Fashioninterview

【インタビュー】デザイナーAKIRA NAKA「デイリーウェアで世界展開へ」

— ADの後に記事が続きます —

■服以外のデザインも

―自身のコレクション以外では、岐阜県関市立関商工高等学校の制服をデザインしました。

 取り組んでみてわかったのは、今の学生服は素材ベースでは進化しているんですが、デザインは置き去りにされていることが多いという事です。特に靴に関しては、日本中の学校にプロデュースしようというプロジェクトも進んでいます。軽くて履き心地が良く、走り回ることもできて、そしてデザインが抜群にかっこいい靴。若い頃から革靴に親しんでもらうという意味から本革を使っていて、オイルの上でも滑らないソールで張り替えができる。生産背景を持ったメーカーと組んでいるので、これで1万円を切る予定です。マーケットは大きいので可能性も大きいですね。

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2014年春から着用される岐阜県関市立関商工高等学校の制服


―外部の仕事についての考え方を教えてください。

 実際に色々なオファーを頂いています。僕らのポリシーはクライアントのニーズを新しい価値で満たすことで、決してそのニーズを僕らの価値で満たす訳ではありません。大切にしているのは、相手の予想をいい意味で裏切るような、感動するものを提供すること。社会へ価値を還元するというか、デザインの根底はそこにあると思うんですよね。

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学生向けのシューズ


■次世代につなげたい

―デザイナーとしてのヴィジョンは?

 デザインに関しては、広範囲においてプロジェクトを進めたいと考えています。最初は服が中心ですが、それ以外の分野も少しずつ取り組んでいきたいですね。

 デザインチームの働く環境を良くすることもひとつの目標で、ファッションの現場からなるべく離れる時間を増やすことが、逆に良いものを生み出すと考えています。旅行やミュージカル、ワインを飲みに行くとか。まず作る側の人間が、リアルな生活をベースに美しい物に触れてライフスタイルを楽しまないと、リアリティのあるクリエイションを提供し続けるのは難しいでしょう。

―これからのAKIRA NAKAについて教えてください。

 まずは今年、活動の拠点を東京の郊外に移して、建築や空間まで自分たちの理想のアトリエを作っていくことが目標です。それから海外で展開を広げていきますが、世界中の人が日本で生まれる素敵なものを共有できるようになれば素晴らしいですね。

 ブランドについて考えているのは、自分の代で終わらせたくないということです。これからチームが大きくなって、50年経っても色あせず常にフレッシュで、喜びや感動、女性が身に付けた時の自信などを、ずっと与え続けるブランドでいたい。チームを育てて共有できる理念といった基礎を築いたら、バトンを渡して「AKIRA NAKA」を次世代につなげていきたいと思っています。

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AKIRA NAKA 2014年春夏コレクションより


■AKIRA NAKA(アキラ ナカ)デザイナー

 アメリカ滞在中にテーラーと出会いデザインを始める。
 アントワープ王立芸術アカデミー在学中にイエール国際フェスティバルに選出。
 その後アントワープにてニットデザイナーに師事し2006年に帰国。
 2007年に「POESIE」をスタート。
 グラデーションニットを発表。
 2009S/Sよりレーベル名を「AKIRA NAKA」に変更。
 現在は「デイリーに着られるプレタポルテ」をブランドコンセプトに、大手セレクトショップを中心に全国で展開している。


【2019年のインタビューも読む】"クリエイションとはリスクを取ること" 創立10年「アキラナカ」が越えるデザイナーズの壁

(聞き手:小湊千恵美)

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