Fashioninterview

【インタビュー】デビュー3年「mame」黒河内真衣子のルーツとデザイン

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■黒河内真衣子が育てる「mame」

―「mame」のコンセプト(現代社会における戦闘服)の背景は?

 ブランドを始める時、まずはわかりやすい言葉を考えました。私は、洋服を着ることでプラスになれることが女性にとって大切だと思っています。"現代社会における戦闘服"は、言葉だと強いイメージに伝わるかもしれないのですが、「今日は大切なプレゼンがある」とか「今日は好きな人とランチに行くかもしれない」とか、日常の中で選ぶ服のこと。女性にはそういう小さな戦いが沢山あると思うんです。選んれくれた方に、長く大切に着てもらえる様な服作りを心がけています。

―一からブランドを立ち上げる時、生産背景で苦労はなかったか。

 最初の頃は、お取り引きさせていただくのが難しいことが多かったですね。今でもそうですが、時間が出来ればなるべく地方の取引先や工場に出向くようにしています。1ヶ月の3分の1ぐらい地方にいることもありますね。桐生で100年近く続く老舗の刺繍屋さんがあるのですが、そこは前職からお世話になっていた所で、私が会社を辞めて「一緒にまたお仕事してもらえませんか」と相談をしに行き、それを柔軟に受け入れてくれてから今まで、ずっとお取り組みさせていただいています。そういった職人や工場の存在があって今が成り立っているので、とても感謝しています。

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桐生の刺繍工場

―アイコンのポリ塩化ビニールのバッグはどうやって生まれた?

 もともと東急ハンズが好きで前職の頃からよく通っていたのですが、なかでも特に、地下1階売場が大好き。ポリ塩化ビニールの素材は、そのフロアで見つけて「きれいだな」と買って帰ったのが始まりです。自分でカッターで切ってモチーフを作ったら、ガラスみたいだなぁと。誰もが知っている素材だけど、ギミックやデザインで全然違うものに見えることが面白いと思いました。ブランドを始める前は、これを素材にコスチュームを作ったりもしていましたね。デビューコレクションで使用したお面もその流れです。

―最初は全て自作していた?

 プロトタイプのバッグは自分でカッターで切り、編み込み、そのサンプルを持って相談しに行きました。今は、裁断、パーツ加工、成型と組み立て、全て違う工場にお願いしています。最終的には高周波ウェルダーで溶着しているんですが、それを請け負ってくれているのは浮き輪や玩具を作っている工場。ポリ塩化ビニルは水道管や車のパーツなど、工業的に多く使われている素材です。最初は工場の方も苦戦していましたが、色々な人のお陰で製品化出来たものが、定番と呼ばれて多くの人に使って頂けるのはとても嬉しいことです。

―「mame」らしさを表現するデザインの特徴は?

 (胸元を指し)例えばこういうデコルテのカッティングの部分ですね。バツっと直線にするのではなく、少しカーブをつけることで表れてくる華奢さ。ちょっと太ったなぁと思っても、手首や首の太さはそんなに変わらないですよね。ボディコンシャスなものではなく、そういった小さな部分での女性らしさ。少しだけ手首が見える丈や首のラインの見え方など、細かい部分で女性らしさを大事にしています。

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「mame」デビューコレクションより

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