今年のお買い物を振り返る「2021年ベストバイ」。15人目は、ライゾマティクスの真鍋大度さん。ライゾマティクスを立ち上げてから15周年を迎えた今年は、社名をアブストラクトエンジンに変更したり東京都現代美術館で展覧会を開くなど、過去を振り返りつつ新しい一歩を踏み出す年になりました。柴犬の"マメ"が元気よく走り回る新しいスタジオ兼自宅で取材した、真鍋さんの2021年に買って良かったモノ10点。
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ホワイトマウンテニアリング BLK フーディー
FASHIONSNAP(以下、F):真鍋さんは2019年のベストバイ企画でも「ホワイトマウンテニアリング(White Mountaineering)」を挙げていました。ライゾマのユニフォームもホワイトマウンテニアリング製とのこと。
真鍋大度(以下、真鍋):はい。コロナ前の話になりますが、相澤さん(ホワイトマウンテニアリング デザイナー 相澤陽介)は海外とか移動が多い人で、僕もそうだったので、たぶんライフスタイルが合っているんですよね。なので、例えば「何か羽織るものが欲しいな」と思った時にフラッと行ってみると、大体何かしら良いものが見つかります。
F:今回のベストバイ一品目として挙げていただいたのは、BLKラインのジップアップパーカです。
真鍋:BLKってジャケットとかアウターのイメージが強いので、アウターだと皆が持っているかなと思って違うものにしました。パーカは何かと便利なので。
F:真鍋さんはよくパーカを着ているイメージがあります。
真鍋:特にこのフード部分、首の上の方までファスナーが上がるのが好みですね。それとやっぱりホワイトマウンテニアリングってパターンワークが良くて丈夫だし、あとポケットが大きいのもポイント高い。黒といっても色々な素材が使われていて、質感や反射の違いがデザインに落とし込まれているところもイケてます。裏表にしても着られるみたいです。
F:裏側にパターン(型紙)のグラフィックがプリントしてあるのが特徴的ですね。カッティングはかなり複雑で異素材を使っていますが、黒一色なので落ち着いています。
真鍋:何かしら現場の仕事があるので、服はやっぱり黒ばかりになります。なので黒がメインのBLKラインが合っているんですよ。それから、表側に目立つロゴが無いというのも好みです。
ennoy×スタイリスト私物 ナイロンセットアップ
F:「エンノイ(ennoy)」と「スタイリスト私物」のコラボですね。スタイリスト私物を手掛けている山本康一郎さんが「#シャカシャカエブリデイ」とインスタに投稿しているのをよく見かけました。
真鍋:本当は外で着る服だと思いますが、犬を室内で飼いはじめてから服に毛がつくので、こういうシャカシャカが家の中で重宝するんですよね。
F:なるほど、部屋着なんですね。ワンちゃんはとても可愛いんですが、確かに1品目に紹介していただいたフーディーは、すでに毛が......。
真鍋:僕は服がほぼ黒なので、それが目下の悩みです。エンノイの黒のセットアップも持っているんですが、これはあえてオリーブを選んでみました。
F:エンノイやスタイリスト私物って少し変わったブランドかと思いますが、どんなところに魅力を感じますか?
真鍋:ホワイトマウンテニアリングと同じで、クオリティが高いけど服自体があまり主張していないところですね。手頃な服がいいけど、かといってユニクロや無印良品ではなくて、程良く良いものというか。シルエットやサイズ感もちょうどいいんです。
F:販売はオンラインのみで、発売情報をInstagramで発信するとか、現代ならではの独自の展開で人気がありますね。
真鍋:売り方がちょっとゲリラ的というか、面白いですよね。そういうところにも惹かれます。
DESCENTE ALLTERRAIN(水沢ダウン) NF マウンテニア
F:サカナクションの山口一郎さんが主宰する「NF」オリジナルの水沢ダウンですね。山口さん自身が水沢ダウンのヘビーユーザーなので、間違いなさそうです。
真鍋:元々、水沢ダウンは一着持っていたんですよ。でも少し古くなったので、NFコラボが出たのを機に新調しました。こちらの方がシンプルで良い感じです。
F:素材違いでダーミザクスとウルトラスエードの2種類展開だったかと思いますが、このダーミザクスの方を選んだ理由は?
