
Image by: FASHIONSNAP(Naoki Usuda)

Image by: FASHIONSNAP(Naoki Usuda)
ピッチの上で国の誇りを背負うために生まれた1着は、街で袖を通した瞬間、もうひとつの表情を見せる。今回は、日夜熱戦が繰り広げられる「FIFA ワールドカップ 2026」でベスト8に勝ち上がったノルウェー代表、イングランド代表、ベルギー代表の3ヶ国のユニフォームにフォーカス。デザインに込められた歴史や文化を紐解きながら、モデルのマコ、Ricuto、UZUが、それぞれの感性でユニフォームを等身大のスタイルへと引き寄せた。
Norway Home

“怪物ストライカー”のアーリング・ハーランド(Erling Haaland)や、“神童”として15歳から代表に選ばれているマルティン・ウーデゴール(Martin Odegaard)を擁し、28年ぶりのW杯を戦うノルウェー代表。悲願の大舞台のために用意されたホームユニフォームには、国民の誇りと団結の精神が大胆に表現されながら、歴史や文化も静かに織り込まれている。ボディには、国旗を象徴するスカンディナヴィアクロスをダイナミックに配し、ブルーラインには世界遺産に認定されているノルウェー最古の木造教会「ウルネス スターヴ チャーチ(Urnes Stave Church)」の木彫りの装飾に着想したパターンを採用。レッド、ホワイト、ブルーの伝統的な配色と相まって、北欧ならではの歴史やクラフトマンシップを色濃く物語る1枚となった。


ノルウェー代表のホームユニフォームをスタイリングしたのは、モデルとしても活動するマコ。ストライプシャツをレイヤードし、色落ちしたデニムとスエード調のロングブーツを合わせることで、スポーツウェアを古着の延長線上にある日常着として提案。ユニフォームの力強い配色や存在感と、古着ならではの柔らかな空気感が心地よいコントラストを生み出している。
トップス:ノルウェー代表ホームユニフォーム(1万5620円)/サッカーショップfcFA、シャツ、パンツ、シューズ、バッグ:古着
England Home

優勝候補の一角であり、“フットボールの母国”として知られるイングランド代表。ホームユニフォームは、“堂々たるイングランドらしさ(Unapologetically English)”を掲げ、受け継がれてきたホワイトボディをネイビーとレッドのアクセントで彩り、派手なグラフィックや過度な装飾を排したシンプルなデザインだ。見る人によっては、1998年フランス大会時のユニフォームを彷彿とさせるかもしれないが、本作の真価は間近で見たときに初めて現れる。というのも、イングランドの国旗“セント ジョージ クロス”や、イングランドフットボール協会のエンブレムに描かれているライオン、W杯優勝を意味する星などのモチーフが、ジャカード織りによって生地全体に施されているのだ。こうして、指で触れたときや光の当たり具合で初めてその表情が現れる、クラシックでありながら現代的なひねりと奥行きを宿す1着となった。


イングランド代表のホームユニフォームを着こなしたのは、モデルのRicutoだ。ホワイトのヴィンテージパンツで全身をワントーンにまとめ、足元にはクラシックなレザーシューズを合わせることで、スポーティーな1着を都会的な装いへと昇華。ミニマルな色使いだからこそ、ユニフォームそのものの美しさとシルエットを際立たせる、洗練されたスタイリングを披露してくれた。
トップス:イングランド代表ホームユニフォーム(1万5620円、サッカーショップfcFA)/パンツ:古着、アイウェア:PORT TANGER、シューズ:Séfr
Belgium Away

ケヴィン・デ・ブライネ(Kevin De Bruyne)ら“黄金世代”のラストW杯とされるベルギー代表。“赤い悪魔”の愛称とは対照的に、アウェイユニフォームは同国が世界に誇る芸術文化をデザインソースに取り入れた、今大会で最も美しくフットボールとアートが交差した1着だ。インスピレーション源となったのは、同国出身の世界的シュルレアリスム画家ルネ・マグリット(Rene Magritte)だ。ボディのライトブルーは、マグリットの作品にたびたび登場する青空を表現し、全体に散りばめられた球体のグラフィックは、空中に浮かぶ3つの巨大な鈴を描いた「空間の声(La Voix des Airs)」や、「桃色の鈴、引き裂かれた空(Grelots roses, ciels en lambeaux)」を引用している。さらに、襟裏には代表作「イメージの裏切り(La trahison des images)」に綴られている“これはパイプではない(Ceci n'est pas une pipe)”をオマージュした、“これはユニフォームではない(Ceci n'est pas un maillot)”という遊び心あふれる一文も。だが、FIFAの規定で試合用ユニフォームには使用が認められず、選手着用モデルからは削除されたという。そうした逸話も含め、ユニフォームでありながら、知性とユーモアをはらんだアートピースのような佇まいを放っている。


ベルギー代表のアウェイユニフォームをまとったのは、モデルのUZU。ショート丈にアレンジしたユニフォームを主役に、シューズとソックスでスカイブルーやピンクを拾い、バッグやキャスケットなど2000年代を思わせる小物をプラス。アート性の高いグラフィックをトレンド感のあるファッションとして自然に落とし込み、ユニフォームが持つ世界観をより一層引き立てている。
トップス:ベルギー代表アウェイユニフォーム(編集者私物)/パンツ:古着、シューズ:MELISSA、ソックス:IGUSA、アクセサリー:DTYYPE & Honey Butter Nine、キャップ、バッグ:古着
最終更新日:
PAST ARTICLES
【サッカーW杯2026】の過去記事
RANKING TOP 10
アクセスランキング

【2026年下半期占い】12星座別「日曜日22時占い」特別編

sacai -Men's- 2027 Spring Summer











