ゴキゲンズ
Image by: FASHIONSNAP
ファッション業界をはじめ、さまざまなクリエイティブな業界に携わる人々の"オフの瞬間"にフォーカスした連載「業界人が本気で遊んだら」。仕事も趣味も全力で取り組む大人たちにスポットを当て、FASHIONSNAPのエディターがさまざまな部活・チームの活動現場へ潜入します。第3回に登場するのは、モーニング娘。OGの高橋愛さんがリーダーとして結成したダンス&ボーカルユニット「ゴキゲンズ(GOKI-GENs)」。新曲「好きを言葉に変えて」のMV撮影を行うとのことで、現場にお邪魔しました。
ゴキゲンズって?
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モーニング娘。のOGでアパレルブランド「フクウ(fukuu)」のディレクターを務める高橋愛さんがリーダーとなり結成したダンスボーカルユニット「ゴキゲンズ(GOKI-GENs)」。元々モーニング娘。のファンだったという「ビームス(BEAMS)」プレスの藤井早希子さんと、ハロオタで”ハロプロPR”を自称するHarumi Showroomのファウンダー兼PRディレクターの春海茜さんの3人で活動をスタートし、今年で結成3年目。3人が目指す場所は、「アイドルの聖地」とも言われる日本武道館。プロデューサーにお笑い芸人のあべこうじさんを迎え、日々トレーニングを重ねています。
主な活動は、高橋さんのYouTubeチャンネル「高橋愛lab。」内で、モーニング娘。の楽曲の「ダンス練習してみた」と「踊ってみた」を不定期に更新しているほか、昨年12月にルミネtheよしもとで行われたあべこうじの漫談舞台「あべこうじのおしゃべりさせていただきます。」にゲスト出演し、ライブデビュー。今年3月には、2度目のライブ「あべこうじプロデュース~GOKI-GENs武道館への道」に出演。オリジナル楽曲とモーニング娘。の楽曲のカバーダンスと生歌を披露しました。
結成の経緯
ゴキゲンズは、2021年春に結成。高橋さんのYouTubeチャンネル「高橋愛lab。」にモーニング娘。の楽曲のダンス動画「踊ってみた。」を投稿したことから活動がスタートしたそうです。
藤井さん
コロナ禍のダンスブームに乗っかって踊っていたんですけど、世の流行りの傾向はK-POP。でも、ハロプロ好きとしては、ハロプロの楽曲で踊りたくて、愛ちゃんに『ハロプロのダンスを踊りたいです』と相談したんですよ。『どの口が言ってんだよ』という感じなんですけど(笑)。そしたら『ハロプロ好きな友達が他にもいるよ』と春海さんを紹介してもらって、じゃあ3人で集まってやってみよう、とスタジオに入ったのがきっかけですね。
ゴキゲンズの名前の由来は、高橋さんがモーニング娘。現役時代に5期生だったことによる「ゴキ(5期)」と、「ジェネレーション(Generation)」を組み合わせた造語。名付け親の春海さんによると、「ご機嫌でやろう!」という意味も込められているそうです。
MV撮影に密着!
ゴキゲンズは、3月のライブで新曲「好きを言葉に変えて」を発表。4月某日には、初となるMVを撮影!FASHIONSNAPでは、吉本興業東京本部で行われた撮影現場に密着しました。
まずは、メンバー1人1人のソロショットから撮影スタート。風を当てながら、自然な笑顔を作るためにダジャレを言い合う一コマも。
MVのコンセプトは、アイドルとしての顔と仲良し3人組の普通の女の子としての顔という表と裏の2面性。独自の"ハロプロらしさ"は盛り込みながら、1990年代のJ-POPやY2Kのテイストを掛け合わせた雰囲気をイメージしたそう。
MV衣装は、楽曲のコンセプトに合わせて3種類を用意。ソロショットでは、表に立つゴキゲンズとして「はじめまして」の意味を込め、それぞれのメンバーカラーを入れて覚えてもらいやすいようにスタイリングを組んだそう。メンバーカラーは、高橋さんが黄色で、春海さんが緑、藤井さんが赤。
ソロカットの後は、廊下でラップシーンを撮影。リップシンクをしながら、カメラに向かって歩くカットです。歩く速度や見せ方にも工夫が必要なようで、「どうしても前に出過ぎちゃう!」と試行錯誤。カメラマン、ディレクターと共に確認しながら、何度もテイクを重ねます。
最後は、屋上でダンスシーンを撮影。まずはプロデューサーのあべこうじさんの撮影からスタート。
サビの振り付けは、あべさんが考案したそう。「プロデューサーっぽく!」というディレクターの指示のもと、表情豊かにダンスを披露し、なんと一発OKとなりました。衣装は自前だそうで、ジャケットのピンクのスパンコールが輝いていました。
あべさんの撮影が終わったら、衣装チェンジしたゴキゲンズの3人が登場。屋上での衣装は、デニムと風になびくシアー素材を使って、色味を少なめにスタイリング。衣装に使用したアイテムは全てメンバー3人の私物で、そのほとんどが高橋さんの物なんだとか。
■着用ブランド
レイ ビームス(Ray BEAMS)/ホリデイ(HOLIDAY)/ラングラー(Wrangler)xトーガ(TOGA)/ヘンネ(HAENGNAE)/ラインヴァンド(LEINWANDE)/フミエタナカ(FUMIE TANAKA)/サロモン(Salomon)/シモーン・ロシャ(Simone Rocha)×H&M/メゾン スペシャル(maison special)/エントワフェイン(ENTWURFEIN)/ジャックムス(Jacquemus)など
暑い日差しの中、ダンスシーンを1曲通して撮影。メンバー1人1人にフォーカスしたカットや、遠くから撮影したカットなど、さまざまなバージョンを撮影します。
ダンスシーンの撮影が終わると、撮影はオールアップ!無事に完成したMVはこちら。
「遊びの延長と思われたくない」ゴキゲンズこぼれ話
まずは、MV撮影お疲れ様でした。実際に撮影してみて、いかがでしたか?
