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【2023年ベストバイ】サカナクション山口一郎が今年買って良かったモノ

Video by: FASHIONSNAP

 今年のお買い物を振り返る「2023年ベストバイ」。ラスト21人目は、サカナクションの山口一郎さんです。休養を経て少しずつ活動を再開し、10月から単独ツアー「懐かしい月は新しい月"蜃気楼"」をスタート。ファッションやインテリアなど、様々な分野のコラボレーションも注目を浴びています。サカナクションとしての復活に向けて「元に戻るのではなく、新しくなる」と話す、山口一郎さんの今年買って良かったモノ6点。

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Maison Margiela コート

アイテム

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山口一郎(以下、山口):どれにしようか、すごく悩みました。

FASHIONSNAP.COM(以下、F):今年のベストバイ、なかなか絞れなかったですか(笑)。

山口:そうなんです。本当に良くて紹介したいものばかりで。

F:それは気になります。まずは毎年恒例で山口さんの定番品についてお聞きしたいのですが、今年の定番と呼べるものはありましたか?

山口:いくつかあって、まずは「メゾン マルジェラ(Maison Margiela)」のコートかな。本当によく着ているので、冬の定番コートになりました。

アウターに触れる山口

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F:毎年ベストバイ入りしているマルジェラが1点目に来ましたね。リサイクルナイロン製のオーバーサイズパデッドコート。決め手は何でしょう。

山口:僕は去年の夏に体調を崩して、療養しながら活動しているのですが、薬の副作用もあって体重が増えたんですよ。それで大き目のアウターを探していて、「ジュンヤ ワタナベ(JUNYA WATANABE)」や「ロエベ(LOEWE)」などいろいろと試したんです。結局、マルジェラのコートのシルエットが自分の中でベストでした。

F:山口さんはこれまでもオーバーサイズが多かった印象ですが、こちらはいちだんとボリュームがあります。スタンドカラーになっていて、身体を包み込む感じで暖かそう。

着用カット

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着用カット

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山口:気になる首元も隠せるし、着ると丸みがありますよね。マルジェラってアジア向けの少し小さめのサイズもあるみたいですが、これはレギュラーフィットなんだそうです。このドカッとしたシルエットが、今年の自分の定番かな。

F:ドカッと太いパンツにも合いますね。アウター以外だと何が定番でしたか?

山口:そうですね、新しいものだと「コモリ(COMOLI)」のセットアップとか。

コモリのセットアップのアイテム

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F:セットアップというとジャケットのイメージですが、フーディーなんですね。新鮮です。

山口:フェルトのような厚地で、すごく着心地がいいんですよ。ウールなんですけどスウェットのように家で着られるし、少しラフに外出したい時も多かったので今年かなり活躍しました。これに「アクネ ストゥディオズ(Acne Studios)」のライダースとかハードなものを合わせてみたり。

山口一郎

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F:コモリは以前からベストバイ企画で話に出てきていましたが、好きなポイントは?

山口:圧倒的に素材ですね。それに考えて作り込まれているし、シンプルに見えて質量があるデザインだなと感じます。本当に合うのを見つけたら、確実に長く着られる。あ、あとパンツも今年の新定番かも。

F:ズボンじゃなくて下着の方のパンツですか?

山口:そうです。体型が変わったのもあって、新しいパンツ探しをしていたんですよね。僕、黄色のパンツしか穿かないんですよ。

F:黄色は山口さんのラッキーカラーでしたね。

山口:そう、それで探していたら、「ラルフ ローレン(Ralph Lauren)」や「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」などは出てくるんですが、自分にはちょっとピタッとし過ぎていて。筋肉質の人には合いそうだけど......。

F:広告モデルがムキムキですよね。

山口:それで行き着いたのが「ジュバンドーニ(JUBAN DO ONI)」でした。少し緩めのフィット感がすごく良くて。

F:どんなブランドか調べたら、クラリネット奏者の黒川紗恵子さんが2016年に立ち上げて、名前の由来は「襦袢」と「鬼」......?

山口:「オニのパンツはいいパンツ〜」という童謡、ありましたよね。

F:ああ〜、なるほど! なつかしいです。音楽家らしい由来ですね。

山口:穿いちゃっているから今日は見せられないんですが、おすすめです。でも僕、家で部屋着のときは結構ノーパンなんですけどね。

F:(!!)

