Fashion インタビュー・対談

【社長インタビュー】谷正人が挑む業界の壁「企業改革、セレクト業態、販売員の地位」

「本社スタッフより稼げる販売員」とは?

―現在の社員数を教えてください。

 社員は127人(5月時点)くらいで、そのうち5〜10人くらいは外国人もいます。契約社員とアルバイトスタッフを入れると200人くらいになりますが、基本的にはみんな社員を目指して頑張っています。

―本社勤務を希望するスタッフが多い?

 いえいえ、本社には行きたくないと言う人も全然いますよ(笑)。販売員の方が稼げるので、本社勤務の人員と比べて現場が少ないということはありません。一番成果を出している店長はバイヤーよりも給料が高かったり、結果を出せば本社勤務の人よりも全然給料が高くなります。これは僕にとってはあるべき姿で、例えば物作りや企画、PRよりも営業が稼ぐのは他の業界だと当たり前のことですよね。不動産の会社であれば「内勤の方よりも営業マンの方が高いのは何故?」とは誰も疑問に思わないでしょうが、アパレルだと業界人を含めて販売員を下に見ているように感じます。

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―販売員の給料・待遇はどうあるべきでしょうか。

 弊社では販売員も本社勤務も初任給25万円とベースを高く設定しています。前提として販売=営業という概念をフラットに考えるべきです。当然、損益計算書(PL)が読めないと店長にはなれませんし、営業利益や在庫回転率も店長に求められます。営業スタッフに求めるものも必然的に多くなります。

―福利厚生として"渋谷手当"も有名ですね。

 渋谷手当の意図は、本社が近いから渋谷に住んでくれというわけではなく、休日には仕事に繋がることをどんどんやってほしいんです。例えば、自分の見識を高めるために美術館や博物館に行ったり、大学時代の友達で他業界の人と呑みにいくのもいいでしょう。会社としては渋谷に住む事で多くの刺激を受け、見識を広げてもらいたいという思いが大きいですね。ただの住宅手当だと家と職場の往復になってしまう可能性がありますから。

―社員の評価基準は?

 弊社は全ての評価が年功序列ではありません。顧客に対して評価されていることが一番大事なことなので、店長には営業利益を求めますし、バイヤーには本当にお客様に支持されているものを仕入れているか、企画デザイナーはお客様に支持されるものを作れているか、ということが評価基準になります。ここまで結果主義に振り切ってしまえば、社長の顔色を窺う人はいなくなるんですね。上司のために仕事をするのは、建設的ではないですし他の企業にいっても活躍できる力は身に付きません

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―上司と社員との距離はどうでしょうか。

 相当近いですね、普通に呑みに行きますよ。フットサルチームを社内で組んでいて、僕も入ってます。もちろん最低限の組織はありますが、僕には秘書もいませんし、社長室もありません。企業は雇用側と雇用される側で成り立っているものですが、家族的な経営で「俺がお前達を雇ってやってるんだ」という感覚では一切ないんです。僕も含めて同じ夢に向かっていく同志の集団なので、そこに対して媚びを売る必要もないですし、真剣にやっている仲間同士という関係です。

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