イレブンティのマルコ・バルダッサーリCEO
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イレブンティのマルコ・バルダッサーリCEO
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イタリアブランドの「イレブンティ(eleventy)」が、日本初となるメイド・トゥ・メジャーを始動した。今年2月にオープンして間もない銀座店では、9月に同サービスを実施するイベントを開催。このイベントに合わせ、マルコ・バルダッサーリ(Marco Baldassari)CEOが、8年ぶりに来日した。深夜に日本へ到着し、睡眠時間は3時間という多忙の中インタビューに応じ、ブランド哲学や未来の構想について語ってくれた。
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イレブンティ 銀座店
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「ラグジュアリーとは品質、そして“エクスクルーシブ”であること」
イレブンティが実施するスーツやジャケットのメイド・トゥ・メジャー(価格帯は、スーツで約50〜120万円)では、「モデル」「ファブリック」「ボトムス」「ライニング」「ボタン」「イニシャル刺繍」に至るまで、細部へのカスタマイズが可能だ。日本初となる同サービスの始動について、マルコ氏は「一番の目的はお客さまと出会い、関係性を深めること。三喜商事とのパートナーシップにより銀座店をオープンできたこのタイミングで、ぜひ日本でもこの特別なサービスを提供したいと考えた」と背景を明かす。イベントでは、同氏が自ら店頭に立ち、顧客へ直接フィッティングとスタイリングを行った。「メイド・トゥ・メジャーはお客様のために特別に仕立てた、“エクスクルーシブ”な商品を提供する手段。ラグジュアリーとは品質であると同時に、“エクスクルーシブ”であることだと私たちは考えている」と語った。



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「スマート・ラグジュアリー」をコンセプトに掲げているイレブンティの軸には「ラグジュアリーとは品質」という考えがある。そして「品質はメイド・イン・イタリーと深く結びついている」とマルコ氏は語る。だからこそ、イレブンティは100%イタリア製にこだわっているのだ。そのなかでも最高峰のクオリティを追求するため、イタリア国内で90以上の専門的な縫製工場と連携している。例えば麻のジャケットとウールのジャケット、あるいはジャケットとパンツといったように、素材やアイテムごとに生産拠点を細分化し、それぞれに最も適した高い技術を持つ工場に縫製を依頼している。最高の生地を最高の工場で仕立てることこそが、イレブンティにとってのラグジュアリーなのだ。

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躍進の鍵は「価格と品質の完璧なバランス」
2007年に創業したイレブンティは、老舗のイタリアブランドが多く揃うなか、グローバル市場で年々着実に存在感を強めている。現在、ヨーロッパ、米国、中東をはじめとする世界各国の市場で全65店舗を運営しており、なかでも米国市場が好調だという。躍進の背景について、「私たちの成功理由の一つは、価格と品質の完璧なバランスにあると信じています。ラグジュアリーの立ち位置において、これほど価格と品質のバランスが優れているブランドは私たちが唯一無二かもしれません」とマルコ氏。最高の品質にこだわるが故に決して安価ではないが、品質をよく知る顧客層には納得感のある価格設定が評価されている。「消費者の知識が深まり、これまで以上に『適正な価格を支払いたい』と考えるようになった今の時代だからこそ、イレブンティを一度知れば気に入ってくれる」と同氏は語る。


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マルコ氏は、「品質だけでなくスタイルも重要です。イレブンティの“ミラネーゼ・スタイル”は特別で、世界中の人々に愛されています」と続ける。イタリア発祥のブランドとして、ファッションから食文化に至るライフスタイル全体を誇りとし、スタイルをトータルルックで打ち出している。イタリアにはレザーやニット、ダウンジャケットなど1つの素材やアイテムに特化し追求する名門ブランドが多いが、イレブンティでは全身を構成する全てのアイテムが高いクオリティで揃う点が特徴だ。
アウトフィットを重視していることから、例えばジャケットはスーツのピースにとどまらず、異なるパンツと合わせたり、足元をスニーカーや革靴で合わせたりと、フォーマルからカジュアルまで幅広いシーンにも対応できる。また、アイテムは中間色の柔らかいトーンをベースにした「イレブンティカラー」を多用。一見ベーシックなアイテムでも、ディテールにこだわり全体の調和を考えて設計されている。さらに、業界でも珍しいニットウェアのオーダーメイドも実施。カシミヤを中心にウールも揃え、ニットにパイピングや刺繍を入れることも可能で、カシミヤであれば41色から選ぶことができる。「我々のカラー、我々のシルエットでトータルルックを完成させ、お客様自身が“最高の自分”になれるように提案できることが、このブランドの大きな強みです。私たちは一人ひとりのお客様に合わせて、特別なアウトフィットを作り上げます」と同氏はコメントしている。





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リテールとホールセールの両軸戦略 ファッションの枠を超えた未来へ
ブランドの方向性について、マルコ氏は「今後においても、メイド・トゥ・メジャーは常に非常に重要なものになると思う。特別なホスピタリティや親切心、そしてサービスを人々に提供するビジネスにしていきたい」と、同サービスを発展させていく意志を語る。高いクオリティの素材や職人技を扱うイレブンティにとって、単なる商品の提供にとどまらず、顧客を歓迎して丁寧に説明し、コーヒーを飲みながら語り合って互いを知ることが重要だという。年に2回のペースで主要なマーケットでメイド・トゥ・メジャーのイベントを実施し、対面のコミュニケーションを通じて友人のような関係性を築いていく構えだ。
今後、直営店の数をよりグローバル広げていくのかという質問に対し、同氏は「リテールは、自分たちのチームを通じて、ブランドの世界観のなかでお客様に特別なおもてなしができるという点で非常に重要」と前置きし、「同時に、私たちが常に話し合っているように、セレクトショップや百貨店などのホールセールでの展開も継続したいと考えている」と答えた。ホールセールが重要な理由は2つあるという。1つ目は、「トラフィックの多い場所に商品を置くことで、ブランドの認知度を高めること」。2つ目は、「他のブランドの近くにいることで自分たちが置かれている市場をより深く理解し、学ぶことができること」だと説明した。
インタビューの最後に、同氏は少し先のヴィジョンを明かしてくれた。「未来のリテールは、もはやファッションにとどまりません。例えば、本格的なイタリアンエスプレッソやカプチーノ、イタリアらしいスナックを楽しめる“イレブンティ・カフェ”を併設できればいいなと思います。家族で来店して、一方が買い物をしている間に、もう一方はコーヒーを飲んだり友人と電話をしたりする。そんなイタリアの豊かなライフスタイルを体現する空間をつくることで、より多くの方にイレブンティの世界へ足を踏み入れてもらえたらと願っています」。

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