
Image by: FASHIONSNAP
サイクルウェアブランドの「ナリフリ(narifuri)」が、2027年春夏コレクションの展示会を開催した。2007年のブランドスタートから来年8月で20周年を迎えるにあたり、これまで掲げていた「ファッション+バイシクル(自転車乗りのための洋服づくり)」というコンセプトを「フリーダム・イン・モーション(Freedom in Motion)」に刷新している。その背景にあるのは、自転車市場の変化だ。
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2011年の東日本大震災後の通勤需要や2020年のコロナ禍など、これまで幾度か大きな盛り上がりを見せていた自転車市場。2026年現在はやや落ち着いているように見えるが、ブランド担当者によると自転車利用者数は増加傾向にあり、その背景にはシェアバイクを含む交通インフラとしての自転車の浸透があるという。この状況を鑑みたうえで、「コアな自転車ユーザーだけでなく、シェアバイクで移動する人などを含めた“動く人”のための服をつくっていきたい」(担当者)と説明する。
ナリフリが始動した2007年頃のサイクルウェア市場はシリアスユーザー向けのアイテムがほとんどだったが、2010年代にファッション性を意識したサイクルウェアブランドの数が大幅に増えたうえに、スポーツブランドやアウトドアブランドのファッション性も向上。さらに、「ユニクロ(UNIQLO)」やワークマンといった強い価格競争力を持つ大手も参入するなど、現在アクティブウェアカテゴリーは激戦市場となっている。
ナリフリはこれに対し、「移動」という切り口をキープしつつ、「大手がやらないようなウルトラピンポイントな提案をしていく」(担当者)という姿勢を取る。新作の柱となるのが、持続冷感素材「カバロス」を用いたシリーズだ。着用者の体温上昇幅を抑えるという機能を備えており、この生地をオーバーサイズのシルエットと組み合わせ、生地が肌に付いたり離れたりする動きを活用することでひんやり感を長引かせるとともに、部分的にメッシュを採用して外気を取り込むことで、快適性を向上させたという。トップスだけでなく、「まだやっているブランドは少ない」(同)というカーゴパンツを打ち出すことで、差別化を図る。




首元をメッシュ素材で切り替えたTシャツ
ブランドがシグネチャーとして位置付けているのが「マルチワッフル」シリーズだ。帝人が開発したワッフル生地をアレンジしたもので、特殊な糸を編み込むことで軽量かつ「かさ高」(ふんわりとした嵩のある風合い)を実現している。洗濯を重ねてもふんわり感が損なわれず、色落ちや日焼けにも強いことからリピーターが多いという。


2027年春夏の大きなトピックが、ウィメンズラインの本格始動だ。その背景には、女性向けの自転車市場の活性化がある。独自のサイクルカルチャーを発信する人気ショップ「ブルーラグ(BLUE LUG)」が、女性向けセレクトショップ「フライデー(FRIDAY)」や、ママチャリなども扱うショップ「タンデム(TANDEM)」を展開するなど、女性の自転車ユーザーに向けた動きが活発化しており、担当者は「女性向けのファッショナブルなサイクルウェアの需要が育ちつつある状況」と見ている。ウィメンズラインのデザインは「ビームス(BEAMS)」出身のデザイナーが担い、機能性の監修をナリフリが行うという体制。自転車通勤やママチャリによる日常的な移動を主な着用シーンに想定しており、ドローコードで裾を絞ることで自転車乗車時の可動域を確保するスカートや、ヘルメットの上からフードを被ることができる設計のパーカ、チェーンへの巻き込みを防ぐ仕様を備えたパンツなどを展開する。






また、アニメ「攻殻機動隊」とのコラボレーションアイテムや、老舗デニムブランド「リー(Lee)」とのコラボジーンズを発売するほか、20周年の節目となる2027年秋冬からは周年企画を本格的にスタートさせ、コラボやコンテンツの発信なども積極的に行う予定だ。





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