宮下貴裕
宮下貴裕
Image by: TAKAHIROMIYASHITATheLeftEye.

Fashionインタビュー・対談

宮下貴裕とメガネの深い関係 新アイウェアブランド「タカヒロミヤシタザレフトアイ.」を語る

宮下貴裕 Image by TAKAHIROMIYASHITATheLeftEye.
宮下貴裕
Image by: TAKAHIROMIYASHITATheLeftEye.

 デザイナー宮下貴裕とアイウェアは、切っても切れない関係にある。マニアとも言えるほど千本以上もの眼鏡やサングラスを所有し、また自身のブランドでもオリジナルのアイウェアを提案し続けてきた。そんな宮下がアイヴァンと手を組み、立ち上げたのが新アイウェアブランド「タカヒロミヤシタザレフトアイ.(TAKAHIROMIYASHITATheLeftEye.)」。3月19日に正式なローンチを迎えた新ブランドについて、4年以上かかったという製作の裏側や、クリエイションに対する姿勢を、宮下の言葉と共に深掘りする。

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まるでレコード製作のように

 宮下とアイヴァンのつながりは、過去に自身のブランド「TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.」でダブルネームを展開していた「オリバーピープルズ(OLIVER PEOPLES)」がきっかけ。オリバーピープルズの製造をアイヴァンが担当していたため、物づくりを通じて関係を築いてきた。その中で「独立したブランドを創りませんか」という提案を受けたことがきっかけになったという。

 それからなぜ形になるまで4年以上もかかったのか。「僕にもわからなくて」と振り返るが、宮下流の細部まで追求する服づくりを重ねると、納得がいくまで突き詰めたのだろうと想像がつく。「名前は一瞬で決まったし、アイデアもすぐに浮かびました。でも、構造や素材選び、製法など、とにかく時間がかかってしまったんです」。

 数々のサンプルを創っては、細部を修正しながら絞り込んでいく過程を、宮下はレコード製作に例える。「スタジオに入って演奏していく中で、どんどん曲が変化していって、納得がいかなければボツにして。引いて足してくっつけて、やっぱりくっつけるのをやめたりして...いつもの僕の作業ですね」。アイデアを凝縮し、最終的に照準を絞ったのが「絶対的に好きなものと、見たことのない構造のもの」の2つのデザインだった。

TAKAHIROMIYASHITATheSoloist. 0001.
TAKAHIROMIYASHITATheSoloist. 0001.

突き詰めた2本のサングラス

 タカヒロミヤシタザレフトアイ.の第1弾として披露された「0000.」と「0001.」の2モデル。ジェームズ・ディーンが掛けていたようなウェリントン型がベースの「0000.」は、アメリカンクラシックを意識させながらも現代的。特徴は「ヘッドフォンを首に掛けるような仕草を創りたい」という考えから生まれた、テンプルが伸びるデザインだ。

0000.(税別5万6000円)
0000.(税別5万6000円)
テンプルが自由に伸ばせる仕様となっている
テンプルが自由に伸ばせる仕様となっている

 もうひとつの「0001.」は、鼻付きのユニークなデザイン。「いわゆるカート・コバーンのオマージュで、僕がずっと創り続けてきたオーバル型です。ただ、世の中に同じような形が増えてきてしまったので、ある人の掛けていたサングラスからアイデアを借用させてもらいました」。宮下が言う"ある人"というのは、プラスチックスの立花ハジメ。60年代のイメージにニューウェイヴをプラスし、今の感覚でデザインに落とし込んだ。

0001.(税別7万円)
0001.(税別7万円)
ケースデザイン
ケースデザイン

空港で売っているメガネへの憧れ

 宮下にとってアイウェアはジュエリーに近い存在で、「エターナルな美しいもの」と捉える。集めた数は、処分したものも含めると千本以上におよぶという。そのうち多くが、旅先のジャンクショップやフリーマーケットなどで買ったもの。「空港にある眼鏡屋とかも、つい見てしまうんですよ。そういう場所で売られている物への憧れもあるのだと思います。だから新しいブランドでは最初から、間口を広げたいという考えでした」。一見すると独創的なデザインも、実は様々な人に合うよう、レンズの大きさやフィット感などに注意を払って創られているのが特徴だ。

TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.
TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.

 タカヒロミヤシタザレフトアイ.のこれからの展開については「メガネに聞いてください(笑)」という答え。「ただ、ミュージシャンのように曲が出来たらリリースするというよりは、定期的に出していきたい」と話しており、次の新作まで4年も待つことはなさそうだ。

0000.のテンプルを伸ばすと「Listen To This Glasses.」の言葉が現れる
0000.のテンプルを伸ばすと「Listen To This Glasses.」の言葉が現れる

 宮下が独立し、2010年に自身のブランドを立ち上げてから11年。これまでアイヴァンを始め、あらゆる協業やプロジェクトを行ってきたことは、プラスになっているという。最後に今の物づくりについての考えを尋ねると、ストイックな宮下らしい言葉が返ってきた。「まだ何も生み出せていません。人生の20%くらいしかできていないと思う。もうちょっと頑張って、世界のために何か生み出したいと思っています」。

宮下貴裕 アイヴァン

「タカヒロミヤシタザレフトアイ.」とは?
宮下貴裕によるアイウェアブランドがスタート、アイヴァンと協業

■タカヒロミヤシタザレフトアイ. 展開店舗
・EYEVAN Tokyo Gallery 東京都港区南青山5-13-2 1F  TEL 03-3409-1972
・EYEVAN ONLINE STORE  https://eyevanonlinestore.com (3月下旬~)
・TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.AOYAMA 東京都港区南青山6-1-6 パレス青山108  TEL 03-6805-1989
・TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.SHIBUYA 東京都渋谷区宇田川町15番1号 渋谷PARCO 2F  TEL 03-6455-2305
・TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.FUKUOKA 福岡県福岡市中央区赤坂1-12-6  TEL 092-401-0999
・TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.KANAZAWA 石川県金沢市片町1-3-21  TEL 076-282-9625

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