今年のお買い物を振り返る「2022年ベストバイ」。8人目は、さらば青春の光の森田哲矢さん。近年は、バラエティ番組への出演だけでなく、2013年に設立した個人事務所「ザ・森東」での社長としての手腕にも注目が集まっています。一般ユーザーを巻き込んだ企画など独自性が高いYouTubeチャンネルはコアなお笑いファンを虜に。サブチャンネルとして展開している「五反田ガレージ」では、古着屋を回るお買い物動画も人気コンテンツの一つとして知られています。そんな森田さんが、2022年に買って良かったモノは?DIYで内装を仕上げたこだわりの自宅で話を聞きました。
目次
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Champion ヴィンテージリバースウィーブ
森田哲矢(以下、森田):「チャンピオン(Champion)」のリバースウィーブなんですが、これはランタグ(ランナーズタグ)なんですよ。
FASHIONSNAP(以下、F):1950年代中旬から1960年代初期頃に使われていたというタグですね。
森田:このランタグのリバースウィーブってめちゃめちゃ珍しくて。11万円もするんですけど、YouTubeのノリもあって買いました。
F:リバースウィーブは古着市場で人気で、値段が上がっていますよね。
森田:値段の上がり方が異常ですよね。高いから絶対買わん方がいいですよ。僕は買っちゃうんですけど。
F:森田さんはチャンピオンをよく着ているイメージがあります。
森田:中学2年生くらいの時から大阪のアメ村(アメリカ村)に行くようになったんですけど、その頃よくチャンピオンのスウェットを見ていたので好きなんですよ。当時は3900円、4900円くらいで刺繍タグとかが売られていたんですが、学生の頃は高くて手が出せず......。フリーマーケットで2000円くらいのものを探してよく着ていました。大人になって生活に余裕ができたので、当時好きだったものを買っていこうかなという感じで、気が付いたら冬はリバースウィーブばっかり買っています。
F:今回の購入の決め手はやはりタグですか?
森田:そうですね。あとは柄もあまり見たことがなくて。珍しさが決め手です。
F:汚れは気にならないですか?
森田:芸能界に入ったのも女の子にモテたいからなんで、本当は汚い服を着たくないんですけど、これくらいの汚れは女の子にも許してもらえるかなって。でも、ぶっちゃけ11万円もするからあまり着ていないんですよ。
F:大事に着たい?
森田:芸人という職業はいつ何があるかわからないんで。急に水の中に入らないといけないこともあるしな、とか考えたら着にくいというか。でも1回これを「水曜日のダウンタウン」に勝手に持って行かれてて、全然知らんやつがドッキリで着てたんですよ。これだけは勘弁してくださいってなりましたけど。本当に危ないんですよ。
F:着ていなくても危険があるんですね(笑)。
森田:僕もまだ1回しか着ていないんですよ。それやのに知らんやつに1回着られている服。1回対1回でまだその知らんやつと互角なので、着ないとなって思っています。水曜日のダウンタウンのスタッフさんが「クリーニングに出します」って言ってくれたんですけど、それもちゃんとしたところじゃないと怖いし。スタッフさんも察してくれて、ヴィンテージアイテムをよく扱っているクリーニング屋さんに出してくれたんですけど。
F:どこで購入したんですか?
森田:ミスタークリーン(Mr. Clean)っていう富ヶ谷にある古着屋さん。栗原さん(栗原道彦さん)という方がやっている超名店で、珍しい良いヴィンテージが置かれている店です。
F:ヴィンテージ好きの森田さんがよく行くお店は?
森田:収録スタジオが渋谷に多いので、キャットストリートにあるピグスティ(Pigsty)は、中空きの時間とかによく行きます。アメ村にもあって、大阪時代に通っていました。
あとは中目黒にあるジャンピンジャップフラッシュ(JUMPIN' JAP FLASH)。それとミスタークリーンの3つはよく行きますね。本当は高円寺にも行きたいんですけど、高円寺の近くであまり仕事がなくて。高円寺って一日いないと古着屋を見きれないんで、中空きだと難しいし、あまり行けていないんです。
F:今年はリバースウィーブを何着購入したんですか?
