
「アシックスウォーキング」の海外店舗イメージ
Image by: ASICS
1〜6月期の好調を受けて2026年12月期の連結業績予想を上方修正し、初の通期売上高1兆円超え(1兆500億円、前期比29.5%増)を見込むアシックス。特にスポーツスタイルカテゴリーが1〜6月期に前年同期比83.0%増(売上高1231億円)という驚異的な伸びを見せる中、次なる成長に向けた種まきにも余念がない。その一つが、ウォーキング事業「アシックスウォーキング(ASICS Walking)」の再構築だ。
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海外拡販を目指し、ピッティにも出展
アシックスが8月17日に開催した機関投資家向け説明会で、廣田康人 会長CEOは「ウォーキング事業もグローバル化に舵を切る。まずは中国市場で伸ばしていく」とコメント。これに先立ち、同社はウォーキング事業を運営してきた完全子会社、アシックス商事の解散・清算を発表。2027年1月1日付で同事業をアシックス本体やアシックスジャパンに移管する。グループ内に分散していた機能を集約するとともに、アシックスウォーキングをプレミアムブランドとして再構築し、グローバル展開につなげる。



「ランウォーク」シリーズのレザーシューズ(4万9500円)
Image by: ASICS
一方、ファッションブランド「オニツカタイガー(Onitsuka Tiger)」では逆に、本体から事業を切り出し、2027年1月に完全子会社「OT GROUP」として独立させる。ブランドごとに組織体制を見直し、ウォーキングでは本体への機能集約による効率化、オニツカタイガーでは独立性を高めるという異なる再編を進めている。
アシックスウォーキングは、スポーツシューズの知見を生かして開発したレザーシューズやウォーキングシューズを扱っている。2026年1月には、イタリア・フィレンツェで開かれるメンズの総合見本市「ピッティ・イマージネ・ウオモ」に初出展し、海外での拡販を模索してきたが、現状、販売は国内のみ。1〜6月期のウォーキング事業の売上高は前年同期比9.8%増の86億円だった。
高機能なレザーシューズに商機
廣田会長はウォーキング事業の手応えとして、インバウンド客の反応を挙げる。「東京・日比谷の帝国ホテル内に出店しているアシックスウォーキングのショップは、特に中国を中心とした訪日観光客で非常ににぎわっている。『日本以外では買えないのか』という声も多くいただいている」。

帝国ホテル内の「アシックスウォーキング」店舗
Image by: ASICS
今後、特に商機を見込んでいるのが中国で働くビジネスパーソンだ。「中国の金融街では、高機能なレザーシューズに対する強いニーズを感じる。レザーシューズ市場は今後、世界で急成長することはないだろうが、スポーツシューズで培ったわれわれの知見を生かせば、売り上げは伸ばせる」。さらに、「走らないがウォーキングはするという人も増えており、ウォーキングに特化したシューズにも芽がある」と期待する。
アシックス商事は解散するが、これまでアシックスウォーキングで扱ってきた「テクシーリュクス(texcy luxe)」などのブランドは、今後アシックスで販売を継続する。直営店の内装を順次刷新するなど、スポーツシューズで培ってきたブランド運営のノウハウをウォーキング事業にも取り入れていく。メンバーシッププログラムもアシックスの「OneASICS」に統一する。
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