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「つまりは全部、音楽」山口一郎とたばこの深い関係と、考え方を応用していくこと

JTのPloom Xとコラボレーション

山口一郎

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IMAGE by: FASHIONSNAP

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「つまりは全部、音楽」山口一郎とたばこの深い関係と、考え方を応用していくこと

JTのPloom Xとコラボレーション

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 サカナクションのフロントマン 山口一郎とたばこは切っても切れない関係。詞を書く時、曲を作る時、その傍らには必ずたばこの存在があったという。今回、自身も愛用しているJTの加熱式たばこ用デバイス「プルーム・エックス(Ploom X)」の「個性を尊重する」という理念に共鳴し、オリジナルアクセサリーをデザイン。「べっ甲」と「桂剥き」という素材と工芸技術に目を向けて再解釈し、2つのフロントパネルを完成させた。その背景にある考え方を、数々の工芸品やジャパニーズモダンのヴィンテージ家具が並ぶ自宅のリビングで語ってもらった。

詞の世界とたばこの関係性

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FASHIONSNAP(以下、F):サカナクションの歌詞に「たばこ」や「煙」がよく出てきますね。先日出版された一郎さんの書籍「ことば 僕自身の訓練のためのノート」にも、「シガー」という詞がありました。たばこの存在が、一郎さんが綴る詞の世界観と合っているように感じます。

山口一郎(以下、山口):詞を書く時にはだいたい吸っていますね。自分にとっては自身と向き合うというか、作っているものを確認する、客観視する時間でもあるんですよね。

F:一人の世界を作るツールのようなイメージもあります。たばことの付き合いはいつから?

山口:喫煙が許される年齢になってからずっとですね。ただ、吸わなかった時期もあったんですよ。でも歌詞が全然書けなくて。それでまた吸い始めてみたら「新宝島」が3日で書けたという(笑)。僕にとっては必要だったんだなって思いましたね。

F:そんな裏話が(笑)。

山口:僕はやっぱり昭和の現代詩に影響を受けていて。その頃の文豪たちもよく吸っていたりとか、ものを作ることとたばことの関係性のようなイメージが、自然とあったのかもしれません。

F:現代とは吸う環境も異なっていましたね。

山口:今は吸っている姿とかあまり見せない方がいいという意見もあると思います。でも僕自身は、自分の素の姿を見せることに何も抵抗はないので。

F:InstagramやYoutubeのライブ配信でも、いつも素で話していますしね。

山口:飾れないんです(笑)。

加藤浩次との対談がきっかけに

F:たばこをデザインで選ぶことって過去にありましたか?

山口:紙巻きたばこの頃は無かったかな・・・あ、でも部屋にたばこを飾っていたことはあったと思います。「エコー」とか「ゴールデンバット」とか。特に古いパッケージが可愛かったんですよね。

F:「エコー」といえば、サカナクションの「ドキュメント」(2011年)のミュージックビデオの中で、一郎さんがそれらしきものを持っていました。

山口:当時吸っていたのは「アメリカンスピリット」なんですけどね(笑)。あとはデザインというか、シガーケースとかそういったもので自分のアイデンティティを作ろうとしたことはありました。

F:やはり、加熱式たばこが出始めてから選択肢が増えましたか?

山口:そうですね。急にガジェットとして存在してきて、デザインというものを意識するようになったのは僕だけではないんじゃないかなと思います。

F:いま実際に「プルーム・エックス」を愛用されているとのことですが、いつ頃からですか?

山口:去年ですね。僕が療養することになり、自分の中にあるものを一つずつ整理していた時期だと思います。ぞんざいに扱っていたというか、なんとなく扱っていたものが結構あって、それらを見直していって。

F:たばこもその一つだったと。

山口:はい。たばこの味や香りの作り方などもそうですし、関わってる人たちの熱意みたいなものとか、自分があまり知らなかったことに触れていくうちに「合っているな」と感じたんです。それでプルーム・エックスに切り替えました。

F:コラボレーションのきっかけは?

