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「オサジ」が京都に複合型ストアをオープン 美・食・香りで“暮らしの処方箋”を提案

Image by: FASHIONSNAP

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 敏感肌ブランド「オサジ(OSAJI)」が、京都・御所南エリアにブランド初となるグローバルコンセプトストア「お匙 京都」をオープンした。舞台となるのは、1781年創業の老舗「キンシ正宗」の醸造所跡地。登録有形文化財である京町家を活かし、「醸す」というブランド哲学を現代美容へと昇華させた複合型ストアだ。

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 店内には製品を体感できるサロンをはじめ、京都限定の線香づくり体験、発酵をテーマにしたカフェ、アート支援のギャラリーを展開。化粧品、香り、食、そして芸術を通じ、心身を整える「ホリスティックな処方箋」を提案する。ブランドディレクターの茂田正和氏に、新ストアに込めたこだわりや、ブランド10周年に向けて描く「美容の新たなあり方」を聞いた。

“暮らしの処方箋”を提案する4つの空間

オサジ製品が勢揃い「Apothecary Salon」

 健やかで美しい肌を保つためのライフスタイルを提案するサロン。店内では、スキンケアからヘアケア、フレグランス、ネイルまでオサジ製品を実際に手に取り、テクスチャーや香りを体感することができる。また、ポップアップスペースも併設し、化粧品の枠を超え、季節と暮らしに寄り添う提案を行う。

 この場所でしか出合えない、京都の空気感や店舗の記憶を閉じ込めた限定商品も登場。京都のお茶をイメージしたオードトワレ(8mL 2970円)と、店舗の歴史ある建築からインスピレーションを得たウッディな香りのハンドクリーム(1760円)を販売する。

お香づくり体験「Scent Lab」

 東京・蔵前に店を構えるオサジのホームフレグランス調香専門店「kako(家香)」が、京都店限定で線香づくり体験を用意。オリジナルブレンドの香原料や香料を組み合わせ、心地よいと感じる香りを選ぶことで、自分の本質的な感覚に”気づく”体験を提案する。

 体験は、お香の土台となるベースの香原料を、白檀やタブノキ、乳香、沈香などからなる4種から選ぶところからスタート。次に、ブレンドする香料をローズマリーやゼラニウム、すずらん、ネロリ、イランイラン、ヒノキなどの中から2種類選ぶ。香りの調和を探りながら、香料の比率を整え、世界に一つだけの香りに仕上げていく。

 香りのバランスが決まったら、全ての原料を乳鉢に入れて練り合わせていく。素材同士がなじみ、柔らかな粘りが生まれたら、製麺機に入れて線状に成形。余分な部分をカットして約30分乾燥させれば完成となる。

◾️料金:5500円(調香体験代 3300円+線香 26本程度 2200円)
◾️所要時間:約90分(調香体験 約60分+アイテム制作時間 約30分)
※今秋から敷地内にある蔵空間での体験が加わる予定。

発酵の力を食で体感「Ferment Bar」

 カフェエリアでは、「発酵」をテーマに、京都産のお米や麹を使用したメニューを用意。店内の厨房で製造した甘酒や、旬の食材を取り入れた米粉のマフィン、ケーキなどが並ぶ。ドリンクは、昨年7月に閉店したオサジのレストラン「enso(エンソウ)」でヘッドシェフを務めていた藤井匠氏、焼菓子は鎌倉の洋菓子店「doyoubi(ドヨウビ)」の瀬谷薫氏が監修している。

 藤井シェフは店舗の設計について、「海外観光客に人気の高い抹茶ドリンク店などに着想を得て、調理工程を目の前でご覧いただけるカウンタースタイルを採用し、ライブ感を大切にしている」と語る。ヴィーガン対応したメニューと合わせ、インバウンド需要も見据えた設計だ。

 ブランド名の「オサジ」が、江戸時代の医師が患者の症状に合わせて薬を調合する際に使った「匙(さじ)」に由来することから、カフェでも利用者の体調や美容の悩み、味の好みに合わせて、最適なトッピングを“調合”する形で提供。甘酒ドリンクは、旬のフルーツを使用したベース、寒天、トッピングをそれぞれ選ぶことができ、その組み合わせは約100通りにのぼる。藤井シェフは「お米をベースにしているため腹持ちが良く、忙しい朝の栄養補給として朝食代わりにもおすすめです」と提案する。

ブランド思想とリンクするアートを展示「Cultivate Gallery」

 オサジがキュレーションする初のギャラリーも併設。アート作品から工芸品まで、ブランドの思想とリンクする作品や作家による展示を行う。

 ギャラリーの柿落としとなる展示は、写真家の大矢真梨子氏による個展「Inner Garden」を開催。大矢氏は、オサジのヴィジュアルやコラボアイテムを手掛けた経験がある。大矢氏の新作の展示を通して、心の揺らぎや葛藤、希望などの感情と出合い、見つめるきっかけを提案する。

茂田ディレクターInterview ブランド10周年へ、新たな「共創」の形

OSAJI 代表取締役/ブランドディレクター 茂田正和氏

⎯⎯ お匙 京都を手掛けるにあたり、空間にはどのようなこだわりがありましたか?