山口:なので出かける時に穿くパンツも、どこか“よそいき”という感覚なんです。

I Need You Baby ジャケット

I Need You Babyの黒いジャケット

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山口:三田さん(スタイリスト三田真一)が手掛けている「アイニージューベイベー(I Need You Baby)」のジャケットも、シルエットが良くて今年のお気に入りです。

F:今年の山口さんの視点はシルエットですね。三田さんといえば、サカナクションのクリエイティブを作り上げている"チームサカナクション"のひとり。

山口:衣装に関しては全てお願いしていますし、グッズなど一緒に作って頂いているので信頼を置いています。変態的にすごい人なんですよ。

アイテムを手に持つ山口

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F:やはり、こちらも少し変わったシルエットです。モッズコートを短くしたような形で、横幅のボリュームがあって。これにはどんな服を合わせますか?

山口:中がモコモコになっているんですが、今日みたいな厚手のニットも良いし、あとこのソロイスト(TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.)のフーディーを合わせると、またかわいくて。

ソロイストのフーディー

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ソロイストのアイテムを手に持って見せる山口

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山口:このジャケットは男性にも女性も合うだろうし、価格も買いやすいと思います。確か1万円台だったんじゃないかな。

F:三田さんは現在ツアー中のライブでも衣装を担当していますね。

山口:はい、今回はジャケットとシャツ、パンツまで全部コモリです。メガネは「マサヒロマルヤマ(MASAHIROMARUYAMA)」で、靴は「ニューバランス(New Balance)」の990V6。普段の僕のスタイルの延長ですね。

山口:あと今年、僕が立ち上げた「yamaichi(YI)」でギャルソンの「CDG」と服を作ったんですが、その時も三田さんに監修に入ってもらいました。

※yamaichi:サカナクション山口一郎が主宰し2023年スタート。作り手とコラボレーションし、製造背景にもフォーカスをあて発信するプロジェクト。

F:話題になりましたね。山口さんは毎日1点はギャルソンを着ていると話していたので、念願だったのでは?

山口:本当に嬉しかったですね。僕はずっとギャルソンを着てきましたし、尊敬している川久保さんと対話して物作りを行ったことは貴重な経験でした。コラボのお声掛けをしたのには理由があって、僕は今、音楽とファッションが乖離している気がしているんです。そんな中で、CDGがギャルソンの入り口となるブランドだとしたら、そこに僕が結びつくことでファッションと音楽を共有できる人が増えたらいいなと思っていて。そういったことを川久保さんに直接お話しました。

F:思いが通じましたね。ラインナップは、山口さんの定番スタイルが踏襲されていました。

山口:実は提案時はもっと型数が多かったんですよ。ひとつ、どうしても作りたいものがあったんです。自分がずっと穿いてきたプリュス(COMME des GARÇONS HOMME PLUS)のパンツで、近年は売らなくなってしまったので、同じシルエットで作れませんかと。

F:ユニフォームのように穿いていましたからね。

山口:でも今回はCDGだったので、それは叶いませんでした。またプリュスで出してくれないかなあ。

 F:実際に協業してみて、気付きなどありましたか?

山口:川久保さんが実際に最前線でデザインに携わっているということを目の当たりにして感動しました。コラボロゴのバランスから、何から何まで細かく見てくださって。ぜひまたご一緒できたらと思っているので、今後もしお会いする時があったらこれを着ていこうかな。

アイテムを手に持つ山口

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F:あれ? 昨年のベストバイ企画で、裏地を黄色に張り替えると話していたルイスレザーのライダースでは。

山口:実際に張り替えたんです。でも、小森くん(GENERATIONS from EXILE TRIBEの小森隼)が家に来た時にあげちゃったんですよね。着てみてもらったら、あまりにも似合っていたから。

F:それでまた新たに購入したんですね! 「似合うからあげるよ」って、すごい男気というか。

山口:いやでも、なんであげちゃったんだろうな(笑)。ただ、服も家具も人にバトンしていくのは良いなと思うんですよ。人からもらったら大事にするだろうし、ずっと覚えていてくれたらいいなと。

腕を組む山口

インタビュー時のメガネも「マサヒロマルヤマ」 、ニットは「コム デ ギャルソン オム プリュス」

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JUNYA WATANABE MAN × New Balance スニーカー

黒いスニーカー

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F:シューズのベストバイについてお聞きします。山口さんは「ナイキ(NIKE)」の印象がありましたが、最近はニューバランスなんですか?

