローチやネックレス、ホログラムのように光を反射するアイウェア、そしてアンティーク調のバッグといったアクセサリーには、控えめながらも個性が宿る。

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ミケーレがヴァレンティノで追求する新たな美学の過程とも言えるコレクションは、モデルたちが頭上の光を見つめ、希望を感じさせる演出でフィナーレを迎えた。ミケーレの視線の先、真の到達点がどこにあるのか、新たなチャプターに期待したい。

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