山口:同じ北海道出身の加藤浩次さんとJTの企画で対談したんですよね。その時にプルーム・エックスについて詳しく聞いて、もっと深く関われないかと僕の方からお願いしたんです。それと相澤さん(「ホワイトマウンテニアリング」のデザイナー相澤陽介)がコラボレーションしていたのも見ていたので、やらせて欲しいですとアプローチして。

F:フロントパネルが着せ替えできる仕様はアイデアが広がりそうです。

山口:そうなんですよ。ただ僕自身はデザイナーではないので0からデザインすることは出来ないですが、音楽を作る上で考え方みたいなものはいつも持っているんです。そういった考え方を込められないかと思って。あとはもう、本当に自分が使いたいものを作らせてもらえたらという願いが大きかったですね。

「BEKKO」と「KATSURA」

F:この2つのフロントパネルのデザイン、「BEKKO」と「KATSURA」はどのようにして生まれたのでしょうか。

山口:まず、日本らしさについて考えました。それで日本のたばこの起源を辿っていくと煙管(キセル)に行き着いて、それで頭に浮かんだのがべっ甲だったんです。シガーケースにもべっ甲製があったりもして。それを現代の加熱式たばこというガジェットに取り入れられたら、と。

F:そしてもう一つの「KATSURA」の方は、「桂剥き」という工芸技術から着想されたとのこと。繊細な木目が表現されています。

山口:綺麗ですよね。自然がデザインしたもの、無作為性、そういったところに僕は日本らしさを感じていて。漢字もそうですけど、左右非対称じゃないですか。自然の産物は全く同じデザインが存在しないし、どこを切り取っても違う。そこに美しさを感じて工芸品が作られてきたところに、日本の美学を感じます。

F:プルーム・エックスの形も左右非対称で、フォルムが有機的です。

山口:その形にも合うなと思って、「べっ甲」と「桂剥き」がしっくりときました。それぞれ実際のマテリアルで試作したものを製品に再現しているので、リアリティがありますよね。どのくらい本物を宿らせることができるか、というところにも技術力を感じました。手に持っていると、キセルっぽくないですか?

F:本当ですね。それぞれの質感まで表現されていて。実際には置いている時間も長いと思うので、家のテーブルやバーのカウンターとか、落ち着いたインテリアに馴染みそうです。

山口:確かに、この剣持勇デザインのテーブルに合うかも。好きなものを作らせてもらえるって本当に楽しいし、ありがたいですよね。色々なクリエイターの方が、自分が使いたいものとしてデザインしていくというのは、すごい良いことじゃないかなと思っていて。

F:どんな人のデザインが見てみたいですか?

山口:うーん、身近な方だとやっぱりインテリアデザイナーの片山正通さん。それから藤原ヒロシさん、平林奈緒美さんも、バシッと良いものを作りそうですよね。

好きなもの、普段使うもの

F:以前、一郎さんが投稿されたTwitterで、お父様が「BEKKO」モデルらしきものを手に持っている写真がありましたが、あれは・・・?

山口:そのサンプルです(笑)。まだ発表前でしたが、親父が家に来た時に見せて。

F:よく見たらメガネのフレームもべっ甲で、お似合いでした(笑)。あとちなみに、一郎さんが使っているギターピックもべっ甲柄でしたよね。

山口:メガネもたばこもそうですが、普段から使っている小道具として「一緒だな」と思う部分があるんですよね。そこにちゃんとデザインが入っているのは、自然なことというか。なので次に同じ柄でシガーケースも作れたらいいなと思っているんです。

F:ところで気になっていたんですが、それって灰皿ですか・・・?

