ADVERTISING

スカートが着こなしの主役に 2027年春夏ウィメンズトレンド【アイテム/スタイル編】

文・今井祐衣

Image by: ©Launchmetrics Spotlight

Image by: ©Launchmetrics Spotlight

Image by: ©Launchmetrics Spotlight

  スカートが着こなしの主役となった2027年春夏ウィメンズコレクション。大胆に肌を見せるか、たっぷりの生地で身体を包むか——。対照的なシルエットが共存するなか、ブラトップは見せることも隠すことも自ら選ぶ自由を象徴するアイテムに。欧州を襲った記録的な熱波の影響もあってか、オーガンザやチュールで素肌を透かし、空気をまとうような軽さと涼しさを感じさせる提案も目立った。立体的な花の装飾は、着飾る喜びや華やかさを際立たせた。身体と衣服の関係を見直し、装う選択肢が広がった今季のアイテムとスタイルのトレンドをピックアップする。

ADVERTISING

スカートが着こなしの主役に

 2027年春夏シーズンを象徴するアイテムとして、存在感を放ったのがスカートだ。その潮流を決定づけたのは、全63ルックをスカートで構成した「プラダ(PRADA)」。面ファスナーで留めるラップスカートをはじめ、構造や素材を変えながら一つのアイテムが持つ可能性を追求した。「ミュウミュウ(MIU MIU)」ではクラシックなプリーツスカートをスポーツブラやスニーカーと組み合わせ、「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」では華やかな装飾を施したスカートを日常着とミックス。とりわけ今季は膝丈のバリエーションが充実し、華やかな一枚をあえてカジュアルに着こなすスタイルも目立った。スカートを特別な日の装いにとどめず、日常のワードローブの主役として楽しむ。そんな「着たい!」という気持ちを刺激する提案が、シーズンを通して広がった。

Image by: PRADA

ブラの多様化

 ランジェリーのデザイン要素を日常着に取り入れる「ランジェリーコア」のトレンドが続くなか、今季はブラの形状や着こなしが一段と多様化した。「プラダ」はカップの構造やプロポーションを変えたブラをスカートに合わせ、「フェンディ(FENDI)」ではランジェリーを見せたり隠したりすることで官能性を演出。「アーデム(ERDEM)」はクリスタルをあしらった華やかなデザインを提案した。また、「ミュウミュウ」では伸縮性のあるスポーティなブラにビジューを施すなど、バンドゥやブラレットといったバリエーションの幅広さも印象的。かつて衣服の内側に隠されていたブラは、今やスタイリングの主役に。単に肌の露出を増やすのではなく、自分の身体をどのように見せ、どこを隠すか。自分の身体の見せ方を自ら決める、その意思と自信を象徴するアイテムとして、存在感を増した。

1 / 19

Image by: FENDI

半端丈パンツの復権

 長く主流だったフルレングスのワイドパンツに加え、今季は「半端丈パンツ」が改めて注目を集めた。細身のカプリパンツから、スカートのようにも見えるワイドなキュロットまで、デザインはさまざま。パンツの下にレギンスを重ねた着こなしも見られた。「ディオール(Dior)」や「マルニ(MARNI)」「トッズ(TOD'S)」「ドリス ヴァン ノッテン」「ロエベ(LOEWE)」などでも、丈を短くしたパンツが登場。ふくらはぎや足首をのぞかせる半端丈は、パンツスタイルの足元に軽快さをもたらし、テーラリングやクラシックな装いにも程よい“崩し”を効かせた、新鮮なバランスを印象づけた。

Image by: Dior

空気をまとう、軽さの追求

 あえて残したシワによる不規則な質感から、空気を含むような薄手の生地まで、今季はさまざまな手法で「軽さ」を追求する動きが目立った。「ジル サンダー(JIL SANDER)」ではジャケットやトラウザー、シルクドレスなどに波打つようなシワを施し、緻密な仕立てとラフな風合いを対比。ほかにも、オーガンザやナイロンなどの素材に生じるシワや凹凸をあえて生かし、質感を楽しむ提案が見られた。

