Fashion インタビュー・対談

【インタビュー】デザイナーAKIRA NAKA「デイリーウェアで世界展開へ」

AKIRA NAKA 2014年春夏コレクションより
Image by: AKIRA NAKA

 「AKIRA NAKA(アキラナカ)」が、ここ数年で急速に売上を伸ばしている。デビュー当時のストイックな作風から「デイリーに着られるプレタポルテ」にコンセプトをシフトしたことが、販売先を広げたきっかけだ。2月28日からは「International Gallery BEAMS(インターナショナルギャラリー ビームス)」内に限定店を出店し、百貨店でもドメスティックではなくインポートブランドの売り場に並ぶことが多くなっている。来年を目処に本格的な海外展開に乗り出すというデザイナーAKIRA NAKAが考える、社会や次世代を見据えたヴィジョンとは。

―デビューから数シーズンは、ニットと布帛を融合させた「グラデーションニット」などを多用して強い女性像を打ち出していましたが、コンセプトを変えたきっかけを教えてください。

 当初は自分たちのアイデンティティを服を通してどう表現していくかに全力投球していましたが、ブランドの方向性を大きく見直した時期がありました。きっかけになったのは、2011年の東日本大震災。「僕たちはデザイナーとして何が出来るか」ということを考えました。その時に、自分たちの表現ではなくて誰かの為にデザインし、社会の価値を生むようなクリエイションをしようと思ったんです。ブランドコンセプトも、女性の内的情景の視覚的表現から、社会の女性たちが本当にデイリーで心豊かにできるような服作りにシフトしました。

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AKIRA NAKA 2009-10年秋冬コレクションより


―具体的に何が変わったのでしょうか?

 クオリティーが高いデイリーウェアを作るため、それまで使ったことがなかった柄や色を入れるだけではなく、工場を変えたりセールスのエージェントも含めて体制を一新しました。社会の価値を生むブランドになっていこうという新しいヴィジョンで再スタートを切ったのが、2013年春夏コレクションです。テーマの「The New Era」は、自分たちにとって新しい時代を迎えるという決意の表明でした。今女性がどういう気分で、社会でどういう装いが必要とされているのか。ショーウィンドウだけではなく、ワードローブに入っていかなかったら意味がないと思っています。

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AKIRA NAKA 2013年春夏コレクション「The New Era」より


―コンセプトが変わったことで、セールスに影響はありましたか?

 テイストが合わない一部の店舗の取引はなくなったものの、逆に新規の取り扱いが拡大していきました。3、4日間の展示会ではバイヤーさんが入りきらなくなってしまい、今では2週間フルで対応しています。国内の取り扱い店舗数は約60店舗まで伸びました。

―次に目指すのは海外ですね。

 現在、海外で卸しているのはアジアの3店舗ですが、他の地域も視野に入れた海外展開は来年あたりから始めようと計画しています。僕がアメリカでビジネスを学んでいる時に一緒だった幼なじみが現地で事業を営んでいたんですが、ブランドの海外展開を機に日本に呼び寄せ、経営に参画してもらいます。「AKIRA NAKA」はブランドとして一歩ずつ前進しているけれど、マネジメントと戦略に欠けていました。一緒に手を組んで、本格的に世界展開を進めていきます。


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