
まだまだ残暑が厳しい日が続いていますが、注目のブランドからは26AWコレクションのアイテムが続々と入荷しています。新作を目にして、そろそろ新しいシーズンの装いに思いを巡らせ始めている方も多いのではないでしょうか。
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そこで今回は各ブランドから届いた26AWコレクションの新作から、今のうちにチェックしておきたいアイテムをピックアップしてデザイナーの解説とともにご紹介します。本記事ではミリタリーやテーラードを再構築し、多様性や既存価値の再定義をテーマに掲げた衣服を展開する「タム(Tamme)」にフォーカス。これからの季節のワードローブに欠かせない新作をいち早くチェックしてみてください。
目次
26AWコレクションのテーマは「ORDER」
26AWコレクションのテーマに掲げたのは「ORDER」。デザイナーが帰省した際に、警察官の制服を纏った父親の写真を目にしたのをきっかけに、自身の服作りの原点にある構造を見つめ直したことに由来します。警察官としての役割を示す制服は、社会的な秩序と機能を体現する衣服だと定義し、ユニフォームの構造を起点にブランドらしく再構築したアイテムを展開しています。

デザイナー 玉田達也
これまでデザインやコンセプトのベースとなってきた「ミリタリーやフォーマルといった現代の制服の構造や規律性に何故惹かれているのか」、という「タム」における核となる部分を26AWコレクションで表現したいという想いがありました。そこで今回は、初めて触れた制服の記憶やあこがれ、尊敬という、クリエイションの原点となった父の姿を出発点とし、従来の制服群に加え、日本の警察官の制服を織り交ぜることで、私自身との接続を目に見える形で表しています。整然と、そして厳格な衣服の持つ性質や構造を生かしながら、その規律性を解体し要素として引用することで、私たちの日常にほんの少しの品を添えてくれるようなコレクションを目指しました。
26AWの注目アイテムをピックアップ
MK3 JACKET






イギリス軍のフライトジャケット「MK3」をモチーフに、ブランドらしく現代的にアップデートした一着。本来スーツに用いられる光沢感のある上品なウール生地を使用することで、武骨なミリタリーアイテムにドレスの品格を加え、タウンユースに馴染む仕上がりに。ファスナーのエレメントや揺れるロングタブ、裏地が覗く立体ポケットなど、ブランドのシグネチャーディテールを随所に凝縮。裾のスピンドルでフォルムに丸みを加えられる設計も特徴です。

デザイナー 玉田達也
スーツ素材でミリタリーアイテムを製作することで、品と無骨さを共存させ、軍用品特有の機能性を付与した衣服を提案しているスーチングミリタリーシリーズの新作です。今季はイギリス軍のMK3をベースに、ステンカラーコートの構造を利用しています。コートとしての輪郭を残すように、比翼の前立てやラグランスリーブなど随所にその構造を混ぜながら、上身頃はブルゾンとして、下身頃はスカートとして切り離し、それぞれ別のアイテムとして製作。これらを合わせることでルックのようにコートとして見えるように設計しています。
SUITING SPORTS SHIRT




先述のジャケットと同素材のウール地を使用し、スポーティなディテールを落とし込んだシャツ。比翼仕立てのスナップボタンやコンパクトなジップ、長いジッパータブといったスポーツウェアの要素を盛り込みながら、上品な一着へと昇華させています。立体的なアームラインや前後差のある裾、動きやすさを考慮した背面のサイドタックなど、細部まで計算されたシルエットが際立ち、一枚着としてはもちろん羽織りとしても重宝します。

デザイナー 玉田達也
テーマである制服からは少し離れるのですが...。これは父が着ていたファスナー開きのプルオーバーから着想を得ています。幼少期のおぼろげな記憶の中で、妙に頭に残っているディテールであり、それを組み込んだアイテムを展開したいと思い、製作しました。ドレスシャツをベースにしながら、前開きは比翼仕立てにすることで、そのディテールのみが印象に残るようなデザインに仕上げているのが特徴です。
NECKTIE SHIRT







ブランドのシグネチャーであるノットタイを共布でセットした定番人気のチェックシャツ。ゆとりのあるボックスシルエットや胸元のフラップポケットといったラフな佇まいにタイを添えることで、上品なアクセントをプラスしています。しなやかで軽やかな生地感は、今の季節には一枚で、本格的な秋冬シーズンにはインナーとしてもぴったり。ネクタイのアレンジ次第で多彩な表情を楽しめます。

デザイナー 玉田達也
取り外し可能なタイが付属したシャツは、24AWコレクションから少しずつアップデートを重ねている一着です。今季は、独特な落ち感と柔らかな手触りが心地良い、洗いをかけたキュプラ素材で製作しました。オンブレチェックの柄を採用することで品の良さと粗野なムードを共存させ、かしこまりすぎない印象にまとめています。左胸のポケットは特殊な仕様になっていますが、これは身頃との間に隙間を作ることでネクタイや眼鏡などを引っ掛けるためのもので、このような細部にも注目してみて欲しいです。
4-TUCK WIDE SLACKS





贅沢に生地を使用したダイナミックなドレープ感が魅力のワイドスラックス。腰周りに立体感を生む4タックを配し、異素材の切り替えや丸カン留めの長いタブでアクセントを利かせています。ウエスト内側にはドローコードを備え、リラックス感のある穿き心地と上品さを両立。「MK3 JACKET」や「SUITING SPORTS SHIRT」とのセットアップ着用もおすすめです。

デザイナー 玉田達也
ぶかぶかな親の服をとりあえず着てみる、子どもの頃一度はそんな遊びをしたことがあると思います。そんな記憶から大きいサイズ感の物をアジャストしたボトムスを作ってみようと思い、製作したのがこのアイテムです。通常のものよりも数サイズ大きなパターンのスラックスをベースとし、タックを多く取ることでリサイズしています。たっぷりとした分量感とランダムにたたまれたタックが作る独特なシルエットが特徴です。
NOT-TIE






ブランド設立当初からのコンセプト“既存の更新”を体現した、結び目のないネクタイ。「タイはシャツに巻くもの」という規律からの解放をテーマに、スナップボタンで簡単に着脱できる革新的な構造に仕上げています。無地にはソリッドなウール地、ストライプには光沢感のあるキュプラを使用しており、シャツの上からはもちろん、Tシャツやニット、アウター、さらにはボトムスに合わせるなど、アクセサリー感覚で自由にスタイリングを楽しめます。

デザイナー 玉田達也
装いの中で固定化されたものをどう更新するか考える中で、「ネクタイはシャツに巻くもの」という普遍性にアプローチしようと思ったことをきっかけに製作したアイテムです。シャツにはもちろん、Tシャツやニットなどに対しても合わせることができるような設計で、ネクタイを形骸化させたブランドのシグネチャーです。
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