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自社工場で原毛から一貫生産、独立経て新フェーズへ進む「ノマット」の素材と背景を追求した服作り

26年秋冬コレクションを発表、海外展開を本格化

「Nomàt」2026年秋冬展示会の様子

Image by: FASHIONSNAP

「Nomàt」2026年秋冬展示会の様子

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「Nomàt」2026年秋冬展示会の様子

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 「ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)」で経験を積んだデザイナーが手掛けるブランド「ノマット(Nomàt)」が、2026年秋冬シーズンの展示会を開催し新作コレクションを発表した。2020年の設立以来、東京とパリを拠点に活動してきた同ブランドは、PRやセールスを入れず、自らの足で素材を探し、自社工場で生産するという“自力”の運営を行ってきた。今年3月の親会社からの独立を機に、今後は外部のパートナーやエージェントのサポートのもと、日本国内でのさらなる認知拡大やパリを拠点とした海外展開を本格化させるなど、新たなフェーズへと踏み出す。

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世界を旅して調達する天然素材、自社工場での一貫生産

 ブランド名の由来は、英語で“遊牧民”を意味する「ノマド(nomad)」。その名が示す通り、特定の場所や価値観にとらわれず、環境に応じて形を変えながら生きる遊牧民のあり方に重ね、国籍や文化の境界を越えた自由な視点による服作りを行っている。そのコンセプトは製作プロセスにも色濃く反映されており、ノマットのものづくりはデザイナー自らが世界各地に足を運び、その背景を深く理解した上で原料や素材を調達するところからスタート。手に入れた素材や生地の背景をもとに、クラシックやトラッド、ミリタリーといった衣服の普遍的な要素に“静けさ”や”余白”を与えて再解釈した服を提案している。

 「獣毛はモンゴル、麻はベルギー、デニムは岡山など、世界中を旅して自分たちで背景をしっかりと確認できた良い素材だけを使うようにしています。作り手の人柄も大切にしているため必ず現地に赴き、直接会って話を聞いてから素材作りを始めます」というデザイナーの言葉からは、素材選びへの徹底したこだわりがうかがえる。

デザイナーが世界各地を訪れる中で収集しているという骨董品や民芸品。

製品には、デザイナーがフランスの蚤の市で買い集めた古い手紙のポストカードを添付。「世界中を旅する中で見つけた“痕跡”を顧客と共有したい」との思いを込めているという。

 またブランド哲学として、化学繊維や混紡素材は使用せず、天然素材100%のみを使用。素材のナチュラルな色味や風合いを活かしたアイテムを手掛ける一方、綿100%の生地にレザーのような加工を施して全く異なる質感に仕上げるなど、天然素材を用いて追求するユニークなテキスタイル表現もブランドの魅力の一つだ。

 そして、同ブランドの最大の強みであり特徴は、その生産背景にある。日本に縫製や編み立てを行う工場、モンゴルのウランバートルに紡績工場を所有しており、生産工程の約80%を自社で完結。現地の遊牧民からカシミヤやヤクなどの原毛を直接仕入れ、紡績・生産までを自社内で一貫して行うことで、高品質な獣毛製品を比較的手に取りやすい価格で提供することを可能にしている。原毛は、食肉用や乳用の家畜から副産物として得られたもののみを用いているため、衣服のためだけに動物を犠牲にしないサステナブルなものづくりにも配慮している。

26年秋冬は「服作りに携わるすべての人への敬意」がテーマ

 最新の2026年秋冬コレクションのテーマは、「ディア・ワーカー(Dear, Worker)」。衣服が完成するまでの工程に多様な形で関わる全ての人々への敬意を込め、ワークウェアをベースに、その実用的でタフな構造に柔らかな素材や異なる質感を取り入れたアイテムで構成した。背景には、デザイナーがモンゴル出張時に、マイナス20度の中でのホワイトアウトという命の危険を感じるような過酷な状況に遭遇した際、現地の人々の頼もしさや互いに助け合う姿に感銘を受けたことがあったという。さらに、毎回ブランドの要望に応えて新たな加工に挑戦する日本の職人たちのものづくりに対する情熱など、表には見えない多様な作り手たちと支え合ってものづくりを行っている実感から、今季のテーマが生まれたという。