藤井さん
普段、自分をプロモーションする上で、自分でゼロから何かを生み出すことがないので、面白いけど難しくて、演じることは緊張しましたね。でも周りの方のサポートのおかげで良い撮影ができて、良い作品になったと思います。
「好きを言葉に変えて」は春海さんが作詞を担当されたとのことですが、歌詞に込めた思いを教えてください。
春海さん
とにかく「好き」という気持ちを言葉にする大切さを歌詞に込めました。「好き」と思う気持ちは尊く美しいので、それを言葉にして伝えたらみんなハッピーになれるのではないかと。そして「自分が自信を持てる好きなものを信じて頑張ろう!」という、自分に向けた言葉を歌詞にしました。
最初は動画投稿から活動をスタートしていますが、曲を出したり、本気で活動をするようになったきっかけは?
藤井さん
最初はスタジオでただダンスの練習をするだけだったんですけど、私と春海さんはずっとアパレルでPRの仕事をしているから洋服のイメージがあるし、愛ちゃんはモデルをやっているから、自分達の仕事を掛け合わせて、衣装を着てちゃんと「踊ってみた」を撮ろうとなったんです。そこからはもう、全部勢いです。あとは誰かしらのやる気ある一声で、物事が急ピッチに進行するのがゴキゲンズですね。
春海さん
口に出していたら実現した、という感じです。曲を作ることになったのも、「ゴキゲンズで武道館に立ちたい」と言ったら、愛ちゃんに「武道館に立つなら自分達の曲がないとできないよ」と言われたことがきっかけで、「好きを言葉に変えて」の他にも制作中の楽曲がいくつかあります。
制作チームはどのように集めたんですか?
春海さん
みんな元々交流のある人たちです。ライブを見に来てくれて、「(ヘアメイクやディレクションを)やらせてよ」と声をかけてくれて。今回、撮影を担当してくれた方もあべこうじさんの知り合いだったりと、周りを巻き込んでやっていますね。
ゴキゲンズのジャンルを一言で言うと?
藤井さん
ニュージャンルかな(笑)。本当に「好きを言葉に変えて」のサビの歌詞の通りだと思います。「出身や年齢や職業は関係ない」。好きなことを貫いている、自由なユニットだと思います。
春海さん
時代に即した、幾つになってもできるアイドル。やるからには良いものにしたいし、「遊びの延長と思われたくない」という気持ちはありますね。
武道館はかなり大きな目標だと思いますが、直近の目標は?
藤井さん
図々しくもアイドルの登竜門としては武道館に立ちたい夢があります。でも、いきなり武道館ライブを行うのではなく、そこに立つためには、いかに私たちがファンを集められるかっていうところが大切だと思うので、今はファンの皆さんとのコミュニティづくりが一番重要だと感じています。そういう意味でも、全国を回ってファンを増やしたいですね。
ゴキゲンズを通して発信したいことや、ターゲットは?
春海さん
私自身、40歳間近で小学生の子どもがいるのと、ゴキゲンズはおばあちゃんになっても続けていたいねってメンバーで話しているので、ターゲットは小さい子からおじいちゃんおばあちゃんまで。「大変なこともある人生だけど、とにかくゴキゲンに生きましょう」と伝えたいですね。
藤井さん
アイドルの概念を覆すような、好きなことを全力でする姿勢を応援していただけたら嬉しいです。また、現役のモーニング娘。'23や、愛ちゃんが在籍していたプラチナ期のモーニング娘。も最高なので、その魅力をゴキゲンズを通してぜひ多くの方に知っていただきたいです。
高橋さん
元々はモーニング娘。としてグループで活動してきましたが、ゴキゲンズは自分たちで作ったグループで、全てを肯定していくやり方がとても気に入っています。その姿勢がパフォーマンスやトークにも表れていると思うし、はるみん(春海さん)とさっこ(藤井さん)の秘めた魅力は無限にあると思っているので、その魅力をさらに出していけたらと思っています!
MV撮影 オフショット
Image by: FASHIONSNAP
MV撮影 オフショット Video by FASHIONSNAP
次回のゴキゲンズのライブは、青森を拠点に活動するボーカルグループ「ライスボール」との2マンライブ。6月10日に青森・弘前市のライブハウスKEEP THE BEATで開催されます。47都道府県制覇に向けて着々と活動中です。
GOKI-GENs:Instagram
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(企画・編集:張替 美希)
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