Fashioninterview

【インタビュー】デザイナーAKIRA NAKA「デイリーウェアで世界展開へ」

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■工場から売り場まで

―機屋や工場といった作り手と、どのように取り組んでいるのでしょうか。

 機屋や裁断場、縫製場など、現場で職人と直接対話することを大切にしています。培われた技術を共有して、同じ船に乗っていただきたいと思っているので、ブランドのヴィジョンまでしっかり伝えています。ルックブックは毎シーズン、関わった全社に送っていて、工場の方を連れて東京の百貨店などの売り場を周ることもあります。実際に商品が販売されている様子を見るだけではなくて、並びで売られているメゾンブランドの素材や縫製も見るんです。このレベルを超えていかなければいけないという目安になりますし、実際に現場を見て頂くことで、共にモチベーションが上がるんですよね。

 ブランドが上がっていっても、背景がどんどん苦しくなるのでは長く続きません。「一緒に仕事をして本当に良かった」と思ってもらえるようなブランドにならないといけませんよね。デザインチームだけではなく、背景で関わる全ての人と一緒に成り立っているんです。

―卸し先は増えていますが、現在、直営店を持っていません。

 直営店も考えてはいますが、今力を入れているのは「売り場」です。ショップに卸したら終わりではなくて、お客さんの手に渡るまでを大切にしたいのですが、セレクトショップだと多くのブランドを扱っていることもあって店頭から伝わる情報は限定されてしまいますよね。それで、店舗の許可を頂いて販売スタッフにコレクションを説明する勉強会を開いています。東京、大阪、名古屋、そして地方の店舗も巡って、僕が直接すべての商品を説明します。もう3シーズンほど続けていますが、情報交換の場にもなっていますし、実際に消化率が上がってきました。服はあくまでもツールで、感動や興奮が伝わればと思っています。

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AKIRA NAKA 2014年ハイサマーコレクションより


―ショー形式の発表はしばらく休止していますね。

 ショーでしか表現できないことは必ずありますし、やりたいという考えがないわけではありません。でも今は、その予算を、インターシーズンを充実させることに使ったり、まずはブランドの体制を整えたい。もしやるとしたら、東京だけではなくてニューヨークやヨーロッパも選択肢として、市場の可能性を考えていくことから始めたいですね。

 次のページは>>学生服と靴のプロジェクト / ブランドを50年続けるために

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