山口:そうなんですよね。レコーディングやツアーのリハーサルって常に立っていますし、動くことが徐々に増えてきたんです。それで試しにニューバランスを履いてみたら、ものすごく足が楽でびっくりしちゃって。そういえば、「ジュンヤ ワタナベ マン(JUNYA WATANABE MAN)」からニューバランスのコラボが出ていたな、と思って手に入れたのがこちらです。

アイテムを手に持つ山口

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F:一見すると黒一色ですが、スエードとヌバックの組み合わせや、ソールのグレーも効いています。

山口:渋いですよね。いつも穿いているドカッと太いパンツの裾が、かかとで止まってくれて、何よりハイカットなのに脱ぎ履きしやすい。あ、いま中にこれを入れているんです。

インソールを手に持ったカット

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F:中敷きですか?

山口:「ピットソール」といって、僕は一時期、寝たきりの状態で体もガチガチだったんですが、これで姿勢が良くなるというので試しに使ってみたんですよ。そうしたら、すごく姿勢が楽になる。

F:それは気になります。

山口:あともう一足、マルジェラの「タビ」バブーシュもよく履いていますね。

タビシューズを持つ山口の手元

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F:かなりミニマルなので、これは直球で「足袋」を連想しますね。今日のテーパードのパンツと合わせると和を感じさせます。

山口:マルタン(マルタン・マルジェラ)がデザインしていた時に出ていたバブーシュを何足か持っていたんですが、ボロボロになっちゃって。それで新しく手に入れたという形です。かかとを踏んでもいいし、さっと履いて出かけられるのが良いんですよ。タビって、僕にとって大人のイメージなんです。

足元のカット

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F:本当に近年、メンズも含めてタビが幅広く浸透しています。ちなみに今日着ているセットアップは?

山口:これは「クリストファー・ネメス(Christopher Nemeth)」です。ドーバー(ドーバー ストリート マーケット ギンザ)で衝動買いして。ジャケットのシルエットが少し和服っぽいでしょう?

F:直線カットで独特なフォルム。ジャケットのラペルもアシンメトリーでユニークですね。

山口:ネメスって若い頃すごく好きになって、でも買いたくても買えなくて。実際ちょっと買えるようになっても、まだ似合わなかったり(笑)。いま大人になってきて、やっと似合うようになってきたかな。

笑う山口

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F:ネメスは日本とのつながりも深いので、合っているのかもしれません。

山口:あと、いつか欲しいなと思っているのは「ポールハーデン(Paul Harnden)」のセットアップ。これもなかなか似合うものを見つけるのが難しくて......。僕は、ポールハーデンの似合う男になりたい。

Maison Margiela & COMME des GARÇONS リング

アクセサリー類

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F:ベストバイにアクセサリーが入ってきたのは初めてですね。

山口:つけ始めたのは今年からなんです。ひとつは、自分が病気になったことで、元に戻るのではなく新しい自分になりたいと思うようになったこと。それと、写真家の操上さん(操上和美)が話していたことがあって、若い人はそれだけで輝いているけど、歳をとると光を吸収するようになると。一緒にラジオをやっている加藤浩次さんからも、歳をとったからアクセサリーで輝きを補完するんだと聞いて、納得しちゃって。

F:年齢とともに馴染んで似合っていくものもありますね。

山口:つけてみようかなと思い始めた頃に、父親に「僕が指輪するのどう思う」と聞いてみたんです。そうしたら「俺は5本の指に指輪していたから、1本くらいどうでもいい。すりゃあいいじゃねえか」みたいに言われて、背中を押されたというかなんというか。

F:ヒッピーなお父様ですね(笑)。

山口:それで最初に手に入れたのが、このマルジェラのリング。次にこのギャルソンのブラックリングなんですが、これ本当はもっと真っ黒だったはずですけど、なぜか色が薄くなってきて不思議。

アクセサリーを手に持つカット

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F:なぜでしょう(笑)。

山口:あとマルジェラのバングルが2つ。それから「トーガ(TOGA)」のアップルウォッチのバンド。これもめちゃくちゃ良くて。自然とアップルウォッチとブレスレットが一体になっているんですよね。

アクセサリーを着用した山口

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F:日々のスタイルにアクセサリーという選択肢が増えて、着こなしも広がりそうです。

山口:とはいえ、これらが今の僕のベストですね。あまり頻繁に買うものじゃないと思うので、しばらく着け続けようと思っています。

F:ちなみに、この小さい黒い筒は何ですか?

