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【連載:美を伝える人】ニコラ・ドゥジェンヌ(中) ジバンシイで始めた挑戦は「4G」の復活

ニコラ・ドゥジェンヌ

連載:美を伝える人 ニコラ・ドゥジェンヌ

IMAGE by: Nicolas Degennes

ニコラ・ドゥジェンヌ

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【連載:美を伝える人】ニコラ・ドゥジェンヌ(中) ジバンシイで始めた挑戦は「4G」の復活

ニコラ・ドゥジェンヌ

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(上)から続くー

 16歳で写真家を目指しフランス・パリに。写真学校でモデルにメイクを施したことから、メイクアップのパワーに魅了されメイクアップアーティストになるためパリへ帰国。「メイクアップフォーエバー(MAKEUP FOREVER)」のアカデミー(学校)に入学し、メイクアップの全てを学ぶ。「努力を続け、働くことが大好き」と語るニコラが、「ジバンシイ(GIVENCHY)」で行ったこととは。連載「美を伝える人」メイクアップアーティスト ニコラ・ドゥジェンヌ(中)

ニコラ・ドゥジェンヌ

さまざまなアイデアがニコラの頭から溢れ出ている(花とペインティングに囲まれて。)

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常に何か新しいことを生み出そうと続ける活動(パリにあるパレドトウキョウでお行わる自身の個展のために創作活動風景)

ニコラ ドゥジェンヌ
ニコラ ドゥジェンヌ

パレドトウキョウでの個展は2012年に行われた

ニコラ・ドゥジェンヌ
ニコラ・ドゥジェンヌ
ニコラ・ドゥジェンヌ

その後、ジバンシイのメイクアップ・アンド・カラー・アーティスティック・ディレクターに抜擢されました。そのときの気持ちを教えてください。

 とにかく信じられませんでした。「私でいいの⁉︎」とチームに聞き続けたのを覚えています(笑)。

ジバンシイでまず何をしましたか?

 チームに入り、すぐに改革を進めました。当時、新しいラインのローンチに向けて準備していたのですが、方向性が私の考えとは違ったので全てを変えることにしました。それは本当に大変でした。

改革というのは具体的にどういうことでしょうか?

 ジバンシイのアイデンティティとシグネチャーを取り戻すことです。まず、メゾンの創業者、ユベール・ド・ジバンシイ(Hubert de Givenchy)が生み出した「4G」ロゴを復活させました。メゾンを代表するデザインなので、必ず戻したいと思っていたんです。また、ブランドの根底にあるラグジュアリーの精神も取り戻しました。それはテクスチャーやカラーなど、あらゆることにおいてラグジュアリーを物語るようにこだわりました。

ジバンシイで印象的だったのは、形状記憶のチーク「メモリー フォルム チーク」や先端が90度曲がる立体クシ型ブラシのマスカラ「ノワール・アンテルディ」など、既存にはないユニークなアイテムです。そのアイデアはどこから来ているのでしょうか?

 毎日、スタジオでメイクをしていて「こんな製品があったらいいな」という思いから生まれることが多いですね。たとえばファンデーションは、ツヤ出したいと思うと、オイルを塗ってみて仕上がりを想像するんです。

 「ノワール・アンテルディ」もスタジオから生まれました。通常のマスカラは本体を横に寝かせて使いますよね?横向きに持つのが実は不便なんじゃないかと思ったんです。特に利き手じゃない方の目にマスカラを塗る際、均等に塗布することが難しいですよね。実際、私も普段から使うマスカラの先を切ったりして工夫していました。そこで目に対して垂直に持つマスカラがあれば、根本からきれいにマスカラを塗ることができるのでは、と思い開発しました。

メイクアップがやりやすい方法を考えていらっしゃるんですね。

 常に色やテクスチャーなどを混ぜながら、新たなアイデアを生み出そうとしているんです。普通の女性でも苦労せずにメイクアップを楽しめるように、常に何か改良できないかと。今作っているフレグランスもそうです。自分が大好きで情熱を注ぐフレグランスを、みんなも楽しめるように、毎日考えをめぐらせながら仕事をしています。

ニコラさんは親日家でも知られていますが、日本の思い出は何かありますか?

ージバンシイで初めて来日した時でしょうか。新製品の発表会をボクシングのリングの中で行うということになったのですが…。化粧品の発表会なのに、なんでリングの中で行うのか?実は今でも理由は分からないのですが(笑)、当時、正直戸惑ったのを思えています。でも、自分の殻に閉じこまらずに、新しい挑戦をすること、相手が喜んでくれることへの喜びを学んだ良い経験にはなりました。来日するたびにいろいろなことを経験し学び、今の自分には日本という存在は欠かせないと痛感します。

京都に訪問したときの写真。「また日本に行ったら京都に行きたい」とニコラ

コロナ禍に、ジバンシイのメイクアップ・アンド・カラー・アーティスティック・ディレクターを退任しました。コロナがニコラさんに何か変化を与えたのでしょうか?

 振り返ると、コロナの2年間はよくないこともたくさんあったと思いますが、わたしにとってはキャリアの次のステップへと促すものになりました。一つのブランドで20年以上在籍し、ブランドのシグネチャーを確立した今、次のステップに踏み出すタイミングなのでしょう。コロナはそれを気づかせてくれました。

その次のチャレンジが、フレグランスだったんですね。

 実はジバンシイでも、「ディオール(DIOR)」で長らくパフューム クリエイションディレクターを務めていたフランソワ・ドゥマシー(Francois DeMachy)と共に、フレグランスやリップ、パウダーなどの香りを開発していました。ブランドの世界観を表現するために、香りはとても重要なんです。そこから香りの世界に興味を持つようになったんです。ー(下)に続く

(文 エディター・ライター北坂映梨、聞き手 福崎明子)

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