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「私のビジネス日記帳」ミズノの水野明人社長がコロナ禍を振り返る

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 社長に就任し今年でちょうど20年を迎えました。振り返って一番印象深いのは、やはりコロナ禍ですね。毎日のように人が亡くなる中、「このまま世界が終わるのでは……」と不安に感じたのを覚えています。もちろん会社がどうなるのかも分かりません。あらゆる催しが世の中から消え去り、事業を継続するために悩む日々が続きました。

 事業継続に向けた準備を進める一方で、売り上げ確保にも取り組みます。当時はあらゆる活動が止まる中でも、日常生活に必須のマスクは強く求められていました。そこに目を付け、マスクに水着の生地を転用できると知ります。幸い水着の生地の在庫はありましたので、まずはマスクを入手できずに困っている社員向けにマウスカバーを作ってみました。すると思いのほか好評でしたので、今度はそれを一般販売しました。

 初めは2万枚。次に5万枚…。ECで売るたびにすぐなくなり、サーバーがダウンしたことも。結局、累計1000万枚を販売しました。「これで何とかなる」とほっとしたのを覚えています。お陰様でコロナ下初年度の21年3月期は営業赤字を出さずに終了。必死に生産してくれた工場には後日、御礼に行きました。

 マウスカバーを扱って驚いたのは、一般生活用品の市場の大きさ。スポーツ用品では10万~20万枚売れれば大ヒットですから、その規模の違いをまざまざと思い知りました。

(ミズノ社長 水野明人)

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