 コレクションでは、デニム生地にフロッキー加工を施し、バイオ加工をかけることで経年変化したスエードのような質感を表現したシリーズのジャンプスーツやジャケットをはじめ、ベルベットとウールのヘリンボーン生地をニードルパンチ技法によって接合した、独特の風合いのある素材のジャケットやパンツのシリーズなどが登場。ヴィンテージのような趣のある表情の素材と、ハリと立体感のあるシルエット、軽く柔らかな着心地を兼ね備えたアイテムが揃う。

Image by: Nomàt

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 一方、モンゴルの上質なヤクやカシミヤを使用したニットは、素材本来の色味を活かした無染色が特徴だ。色の異なるヤクの毛をブレンドして中間色を作り出したり、毛質の違うカシミヤを混ぜることで求めるシルエットに最適なコシを生み出したりと、自社で紡績から手掛けるからこそ可能な、素材への深い理解と細やかなアプローチが見てとれる。

Image by: Nomàt

 また、ブランドのシーズンルックは、フランス発ファッション&カルチャーマガジン「ENCENS」の創設者であり、2014年から2017年まで「ネヘラ(NEHERA)」のクリエイティブディレクターを務めたサムエル・ドゥリラ(Samuel Drira)がスタイリングを、フォトグラファーのセシル・ボルトレッティ(Cecile Bortoletti)が撮影を担当。ブランドデビュー時から、パリを拠点に毎回同じチームでのヴィジュアル制作を続けているといい、一貫した美学や世界観を打ち出している。

2026年春夏コレクションのルック

Image by: Nomàt

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独立を機に海外展開を本格化、国内ではポップアップ開催

 ブランド設立から12シーズン目を迎えた現在、国内では「ロク(ROKU)」や「レショップ(L'ECHOPPE)」、「アーバンリサーチ(URBAN RESEARCH)」など19店舗、海外ではベルリンの「アンドレアス ムルクディス(ANDREAS MURKUDIS)」を含む4店舗の卸先で販売している。独立を経て、今後はより自由度の高いクリエイションを追求しながら、コロナ禍でストップしていた海外展開をパリを拠点に本格的に再スタートする構えだ。

 また国内では、2026年春夏コレクションのポップアップや2026年秋冬シーズンの受注会を東京と群馬の計4ヶ所で開催。東京・神宮前のMAIDENS SHOP WOMEN(4月29日から5月6日まで)とMAIDENS SHOP JIMBOCHO(5月9日から17日まで)では、2026年春夏のフルラインナップとブランドのアーカイヴアイテムをラインナップする。

 群馬のst company KIRYU(5月8日から11日まで)とst company TAKASAKI(5月14日から17日まで)では、2026年春夏コレクションの販売に加え、2026年秋冬コレクションの受注会を実施する。

最終更新日:

Nomàt MORE variation POP UP
・MAIDENS SHOP WOMEN
日程:2026年4月29日(水)~5月6日(水)
所在地:東京都渋谷区神宮前2-20-9
時間:12:00〜19:00(月~金)、11:00〜19:00(土、日)

・MAIDENS SHOP JIMBOCHO
日程:2026年5月9日(土)~5月17日(日)
所在地:東京都千代田区神田猿楽町2-2-14
時間:12:00〜19:00(月~金)、11:00〜19:00(土、日)

Nomàt 26AW 受注会 & 26SS 即売会
・st company KIRYU
日程:2026年5月8日(金)~5月11日(月)
所在地:群馬県桐生市川岸町177-4 1F ギャラリースペース
時間:11:00〜20:00
定休日:火、水曜日

・st company TAKASAKI
日程:2026年5月14日(木)~5月17日(日)
所在地:群馬県高崎市八島町46-1 高崎オーパ2F
時間:10:00〜20:00

■Nomàt:公式サイト公式インスタグラム

FASHIONSNAP 編集記者

佐々木エリカ

Erika Sasaki

埼玉県出身。早稲田大学国際教養学部卒業後、国内大手アパレルメーカー、ケリング傘下ブランドのMDなどを経験した後、2023年にレコオーランドに入社。現在はウィメンズファッションをメインに担当。ファッションやカルチャーへの熱量と同様にジェンダーや社会問題にまつわるトピックにも関心があるため、その接点を見出し、思考や議論のきっかけとなるような発信をしていけたらと願っている。

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