2001年にデザイナーのステラ・マッカートニー（Stella McCartney）が、自身の名を配したブランドをスタート。創業から毛皮や皮革を使用せず、サステナビリティを追求する“ベジタリアンカンパニー”であることをポリシーにしている。アイコンは日本でも大ヒットした「ファラベラ（Falabella）」シリーズ。
STELLA McCARTNEYのコレクション
ステラ・マッカートニー
Stella McCartney
デザイナーのステラ・マッカートニーは1971年9月13日生まれ。ポール・マッカートニー（Paul McCartney ）とリンダ・マッカートニー（Linda McCartney）の次女として、イギリス・ロンドンで育つ。クリスチャン・ラオロワやサヴィル・ロウで、テーラリングの経験を積み、1995年にセントラル・セント・マーチンズを卒業。1997年にカール・ラガーフェルド（Karl Lagerfeld）の後任として、25歳の若さで「クロエ（Chloe）」のクリエイティブディレクターに就任した。1998年春夏から2001年秋冬までコレクションを手掛け、ブランドのビジネス的な成長にも大きく貢献する。2001年、自身のブランド「ステラ・マッカートニー」を設立。創業から毛皮や皮革を使用せず、サステナブルなラグジュアリーブランドとして知られる。
ADVERTISING
目次
- CHARACTERISTIC ITEM -
アイコンは、「ファラベラ」のバッグや財布、「エリス」の靴
「ステラ・マッカートニー」の数あるアイコンアイテムの中でも、「ファラベラ（Falabella）」は、「ラグジュアリーブランドが提案するヴィーガンレザーバッグ」の先駆的存在だ。サステナブルな背景はもちろん、サイドにダイヤモンドカットのチェーンが施されたモダンなデザイン性が支持され、日本でも大ヒットした。「ファラベラ」のデザインを踏襲した財布やカードホルダーなども展開する。
プラットフォームシューズ「エリス（elyse）」もアイコンのひとつ。ギザギザとした形状のシャークソールとプラットフォームが特徴で、さまざまなデザインや素材のバリエーションで打ち出す。「ステラ・マッカートニー」のバッグ&シューズも、生産工程において動物に残虐な行為が行われていないことを示す“クルーエルティフリー”の精神に基づき生産されている。
- COLLABORATION -
15年以上続く「アディダス」とのコラボレーション
ヴィジュアル Image by adidas by Stella McCartney
「アディダス バイ ステラ マッカートニー（ADIDAS BY STELLA McCARTNEY）」は2005年春夏に、「最高のスポーツパフォーマンスと美しさを引き出すハイエンドスポーツウエア」をコンセプトにスタート。「アディダス（adidas）」のスポーツテクノロジーと「ステラ・マッカートニー」のデザイン性を融合し、近年はサステナブルな素材の採用にもさらに力を入れている。ペットボトルの廃棄物を原料としたリサイクルポリエステルなどを用いたパファージャケットや「ウルトラ ブースト」のスニーカーなど、地球への影響を抑えながら、最大限のパフォーマンスを発揮できるコレクションをそろえる。
- BRAND CONCEPT -
サステナブルなポリシーを素材から徹底
「ステラ・マッカートニー」では、レザーの代わりにベジタリアンレザーと呼ぶ水溶性樹脂を用いた光沢素材や、キノコ由来のレザーを使用。フェイクファーを使用したアパレルやハンドバッグなどを“ファー フリー ファー（FUR-FREE FUR）”製品と呼び、動物性の素材を使用していない。2021年11月には、環境問題について語り合う世界的な会議COP26に、デザイナーのステラ・マッカートニー自身が出席。英国でのファー取り扱い禁止を呼びかけた。
- MAIN SHOP -
商品をフルラインナップするのは、青山店や六本木の旗艦店
レディトゥウェアからアイコンのバッグ&シューズ、アクセサリー、キッズ、ランジェリー、アイウェア、フレグランスと幅広いカテゴリーをラインナップする「ステラ・マッカートニー」。これらのコレクションをフルラインナップするのが、青山と六本木の旗艦店だ。現在（2021年12月）、三越伊勢丹や阪急メンズ東京などの百貨店を含めて、国内22店舗を構える。
- NEW COLLECTION -
キノコレザーに「ファッションの未来」を託す、2022年サマーコレクション
STELLA McCARTNEY 2022SS パリコレクション
2022年サマーコレクションは、マッシュルーム由来のレザーにフォーカスし、バリエーション豊富なバッグを提案した。ウェアは、カットアウトのテクニックや、スポーティで軽やかな素材使いが特徴。得意とするテーラリングのテクニックも、鮮やかなカラーのスーツで提案した。ショーのBGMには、キノコが成長する過程をマイクで録音した、ユニークな音源を使用。水もほぼ使用せず、動物も殺さない次世代の素材に、テーマである「ファッションの未来」を込めた。
主要年表：
【2021年】
「アディダス（adidas）」と、マンチェスター・ユナイテッドFCに所属するサッカー選手ポール・ポグバ（Paul Pogba）とのトリプルコラボによるサッカースパイクを発売。
乳がん意識向上キャンペーンで、Netflixオリジナルドラマ「セックス・エデュケーション（Sex Education）」とのコラボレーション企画「ステラ マッカートニー×Netflixシリーズ セックス･エデュケーション（Stella McCartney x Netflix series SEX EDUCATION）」を公開。