森田:6着くらいですかね。なんか買っちゃうんですよ。自分でもわかってるんです、持ってるやんこれって。なんで俺は持ってるものを買っちゃうんだろうって。
F:でもタグの違いだったり微妙な変化に惹かれちゃうんですよね。
森田:そうなんです、タグとかプリントの感じとか。知らない人からしたらどうでもいいことを気にして買っちゃう。
NIKE ヴィンテージトラックジャケット
森田:高校生の頃は「ブーン(Boon)」「カジカジ」「スパイマスター(Spy Master)」の全盛期でよく読んでいたんですが、その頃によく載っていた「ナイキ(NIKE)」のトラックジャケットです。
F:“ゴツナイキ”と呼ばれる人気のロゴが特徴です。
※ゴツナイキ:NIKEの文字が大きくてゴツゴツしたデザイン。
森田:当時ナイキブームで。エア マックス 95(AIR MAX 95)が売れて、古着屋さんにも“縦ナイキ”や“オレンジタグ”とかがいっぱいあって人気だったんです。その頃から“風車ナイキ”と“ゴツナイキ”は高くて、いつか欲しいなと思っていたアイテムです。
※縦ナイキ:NIKEの文字が真っ直ぐのフォントによるロゴ。
※オレンジタグ:オレンジ色のスウッシュが描かれたタグ。
※風車ナイキ:風車のようにスウッシュを配置したデザイン。
F:こちらも憧れのアイテムなんですね。
森田:僕ら世代はたぶん水色×黄色のこのカラーだったり、紺色×赤色は懐かしいんじゃないですかね。正直、生地はテロンテロンでどの季節に着るねんみたいな服なんですけど。
F:実際にいつ着たんですか?
森田:10月くらいの秋口に着ました。スウェットの上に羽織ったんですけど、温度とかの快適性には何の変化もないのでただ自己満で着る服です。
F:サイズは?
森田:これはLサイズです。でも当時のナイキってサイズ感が小さいんですよ。実はちょっとデザインが違うMサイズも買っていて。着てみたらパンパンやったから、すぐにLサイズを探して買いました。
F:どこで購入したんですか?
森田:両方ヤフオクかメルカリか、どっちかです。ちょうど良いサイズがあったんで即買いしました。
F:フリマアプリも見ているんですね。
森田:見ちゃいますね。結構レアなものもあるし、めっちゃ安いものがあったり。古着屋に行く時間がなくても気軽に見れますし。しかも、一回調べてたら次に開いたときに、僕が好きそうなやつを表示してくれるんで止まらなくなっちゃうんですよ。
F:メルカリでは値下げ交渉が頻繁に行われていますが、森田さんもしますか?
森田:一応します。言うのは無料なんで、「端数はカットしてくれませんか?」と。長いこと出品されているものとかは結構応えてくれることが多いですし、無理って言われても結局は買うんで。
F:ヴィンテージアイテムを買うようになったのはいつ頃からですか?
森田:安定して量を買えるようになったのは3年前くらいです。仕事が増えて、業績が上がってきて、自由にできる給料が増えてきた頃。もう少し前から買い漁っていれば、こんなに苦しむことはなかったんでしょうね。今は尋常じゃないくらいヴィンテージアイテムの価格が高いんで。
F:ヴィンテージは「買えるときに買っておいた方が良い」とよく言われていますもんね。
森田:でもたまにお店の人からも今は高すぎるから買わないほうがいいって言われることもありますよ。僕の感覚からしたら、「これから安くなることがあるのか?」と思うので、結局は買える時に買っちゃおうっていう感じですけど。買える時に買っておいたら、もし仕事が0になってお金がなくなってもこのアイテムの価値は残っているということを信じて買い物をしています。
ヴィンテージ バーシティジャケット
森田:カデットコートが好きで、米陸軍士官学校(U.S.M.A.=United States Military Academy)のものとかは3着くらい持っています。この生地が好きなんですけど、持っているのは全部フード付きなんで、パーカと合わせにくいからフードがないやつも欲しいなと思っていたときに、「VCM VINTAGE MARKET」でこのバーシティジャケットに出会いました。
F:VCM VINTAGE MARKETでの買い物の様子をYouTubeで見ました。面白かったです。
森田:このジャケット、11万円もするんですが、VCM VINTAGE MARKET主催の十倍(十倍直昭)さんに最初に700万円のリーバイスのファーストジャケットを紹介されたり、ヴィンテージフェスの空気感で僕も感覚がバグっちゃいました。仙台にある「トゥルー ヴィンテージ(TRUE VINTAGE)」さんのブースで買ったんですけど、店長さんが「僕も2回しか見たことないです」って。そんなこと言われると買っちゃいますよね。
F:パーカ好きは気がつけばフード付きのアイテムばかりになるので、こういったパーカに合わせられるアイテムは重宝しますよね。
森田:そうなんですよ。これはパーカを中に着ても良い感じなので、気に入っています。デニムにも合うし、軍パンもヒッコリーもチノパンにも合う。パンツを選ばないし、万能ジャケットですよ。乗せられて買ったところはあるんですけど、本当に買って良かったです。女子ウケも良くて、「可愛い」と言ってくれる子もいたんで、結構着ていますね。
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