山口:京都の「開化堂」の八木(隆裕)さんが作ってくれた茶筒のピックケースなんです。外は漆塗り。かわいくないですか?

アイテムを手に持つカット

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アイテムを手に持つカット

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オリジナルのギターピック

オリジナルのギターピック

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F:小さいけどちゃんと茶筒ですね! 2021年のベストバイで紹介してもらった巨大な茶筒の椅子を思い出しました。

上出長右衛門窯 上出惠悟の九谷焼作品

白いバナナをモチーフにしたアイテム

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山口:これ、焼き物なんですよ。信じられないですよね。

F:驚きです。ものすごく精巧でリアルな白いバナナ。

山口:上出長右衛門窯の上出惠悟くんの「甘蕉(ばなな)」シリーズの作品で、以前から気になっていてようやく手に入ったんです。九谷焼の質感がバナナの皮に似ていたので、本当にバナナを作ってみたそう。めちゃくちゃ良いですよね、宝物です。

白いバナナをモチーフにしたアイテム

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F:ありそうでない違和感があります。他にも陶磁器が少し増えましたか。

山口:まだ集め始めたばかりですが、この河井寛次郎さんの陶器は福岡の骨董屋で出会ったものです。僕、河井寛次郎さんは詩も好きなんです。こっちは、加藤浩次さんから誕生日で頂いたもの。

山口の陶磁器コレクション

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F:実際に灰皿として使っているんですね。陶磁器はこれから沼にハマっていきそうな予感がします。

天童木工 Hacoチェア&テーブル

家具など

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F:天童木工のHacoチェアとテーブルは昨年のベストバイにも入っていましたが、今年も?

山口:形は同じですが、よく見てください素材が違うんですよ。ずっと探していたのがこのブラジリアンローズウッドで、ようやく揃って嬉しいです。やっぱりHacoチェア、良いですよね。この木目や色合いもそれぞれ違うから、なかなか揃えるのが難しくて。

F:セットで販売されているというわけではないんですね。確かに昨年のものより深みがある木の色で、このリビングにぴったり。珍しい黄色のラグとも合いますね。家具の傾向としては引き続き、ジャパニーズモダンのヴィンテージでしょうか。

山口:そうですね、少しずつ揃えています。イサム・ノグチの「AKARI」はリプロダクトなんですが本当に手に入らなくて、ここにあるのはオランダにいる友達に代わりに購入してもらって、送ってもらったものなんです。なので電源が海外仕様のままで。

イサム・ノグチ「AKARI」

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 あとは剣持勇のダストボックスもお気に入り。変わったものだと「カルデサック」の青森ヒバのスツールも今年手に入れて、ちょっと動物の脚みたいでかわいくないですか?

家具を紹介する山口

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カルデサックのスツール

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F:愛着が湧くデザインですね。全体的に温かみを感じます。

山口:そうなんですよ。たくさん良いものがあって、自分が実際に使って本当に良いと思ったものは人に伝えたいんですよね。それで今年「yamaichi」を始めたんです。僕はデザイナーではないので、物作りやデザインする人をリスペクトしていて、一緒にできることがあればと思っています。今日も紹介しきれなかったものがあったなあ。

F:まだまだ、たくさんありそうですね(笑)。

山口:「オーラダンス(Oladance)」のオープンイヤー型のイヤホンとか、ボードゲームの「タンブリンダイス」とか。あとは、石川酒造の元祖もろみ酢。元気になるのでみんなにすすめたいです。

今年を振り返って

F:昨年、断捨離をしたという話をうかがいましたが、また新しいものが増えてきましたね。今年のお買い物を振り返ってみていかがですか?

山口:自分の中では結構、変化が訪れた年かなと思いますね。今まで好きだったものや、身につけていたものを踏襲するのではなくて、 新しいチャレンジも少しずつ始めています。

インタビューカット

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F:アクセサリーはまさにそうですね。

山口:あと、僕はずっと黒でしたが黒以外の服も結構着るんですよ。病気を経て、新しくなろうとしている。変わらないまま変わっていく部分、完全に変わった部分、どちらも混在しているんですが、そういう変化が動き始めた年だったかなと思います。

 それから、みんなが目を向けてないものに自分がどれぐらい気づけるか、そこが面白くなってきているなと思いますね。音楽もそうで、すでに注目されていることをなぞっても響かない。みんなが気付いていないことに気付けるかどうか。そういうことを探し始めています。

F:まだ療養中とのことですが少しずつ活動を再開し、単独ライブツアーもスタートしました。再びステージに立った時、どんなことを思いましたか?

