TSIホールディングス トップページより
TSIホールディングスが、2024年2月期第3四半期(2023年3月〜11月)の連結実績を発表した。新型コロナウイルス収束に伴い、都市部への客足が増加するなど個人消費には回復傾向が見られたものの、国内ゴルフや米国アスレジャーカテゴリーにおいてコロナ特需が一巡し、市場が停滞したことが大きな要因となり減収減益。これを受け、通期業績予想の下方修正も決定した。
同社の2024年2月期第3四半期の売上高は前年同期比0.5%減の1148億5700万円、営業利益は同40.3%減の22億2300万円を計上した。「マーガレット・ハウエル(MARGARET HOWELL)」「アヴィレックス(AVIREX)」、「ステューシー(STUSSY)」などのブランドは前期超えと堅調に推移したが、「パーリーゲイツ(PEARLY GATES)」「ニューバランス ゴルフ(New Balance golf)」といったゴルフブランドの売れ行きが停滞し、前期割れ。米国ストリート業界全体で売上低迷の傾向が見られ、「ハフ(HUF)」の売上高が前期比86.9%と苦戦したことも低調の要因となった。同社の下地毅社長は「これまでパーリーゲイツでは基本的にセールを行ってこなかったが、在庫の状況を鑑みて適宜値引きを実施し、在庫をコントロールしていく必要がある」とコメント。ハフについては、「今年5月頃から業績が良化すると見ている。夏にパリオリンピックが開催される関係で、スケートボードウェアの需要は高まることが予想されるので、販売機会を逃さないように打ち出したい」と話した。
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重点施策の1つとして掲げていたEC事業に関しても、売上高で前期比12.5%減の103億7000万円と低迷。リアル店舗への在庫集約で売れ筋商品の欠品が起こったほか、スニーカーショップ「アンディフィーテッド(UNDEFEATED)」などの代理店契約を終了したことも影響した。
今第3四半期の低調を受け、同社は今期の通期業績予想において売上高を期初予想から76億円減の1544億円、営業利益を同33億円減の14億円に下方修正。上期終了時点で営業利益が期初予想から5億円ほど下振れており、第3四半期でマイナス分を取り返す見通しを立てていたが、結果として計画差が拡大したことで下方修正を余儀なくされたという。
下地社長は「市場に対する読みが非常に甘かった」と振り返り、課題としては「会社として稼げる体質になっていない」ことを挙げる。現状を打破するため、昨年秋から外部専門家チームを招聘。意見を仰ぎながら経営体制の改革に乗り出しているという。詳細については追って発表するとしながらも「できるところに関しては、来上期から改善をお見せできるよう、努力していきたい」と語った。
■TSIホールディングス 2024年2月期第3四半期実績
売上高:1148億5700万円(前年同期比0.5%減)
営業利益:22億2300万円(同40.3%減)
経常利益:36億4500万円(同28.0%減)
親会社株主に帰属する四半期純利益:32億9000万円(同28.8%減)
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