Fashioninterview

【インタビュー】伊勢丹「TOKYO解放区」が新進クリエイターを発信する意味

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■クリエイションとビジネスの両立

―20代~30代がターゲットの本館2階に立地していますが、売り場としての役割は?

 「TOKYO解放区」だけではなく、フロア全体が担うべき役割は若年層の取り込みだと思っています。しかしターゲット層のアンケートでは「そもそも伊勢丹に『mintdesigns(ミントデザインズ)』があることを知らなかった」という回答があり、まだまだファッションが好きな若い世代の方に認知されていないという事が浮き彫りになりました。特に、エスカレーター周囲と2つのエスカレーターを結ぶ「パーク」は、フロアで一番目立つこともあり新規のお客様を獲得していく売り場になります。「TOKYO解放区」を通じて、館全体の集客に繋げていければと思っています。

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―新進ブランドを中心とした売り場で利益を確保することは可能?

 伊勢丹の「パーク」は、パリでいうセレクトショップ「colette(コレット)」のような役割だと思っていて、ビジネス面も考えながら発信地になることが理想です。「TOKYO解放区」については、「himitsu by Syrup.」といった既に熱狂的なファンがいるブランドだけではなく、東京の新しいブランドやプロジェクトを発信することで、ファッションが好きな人を集められればと思っています。立ち上がって1年ですが、売り上げ目標を達成するなど順調に伸びていますね。

■受け継がれる若手育成への想い

―若いデザイナーのインキュベーションにも力を入れていますね。

 そうですね。若いブランドを大事にしたいと思っているので、例えば「縷縷夢兎(るるむう)」は「トーキョーパステル」だけでなく、今年2月に実施した「編む。@TOKYO解放区」でも展開しました。再度取り扱う場合も新鮮さを求めますが、その都度また新しいコンセプトを考え、継続的に発信していきたいと思っています。またそれぞれのブランドの状況に合わせ、商品も買い取りと委託の両方で対応するようにしています。

―若いデザイナーに足りないと思うことは?

 デザイナーが自分の世界観を表現することはとても大切なことです。ただそれだけではなくて「この服を着たことで、この人はこういう風になった」という着る人のことまで考えた服作りが必要だと思います。

■「TOKYO解放区」ブランドの確立へ

―今後の新しい企画について教えてください。

 「MIKIO SAKABE(ミキオ サカベ)」のイベントを3月5日からスタートしました。恐らくこれまで百貨店で取り扱うことがなかった「ジェンダーレス」をテーマにしています。坂部さんには2014年秋冬プレコレクションという位置付けで完全別注アイテムを作って頂き、アイテムの5割〜6割が限定商品になりました。5人組バンド「SuG(サグ)」の武瑠さんにウィメンズの服を着て頂きメインヴィジュアルを撮影し、性差が無いファッションを楽しんでいく時代だという思いを込めました。

―他店への出店計画など、今後の展開について考えていることは?

 期間限定ショップ出店のオファーを頂いたこともありましたが、やはり伊勢丹新宿店にあるからこそ意味のある売り場なので、他の店で出すのは難しいと思いますね。スタートから1年が経ちますが、今の場所で「TOKYO解放区」という売り場を確立することが大切だと思っています。

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「猫とファッション by MELANTRICK HEMLIGHET」時の店舗の様子

(聞き手:芳之内史也)

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