山口:正直この病気になって、もう音楽は無理だろうなと諦めかけていたんです。もう戻れないと。今年、NFのイベントや、サカナクションに戻るために1人の公演をやるという時も、どこか無理かもしれないという不安があって、実際に初日を迎える前日に体調が最悪だったりして。でも、ステージに登った瞬間に一気にスイッチが入ったんですよね。なので自分のためにも、またここに立つんだと思えた。そしてサカナクションとして、5人でまたスタートしたいという気持ちも大きくなりました。ちゃんと立ち返って、新しい自分、新しいサカナクションになろうと。苦しかったですし、今本当に体調が戻ったかというとまだまだなんですが、スタートを切れたことは大きかったですね。

F:山口さんがステージで話していた「音楽交流をしたい」という一言が素敵だなと思っていて。音楽を通じた交流って広がりがありますよね。山口さんの今年の活動は、様々なジャンルのコラボレーションを含めて多岐にわたっていたので、そういった交流を体現していた一年でもあったのかなと思いました。

山口:音楽以外のクリエイションについては、やっぱり反対意見もあるんですよ。ミュージシャンは音楽を作るものだと。その気持ちもわかる。でも僕は、全て音楽だと思っているんです。好きなものがたくさんあるので、感動して、インプットして、最終的には音楽にしていきたい。それに、自分はいつ死ぬかわからないなと病気を通じて思ったので、本当に好きなことはやってみないと損ですよね。変化を楽しみながら、自分自身が感動するものを残していけたらと思っています。

F:また新たなサカナクションとしてステージに立つ日を楽しみにしています。

笑う山口

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■山口一郎
1980年北海道生まれ。5人組バンド「サカナクション」として2005年に活動を開始し、2007年にメジャーデビュー。ほとんどの楽曲の作詞作曲を手掛ける。2015年に「NF」をスタートさせ、カルチャーをミックスした多様なプロジェクトを展開。コロナ禍の2020年から2021年にかけて画期的なオンラインライブを実現し、同年10月に新プロジェクト「アダプト/アプライ」を発表。全国アリーナツアー「SAKANAQUARIUM アダプト TOUR」を開催した。現在、単独で全国を巡るツアー「懐かしい月は新しい月"蜃気楼"」を開催中。1月14日の東京公演はライブストリーミング配信が予定されている。

サカナクション公式サイト
「懐かしい月は新しい月"蜃気楼"」ライブストリーミング配信

■サカナクション山口一郎のベストバイ
2016年に買って良かったモノ
2018年に買って良かったモノ
2019年に買って良かったモノ
2020年に買って良かったモノ
2021年に買って良かったモノ
2022年に買って良かったモノ

■2023年ベストバイ
ファッションエディター 大平かりんが今年買って良かったモノ
「ロンハーマン」ウィメンズディレクター根岸由香里が今年買って良かったモノ
スタイリスト コギソマナが今年買って良かったモノ
映像ディレクター 上出遼平が今年買って良かったモノ
「シスター」オーナーの長尾悠美が今年買って良かったモノ
義足モデル KawaK(川原渓青)が今年買って良かったモノ
スタイリスト 梶雄太が今年買って良かったモノ
資生堂ヘアメイクアップアーティスト 進藤郁子が今年買って良かったモノ
ダンサー RIEHATAが今年買って良かったモノ
VCM 十倍直昭が今年買って良かったモノ
GEZAN マヒトゥ・ザ・ピーポーが買って良かったモノ
川谷絵音が今年買って良かったモノ
グラフィックアーティスト VERDYが今年買って良かったモノ
芸人・俳優・芸術家 片岡鶴太郎が今年買って良かったモノ
美容室「アルバム」創業者 槙野光昭が今年買って良かったモノ
スタイリスト TEPPEIが今年買って良かったモノ
音楽家 渋谷慶一郎が今年買って良かったモノ
[Alexandros] 川上洋平が今年買って良かったモノ
繊研新聞 小笠原拓郎が今年買って良かったモノ
FASHIONSNAP社長 光山玲央奈が今年買って良かったモノ

買ったモノ連載ページ

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