キノコが原料の人工レザー「マイロ™️（Mylo™️）」を用いたアパレル2型を発表。
ジェンダーレスなカプセルコレクション「ステラ マッカートニーシェアード」から、奈良美智とのコラボアイテムを発売。
【2020年】
ブランドの価値を再定義する新ヴィジョン「A to Z」を発表。
ブランド初のジェンダーレスなカプセルコレクション「ステラ マッカートニー シェアード」を発売。
LVMHグループとマルコリングループの合弁会社ティリオス（Thélios）とアイウェア事業に関するライセンス契約を締結。
女性に対する暴力の撲滅に向けたデジタルフェスティバル「ステラフェスト（Stellafest）」を開催。
【2019年】
「ハンター（HUNTER）」とコラボレーションしたサステナブルなラバーブーツを発売。
LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン グループと新たなパートナーシップを締結し、ベルナール・アルノー（Bernard Arnault）会長兼最高経営責任者（CEO）と執行委員会のサステナビリティにおけるスペシャルアドバイザーに着任。
ザ・ビートルズ（The Beatles）のアニメ映画「イエロー サブマリン（Yellow Submarine）」からインスピレーションを受けた新作コレクション「オール トゥゲザー ナウ」を発売。
テイラー・スウィフト（Taylor Swift）とのコラボレーションコレクションを発売。
【2018年】
初のブライダルコレクションを発表。
「アディダス（adidas）」のスタンスミス（Stan Smith）史上初となる、ベジタリアンレザー製の「ステラ #StanSmith」を発売。
初のメンズスイムウェアを発売。
ケリング（KERING）は、保有する「ステラ マッカートニー（STELLA McCARTNEY）」の50%の株をデザイナー ステラ・マッカートニーに売却することを発表。
真鍮の星をあしらった新アイコンバッグ「ステラ スター」を発表。
【2017年】
新フレグランス「ポップ ブルーベル（POP Bluebell）」を発表。
ブランド初となるメンズウェア専門ストアを阪急うめだ大阪に出店。
米国・カリフォルニアを拠点にするバイオテクノロジー企業のボルトスレッズ（Bolt Threads）とのパートナーシップを締結。
【2016年】
2017年春コレクションとして、ブランド初のメンズウェアを発表。
環境負荷削減のデータとして、グローバル環境損益計算書を初めて公表。
初のスイムウェアコレクションを発表。
2016年リオデジャネイロオリンピックとパラリンピックの英国代表の公式ユニフォームをデザイン。
新フレグランス「POP」を発表。
【2015年】
アルゼンチンにファームを構えるウール業者「OVIS 21」との取引中止を発表。
東京・青山に新旗艦店を移転オープン。
ブランド初のマタニティーランジェリー「レイリーアドアリング」を発売。
アディダスが、デザイナーのステラ・マッカートニー（Stella McCartney）との新コラボレーションライン「ステラスポーツ（StellaSport）」を発売。
【2014年】
リサイクル素材を用いたコレクション「2014 ロンドン ステラ マッカートニー グリーンカーペットコレクション（2014 London Stella McCartney Green Carpet Collection）」を発表。
【2013年】
グウィネス・パルトロウ（Gwyneth Paltrow）とのコラボレーションによる限定コレクションを発表。
2014年スプリングコレクションをニューヨークで発表。
六本木ヒルズに「ステラ・マッカートニー」の国内2店舗目の旗艦店がオープン。
初のアイウェアコレクションを発表。
デザイナーのステラ・マッカートニーが、イギリスに貢献した人に贈られる大英帝国勲章（Officer of the Order of the British Empire）を受勲。
【2012年】
「ブリティッシュ・ファッション・アワード2012」で、ステラ・マッカートニーが、「ベスト・デザイナー・オブ・ザ・イヤー」の大賞を受賞。
ロンドンオリンピックとパラリンピックにおいて英国代表のユニフォームをデザイン。
ステラ・マッカートニー・ジャパンを設立し、ユニット＆ゲストの小澤一之氏がCEOに就任。
【2011年】
「ブリティッシュ・ファッション・アワード 2011」で、ステラ・マッカートニーがレッド・カーペット賞を受賞。
【2010年】
ブランド初のキッズラインをスタート。
【2009年】
「ギャップ キッズ（Gap Kids）」とコラボレーションした限定コレクションを発売。
【2008年】
ユニット＆ゲストが、ブランド初の国内直営店を松屋銀座にオープン。
【2005年】
2005年春夏に「アディダス バイ ステラ・マッカートニー(adidas by Stella McCartney)」をスタート。
【2001年】
自身のブランド「ステラ・マッカートニー」を設立。
関連する記事
FEATURES
特集（58）
COLLECTION
コレクション（49）
POST
ポスト（3）
STREET STYLE
スナップ（61）
RANKING TOP 10
アクセスランキング
