ÉLÉMENTSの橋本龍馬氏と小野尚貴氏
ÉLÉMENTSの橋本龍馬氏と小野尚貴氏
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Fashionインタビュー・対談

23歳の古着屋バイヤーが語る、プラダスポーツとMIU MIUのアーカイヴに惹かれる理由

ÉLÉMENTSの橋本龍馬氏と小野尚貴氏 Image by FASHIONSNAP.COM
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 メルカリやラクマなど二次流通市場の発展により、様々なアーカイヴアイテムに注目が集まる昨今、中でも注目を集めているのは「ラフ・シモンズ(RAF SIMONS)」のアーカイヴだろう。コレクションはファッションフリークの間で人気を博し、アーカイヴの価格は高騰を続けている。そんな中、古着屋「エレメンツ(ÉLÉMENTS)」ではあえてラフ・シモンズのアーカイヴを取り扱わず、「ミュウミュウ(MIU MIU)」のメンズラインや「プラダ リネア・ロッサ(PRADA LINEA ROSSA)」、通称「プラダスポーツ」のアーカイヴを多く取り揃えている。エレメンツを運営するのは、小野尚貴氏と橋本龍馬氏の23歳の2人。なぜ若き古着屋バイヤーは、人気のあるラフ・シモンズではなくミュウミュウのメンズラインやプラダスポーツのアーカイヴに注目するのか?

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23歳コンビが手掛ける古着屋ÉLÉMENTS

ショップ名「ÉLÉMENTS」の由来は?

 お客様に自分たちなりの新しい「要素」を提案し、様々なブランドの良いところをピックアップして「結合」していきたいと考え、「要素、結合」を意味する「ELEMENTS」にしました。2020年3月28日にお店をオープンしたのですが、コロナの影響で一旦実店舗はクローズしていまして、現在はオンラインのみで営業しています。今後は場所を変え再度実店舗をオープンさせたいと考えており、2月26日南青山にオープンする予定です。

ーバイイングする上でのこだわりは?

 プロダクトとしてのクオリティや、アーカイヴならではの細部へのこだわりがあるかですね。それと元々スタイリングが好きなので、1着で完結するものというよりはスタイリングで映えるアイテムかどうかを意識的に選んでいます。最近は、シンプルだけどさりげなくデザインやギミックが効いてるもの、いわゆる「テック系」のアイテムを求めているお客様が多いので、そこも念頭においています。ブランドで言うと「メゾン マルタン マルジェラ(Maison Martin Margiela)」、「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」、「ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)」、「エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)」などが多く、中でもミュウミュウのメンズラインとプラダスポーツのバイイングに力を入れるようにしています。

ーテック系というのは?

 言語化が難しいですが、ただギア感のある高機能な服というよりも、機能性のためのさりげないディテールがある服というイメージです。あとはぱっと見のスポーツ感も大事で、化繊だとよりテック感は出やすいかなと思います。例えばこのプラダスポーツのナイロンパンツ。裾の部分が薄いビニールの様な素材に切り替わっていて透け感があります。実用性は特にないですが、ちょうど良いデザインポイントになっているのでテック系と言えるのかなと。ミュウミュウのメンズラインやプラダスポーツ以外にも、1990年代後半から2000年代前半のヴィンテージはプロダクトとしてクオリティが高く、テックファッションがトレンドだったこともあって、ブランドに拘らず仕入れていますね。

プラダスポーツのナイロンパンツ Image by FASHIONSNAP.COM
プラダスポーツのナイロンパンツ Image by FASHIONSNAP.COM

ミュウミュウ メンズライン、プラダスポーツの魅力とは?

ーミュウミュウのメンズラインとプラダスポーツのアーカイヴのバイイングに力を入れているのは何故ですか?

 元々ミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)の作るデザインやシルエットが好きで、個人的に集めていたのが始まりです。プラダスポーツに関しては2年前くらいから原宿でバッグを中心に持っている人が増えていて、流行り始めているなという実感もあります。またミュウミュウに関しては2007年にメンズラインが終了したこともあって知らない人が多いので、自分たちのお店を通じて良さを提案したいという気持ちからバイイングするようになりました。

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ー2018年にプラダスポーツは復活しましたが、現行のものではなくアーカイヴにこだわる理由はなんですか?

 現行のものは黒がメインカラーですよね。それに対してアーカイヴは薄いピンクや白、水色が多くミュウミュウっぽさを感じます。やんちゃな女の子をイメージしてミウッチャが始めたであろうクリエイションの名残がプラダスポーツにも出ているのが大きな違いで、そこが良いなと思うんです。また現行のものはロゴや大ぶりなポケットなど、ぱっと見て分かりやすいデザインが多いですが、ミュウミュウのメンズラインやプラダスポーツのアーカイヴは、高級ジップを使用していたりと目立たないですが細かいディティールに強いこだわりを感じます。異素材の切り替えやドッキングが多いのもアーカイヴの特徴ですが、難しい作りで量産コストが相当かかっていると思うんですよね。だからこそ無くなってしまったのかもしれませんが(笑)。

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ー最近、切り替えやドッキングのディテールが目立つデザイナーズブランドの服が増えてきたなという印象があります。

 最近は、アーカイヴをインスピレーション源にした服が多くなってきたと思います。そこで多く見られる異素材の切り替えやドッキングは、ミュウミュウのメンズラインやプラダスポーツのアーカイヴから着想を得ているのではないかなと個人的に思っていて。僕らのような若い世代からすると、古いはずのアーカイヴが新鮮に感じることは多いですし、だからこそアーカイヴをデザインソースにする若いブランドが増えているじゃないかなと。特にミュウミュウのメンズラインやプラダスポーツは20年前のものとは思えないほど、新鮮で近未来感を感じるんです。

ー実際、メンズ期のミュウミュウ、プラダスポーツのアーカイヴの売れ行きはどうですか?

 若い人を中心に人気ですね。服飾学生だったり、あとはスタイリストのお客さんが多くて、リースとしてラッパーやアーティストの方に着用してもらう機会も増えています。ラフ・シモンズがプラダに加入してコレクションを発表したりと、プラダへの注目度は今後も上がっていくと思いますし、これから更にアーカイヴへの注目も高まるんじゃないでしょうか。

プラダ 2021年秋冬メンズコレクション

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ー今後の展望を教えてください。

 自分たちのような若い世代が頑張ってファッション業界を盛り上げていかないといけないと思っています。それには我々がアーカイヴを新鮮に感じたりといった感覚は大事で、それを共有、発信していけたらなと思います。あと今の古着屋はお店同士の交流や情報交換をあまりしないところがあるので、それを変えていきたい。ゆくゆくは僕らの世代のファッションストリートを作れたらなと思っています。

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■ÉLÉMENTS
オープン日:2021年2月26日(金)
住所:東京都港区南青山6-1-21-403
Instagram:@elements0109
ECサイト

プラダを着た悪魔 (字幕版)
出演: Meryl Streep、Anne Hathaway、Emily Blunt、Stanley Tucci、Adrian Grenier、Simon Baker
監督: David Frankel
発売日: 2013/11/26
価格: ¥299(2021/01/29現在)

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