 あまり手を入れすぎないことですね。古い建物を扱うとき、内部を全て解体して一新することが多いですが、私たちはそれを良しとしません。建物の元の状態をできる限り残しながら、私たちが新しい文化を乗せていく。その空間で、現代のライフスタイルに合わせてどう心地よく過ごし、新しい価値を発信していくかを何よりも大切にしています。300年近く経つこの場所で新しい文化を始め、次の世代へバトンをつないでいく。そうして文化が途絶えずに続いていくことが、理想的な循環だと考えています。


⎯⎯ 「発酵」というテーマについても、教えてください。

 オサジというブランド名は、江戸時代の医師が患者の症状に合わせて薬を調合する際、匙(さじ)を使ったことに由来します。現代において処方すべきものは当時の生薬とは形を変えていますが、本質的なケアの精神は変わりません。

 またキンシ正宗さんの酒を「醸造する」技術と、私たちのスキンケアにおける「皮膚の常在菌をケアする」というテーマは、ともに「醸す」というキーワードで深く共鳴しています。ただのオーナーと借り手という関係ではなく、キンシ正宗さんの想いも私たちが預かり、現代の文脈で再解釈していく。そんな「醸す」というキーワードを軸に、新しい体験を提供していきたいと考えています。

⎯⎯ ギャラリーも印象的でした。アートのキュレーションは今回が初めてですよね。

 はい。日本はアートや音楽、ファッションといった創作活動に対するバックアップが非常に少ない国だと感じています。ファッションの世界でも、コンサバな服には資本が集まりやすい一方で、日本独自のモードな表現にはなかなか光が当たらない。10年続いているブランドとしての知見やアドバンテージを活かし、クリエイターたちとコラボレーションすることで、彼らの才能が再発見される機会を作りたい。ギャラリーやポップアップスペースには、あらゆる人に参加してもらい、文化をともに作り上げていく。そんな「共創」の拠点でありたいと思っています。

⎯⎯ グローバル旗艦店の場所に京都を選んだのは、インバウンドを意識していますか?

 インバウンド需要ももちろんありますが、それ以上に京都という街の持つ個性に惹かれています。東京では息苦しくてできないような、少し風変わりな試みであっても、京都という街はそれを受け入れ、調和させてくれる懐の深さがあります。

 京都では百貨店の中に店舗がありましたが、今回やっと路面店を構えられたのは、すごく嬉しいです。自分たちでルールを作り、自分たちの判断で表現を決められる。いい意味で資本主義と距離を置きながら考えられるという点が気に入っています。

⎯⎯ 今後もこうした路面店や旗艦店を増やしていく予定ですか?

 やりたいですね。日本には魅力的な場所がたくさんあります。路面店や旗艦店だけでなく、宿泊施設やリトリート施設、オーベルジュもやってみたいですね。

⎯⎯ これまでもレストランの運営など、美容にとどまらない展開をされています。

 私は美容を、単に「化粧品を使うこと」とは捉えていません。食事、ライフスタイル、豊かな精神状態などが先にあって、初めて化粧品を使う意味や意義が生まれると思っています。もちろん化粧品の提供が本業ですが、それは美容という営みの中の断片に過ぎません。この場所を通じて、もっと包括的な意味での「美容」を伝えていけたらと考えています。

⎯⎯ 来年ブランド10周年に向けて、ブランドメッセージも再定義されました。節目の年に向けた意気込みをお聞かせください。

 最近は「ブランド」という言葉が、ラグジュアリーな付加価値や憧れの対象として語られがちですが、私はそうは捉えていません。ブランドとは、顧客との信頼関係の中にしかできないもの。そして、その信頼関係は歴史があって初めて築かれるものです。

 10年続けてこられたことは、私たちにとって非常に誇らしい称号です。だからこそ、今後は一方的に商品を提供するのではなく、顧客と手を取り合い、面白い文化を作っていく、あるいは社会課題をともに解決していく。この場所が、その新たな挑戦のきっかけになればと願っています。

最終更新日:

◾️お匙 京都
所在地:京都府京都市中京区堺町通二条上る172
営業時間:10:00〜18:00
電話番号:080-6670-6143
定休日:月曜日(祝日の場合は翌平日)

FASHIONSNAP 編集記者

上玉利茉佑

Mayu Kamitamari

鹿児島県生まれ。東京外国語大学言語文化学部スペイン語専攻卒業。同大学院でラテンアメリカ文学について学び、修士課程修了後、2024年にレコオーランドに入社。国産から外資、韓国コスメまで幅広くビューティ分野を担当する。学生時代はスペイン舞踊部でフラメンコを踊る傍ら、アメリカ・ヴァージニア州とスペイン・バルセロナへの留学経験を通して、極度の甘いもの好きになる。趣味は海外ドラマとアイドル鑑賞で、「ギルモア・ガールズ」と「フレンズ」は50回以上視聴。

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