山口:そうです(笑)。中目黒だったかな? 骨董屋で見つけて「これ灰皿に使える」と思って買ったんですよ。あとこっちは河井寛次郎の陶器で、これも灰皿にしようかなと考えていて。福岡に行った時にたまたま出会ったんです。

F:贅沢すぎて、ちょっと灰皿にするには勇気がいるかもです(笑)。

コーヒー、椅子、たばこの共通点

F:今年、自身のプロジェクトとして新たに「yamaichi」をスタートされました。よいものを作ったり発信していくとのことですが、第1弾が「虎へび珈琲」、そして第2弾としてお披露目を控えているのが「フリッツ・ハンセン」のプロジェクトとしてアルネ・ヤコブセンの「ドロップチェア」とのコラボレーション。ジャンルが広がっていますね。

山口:どちらも自分にとっては身近なもので、プルーム・エックスと同じように考え方を注いでいます。それには2つ背景があって、まず1つは、自分が音楽を作る上でコンセプトを立てていくことのトレーニングになるんですよね。考え方を別のものに転換するということが、僕にとっては遊びでもある。音楽だけではなく、その遊びも僕のライフワークとして大事だと思っているんです。

 もう1つは、音楽からたくさん恩恵をもらっているということ。自分が好きな音楽を作ることで、色々なものを手に入れたり吸収している。応援してもらえている。そういった恩恵を受けている分、僕らの音楽に興味を持ってくれてる人たちにお返ししたい。それが僕にとって大義のような感覚がありますね。

F:どこか音楽とつながっているんですね。

山口:昔は、音楽からファッションに興味を持ったりとか、入り口になっていたと思うんです。でも今、音楽が色々な文化と乖離している気がしていて。もちろん要因は様々だと思いますが、乖離してるものをもう一度結びつけたいと思っています。利益のためとかではなく受け取ったものをお返しする感覚で、自分の音楽から音楽以外のものを繋げていくというか。つまりは全部、音楽にしたいということなのかも。

F:それは「yamaichi」のコンセプトとも重なってきますか?

山口:はい、立ち上げた理由でもありますね。自分の「NF」の活動でも音楽とカルチャーを混ぜ合わせてきましたが、「yamaichi」の方はよりミニマムに直接結びつけていきたい。より趣向的になっていくかもしれません。

F:まだ療養期間中だとは思いますが、少しずつ活動が広がりそうですね。

山口:音楽制作の方もスタートし始めていて、サカナクションとして来年あたりから復活できればという気持ちでいます。メンバーそれぞれも変化すると思いますし、山口一郎という自分を主語にする活動も進めていくことで結果的に音楽に結びついていって、第二期サカナクションになっていくんじゃないかなと感じていますね。

F:楽しみにしています!

(聞き手)小湊千恵美

Ploom Xのオリジナルアクセサリー ICHIRO YAMAGUCHI Model 「KATSURA」と「BEKKO」 - 「Ploom X CLUB」にて抽選で当たるキャンペーンを実施し、また同様のデザインをフロントパネルにプリントできるサービスを一部 Ploom Shopにて実施する。7月10日まで。

Imaged by FASHIONSNAP

Ploom X CLUB 公式サイト

※Ploom X CLUBの利用には「JT ID」の取得とデバイス登録が必要。
※本キャンペーンは「JT ID」を保有した満20歳以上の喫煙者が対象。

■山口一郎
1980年北海道生まれ。5人組バンド「サカナクション」として2005年に活動を開始し、2007年にメジャーデビュー。ほとんどの楽曲の作詞作曲を手掛ける。2015年に「NF」をスタートさせ、カルチャーをミックスした多様なプロジェクトを展開。2020年のコロナ禍には初のオンラインライブ「SAKANAQUARIUM 光 ONLINE」、2021年には山口一郎の自宅から生配信する画期的なオンラインライブ「NF OFFLINE FROM LIVING ROOM」を開催した。同年10月に新プロジェクト「アダプト/アプライ」を発表し、11月にオンラインライブ「SAKANAQUARIUM アダプト ONLINE」、そして全国アリーナツアー「SAKANAQUARIUM アダプト TOUR」を開催。常に時代の先端を歩む姿勢で、様々なシーンに影響を与え続けている。2023年より、作り手とコラボレーションし、製造背景にもフォーカスをあて発信するプロジェクト「yamaichi」をスタート。著書に「ことば 僕自身の訓練のためのノート」(青土社・2023年3月31日発売)。

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