真鍋:このコラボを監修しているスタイリストの三田さん(三田真一)に、「大度君だったら防水性がある方が良いからこっちの方がいいよ」と教えてもらって。
F:ワンちゃんの毛もつきにくそうなのでよかったです(笑)。ダウンは他にも有名なブランドがありますが、水沢ダウンの良さについてはどう思いますか?
真鍋:第一はやはり機能性ですね。それでいて軽いし、主張しすぎないデザイン。あと「日本のブランド」という点も少なからずプラスになっていると思います。
F:NFコラボの特徴的な機能としては、内側にショルダーハーネスが付いているんですよね。脱いだ時に肩に掛けられるという。
真鍋:実はその辺の機能はまだ使いこなしてはいません(笑)。少し寒い時期のクラブとかフェスなどで、暑くなって脱いでも手ぶらでいられるのはよいかもしれませんね。
Supreme®/Tiffany & Co. キーリング&Tシャツ
F:真鍋さんといえば、本企画で毎回ベストバイに挙がる「シュプリーム(Supreme)」。これは今年のビッグコラボのひとつでしたが、やっぱり買っちゃいましたか。
真鍋:珍しいコラボだったので買っちゃいました。「ティファニー(Tiffany & Co.)」は身につけたことがなくて柄にもないと思いますが。でも過去にティファニーの仕事をしたことがあるので、縁はありますね。
F:ペンダントやブレスレットなど色々なラインナップがあった中で、この2点を選んだ理由は?
真鍋:まず僕はほとんどアクセサリーをしないので、キーリングなら普段から使えるかなと思って選びました。せっかくだから、今付け替えてみようかな。
——カチャカチャ——
F:だいぶバージョンアップした感じがありますね。
真鍋:今まで鍵につけていたのは栓抜きでしたからね(笑)。
F:そしてもう一点が、シュプリームで定番のボックスロゴTシャツ。ボックスの色がティファニーブルーになったもので、あと背中の上部にもティファニーのロゴがプリントされています。
真鍋:限定物だと、よくこの後ろの部分にもプリントが入っているのを見かけます。このボックスロゴTについては、久々に欲しいなと思って迷わず買いました。
F:素材などは通常タイプと同様のようです。使用感がありますが、どんな時に着たのでしょう。
真鍋:ここ1ヶ月くらいは、オンラインのトークイベントの機会が多くて、NY、上海、北京、香港、台湾、ソウル、ジャカルタと連続で出ていたんですよ。そういうイベントの時に着たりしていました。
F:これは掴みによさそうです。でもオンラインだと映るのが胸から上くらいなので、チラッと見える感じですかね。
真鍋:たまにちょっと映るように、なにげなく姿勢を微調整していました(笑)。
BALMUDA ワイヤレススピーカー The Speaker
F:真鍋さんは音楽に関わる仕事も多くて機器にも詳しいと思いますが、「バルミューダ(BALMUDA)」のスピーカーがベストバイ入り。
真鍋:バルミューダの製品はそこまで多く持っていなかったんですが、掃除機の操作性とか、加湿器のタンクが必要なかったりとか、使ってみたらユーザー視点の設計がすごく良いものが多くて。僕らもお客さんに体験してもらう作品を作ることが多いので、学びがあるんですよね。
F:音質についてはいかがですか?
真鍋:音の広がりがあって、BGMに使用するには最適だと思います。音楽って色々な場所で聴くじゃないですか。食卓、寝室、屋上とか、iPhoneと一緒にこれを持ち運べばどこでも聴けるのがいいですね。
F:音とLEDの光がシンクロしているんですね。
真鍋:これも良いんですよ。低音と高音で光り方が違っていて、立体的で雰囲気が出ます。この光のパターンはよくできていて、開発者はすごく作り込んだんじゃないかなと思いますね。
F:ちなみに今年、新たに「バルミューダフォン」が発表されましたが、そちらはいかがですか?
真鍋:まだ触っていないですが、気になっています。基本的に新しいデバイスは使いたくなりますね。
バルミューダ ザ・スピーカー ワイヤレス Bluetooth AUX BALMUDA The Speaker M01A-BK
ブランド: BALMUDA(バルミューダ)
メーカー: BALMUDA
価格: ¥35,200(2021/12/25現在)
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