「IIHNN」2021年秋冬コレクション
Image by: ©IHNN
印致聖(イン チソン)が手掛ける「イン(IHNN)」が3月19日、2021年秋冬コレクションを発表し、30秒のショートムービーと全18ルックの画像を同時にお披露目した。
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ムービーの舞台となったのは、荒れたような海。水滴のついたカメラレンズに、スローモーションでモデルが映り込み、ぼんやりと服のディテールが映し出される抽象的な映像だ。しかし、次にルック画像を見ると、それが雨ではなく、モデルの背景にある、すりガラスのようなパネルの効果によるものだということが分かる。この実像と虚像を混在させたイメージは、コレクションのキーにもなっている。
今季のインスピレーション源となったのは、2人のアーティストの作品。アメリカの画家マーク・ロスコが描いた、抽象的な四角形を並べたシリーズと、日本の前衛アーティスト高松二郎が制作した、影をモチーフにしたシリーズだ。彼らの作品を連想させる、四角や分割、影によってできる色のニュアンスなどのデザインを、ディテールやスタイリングなどに、さりげなく落とし込んでいる。
「IHNN」2021年秋冬コレクション
Image by: ©IHNN
カジュアルな白のジャケットは、裏地が絶妙に透ける色の濃淡と、大振りなポケットがアクセント。ベアトップのドレスは、レザーのような光沢感のある素材で裾を切り返し、テーピングをアクセントにした胸元のデザインがユニークだ。さらに、白から茶色へと大胆にカラーブロッキングしたプリーツスカートや、ニットとシルクのような素材を合わせたオレンジ色のシャツワンピースなども登場。
秋冬ながら明るいカラーリングとリラックス感のあるシルエット、光沢感の異なる素材を自在に組み合わせることで、モダンでコンテンポラリーなウェアを提案した。(文責:村上杏理)
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