Image by: JIL SANDER

 一方、オーガンザやチュール、シフォンなどの透ける素材を用いた、エアリーなレイヤードも広がった。「ディオール」ではテーラードジャケットを薄手の素材で再解釈し、シアーなスカートと組み合わせた。「シャネル(CHANEL)」でもスリップドレスや、ツイードジャケットに透けるスカートを合わせた装いが登場。素肌を覆いながらも透かし、空気をまとうような軽やかさを演出した。欧州を襲った記録的な熱波の記憶も新しいなか、衣服の軽量化や通気性、動きやすさは重要なポイントとなっているのかもしれない。肌の見せ方を調整しながら、視覚的な涼しさと暑い季節の快適さを追求する提案が目立った。

Image by: CHANEL

スポーツウェアをドレッシーに着こなす

 スポーツウェアをドレッシーに取り入れるスタイルも、今季のランウェイに数多く登場した。特に目立ったのは、今季のキーアイテムであるスカートとの組み合わせ。ストリートでも根強い人気を誇る「プレッピー」の流れも継続し、「グッチ(GUCCI)」や「ディーゼル(DIESEL)」「ドリス ヴァン ノッテン」では、ラグビーシャツを装飾的なスカートと合わせ、日常にも取り入れやすいスタイルを提案した。「ミュウミュウ」は伸縮性のあるスポーティなトップスにプリーツスカートを合わせ、スポーツとクラシックの要素をミックス。プリーツやチュール、ビジューといったドレッシーな要素を加えることで、スポーツウェアのカジュアルな印象から新たな側面を引き出した。

Image by: GUCCI

膨らむバルーンシルエット

 空気を含んだように膨らむバルーンシルエットも、各都市のランウェイで存在感を放った。「ステラ マッカートニー(Stella McCartney)」では裾にボリュームを持たせたトップスが登場。「クロエ(Chloé)」では柔らかな色彩のティアードドレスが軽やかな膨らみを生み出した。

 ウエストから腰回り、裾にかけて丸みを持たせ、身体のラインを強調するタイトな装いとは対照的な造形も印象的だった。大胆なボリュームがありながらも、柔らかな素材により重さを感じさせないのが今季らしい。衣服と身体の間に空間を生み出すことで、シルエットそのものを楽しむ提案が広がった。

Image by: Stella McCartney

咲き誇る立体フラワー

 春夏の定番モチーフである花は、今季、平面的なプリントにとどまらず、立体的な装飾として存在感を放った。「バーバリー(BURBERRY)」では、ミモザやバラなどの花々を刺繍やビーズ装飾で表現。「ディオール」では、オーガンザやシルクの花びらを幾重にも重ね、ジャケットやスカートを花々が埋め尽くすようなデザインに。「ケイト(KHAITE)」や「トリー バーチ(TORY BURCH)」でも、花をモチーフにした刺繍や立体的な装飾が登場した。

 花びらの重なりや凹凸に加え、身体の動きに合わせて揺れる花々が、装いに躍動感をもたらした。咲きこぼれるような豊かなボリュームは、春夏らしい開放感や華やかさをいっそう際立たせている。ミニマルなデザインが支持される一方、クラフトマンシップを駆使した手の込んだ装飾を惜しみなく取り入れることで、着飾ることそのものの喜びを感じさせる提案も広がった。

1 / 13

Image by: BURBERRY

2027年春夏ウィメンズコレクション・トレンド特集

2027年春夏ウィメンズトレンド#01

装う喜びを取り戻す──【キーワード・総括】

FASHION5分で分かるファッショントレンド

最終更新日:

文・今井祐衣

Yuui Imai

FASHIONSNAP

千葉県出身。中央大学総合政策学部卒業後、スウェーデンに渡りストックホルム大学ファッション社会学修士課程修了。2015年にレコオーランドに入社。語学とコミュニケーションスキルを生かし、来日デザイナーのインタビューや海外コレクションを担当する一方、広告プランナーとして営業~制作もこなす。北欧と長野をこよなく愛し、LagomでHyggeなムーミン谷のような暮らしに憧れている。

ADVERTISING

現在の人気記事

NEWS LETTERニュースレター

人気のお買いモノ記事

公式SNSアカウント