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昨今、男性のメイク市場は拡大傾向にあり、需要が高まる中で、化粧品売り場の店頭でも男性の顧客が増加しているといいます。このような背景からコーセーが、グループ会社の男性社員を対象としたメイクセミナーを開催しました。今回特別に、FASHIONSNAPビューティチームの男性スタッフも参加させていただき、ビジネスで役立つメンズメイクを体験!メンズメイクのポイントとともに、メイクセミナーの様子をお届けします。
セミナーには、グループ会社を含めたさまざまな部署・年代の12人が参加していました。その中にはコーセー取締役 商品開発部長 堀田昌宏氏の姿も。堀田氏は、「メイクには気持ちを切り替える力があるとよく言われている。今日はスイッチの切り替えができるような自然なメイクを提案してもらうので、人前によく出る機会のある管理職や役員世代の方にも、メイクを好きになってもらえたら。私自身もTPOに合わせてメイクをしてもらうことが多く、自分でもできるようにしたい」と話し、熱心に講義を受けられていました。
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メンズメイクへの意識の変化
コーセーのメンズ化粧品の始まりは1984年と意外にも早く、「男のメイクに賛否両論。」というキャッチコピーのメイクブランド「ダモンブロンザー」を展開していたこともあるそうです。日焼け肌が主流であったことからクラブシーンなどで映える「男らしいメイク」を提案し、ファンデーション、アイブロウやアイカラー、ノーズシャドウ、リップカラーなど本格的なアイテムを揃えていましたが、当時はまだ「化粧は女性がするもの」という認識が強く長くは続かなかったようです。今になって、「美容男子」という言葉もあるように、男性がメイクをすることも容認されるようになりつつあり、男性の美容への意識も大きく変わってきているといいます。コーセーでは、昨年リニューアルした「コスメデコルテ リポソーム アドバンスト リペアセラム」でメンズの顧客が増加しているとか。こうした流れを受け、今後は店頭でのビューティコンサルタントのマナーや教育、カウンセリングシステムもジェンダーレスなものに変更していくそうです。
ポイントは「自然な仕上がり」
ではメンズメイクの現状はこれぐらいにして、さっそく今回のメイクセミナーをお伝えします。コーセー 美容開発部 ビューティクリエイションユニット ヘア&メイクアップアーティスト 土橋脩氏が講師を担当。ビジネスの場で役立つ、メイク感のない「自然な仕上がり」を目指し、ベースメイク、眉メイク、リップメイクのほか、アイメイクにも挑戦しました。
今回のセミナーで使用したアイテム
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まずはベースメイクからスタート。メンズの肌特性として、女性よりも赤みやシミが目立つほか、ひげ剃りによるダメージも見られるそうです。また、赤みやシミなどを隠したいという顕在ニーズはないものの、実際にベースメイクで整えてみると、驚いたり喜ばれたりする人が多いといいます。今回は、リキッドファンデーションを使ったベースの整え方を教わりました。
ファンデーション選びで重要なのが、自分の肌にあった色を選ぶこと。今回使用した「コスメデコルテ ゼンウェア リキッド」はグローバルな肌データを解析し、肌色理論に基づいたカラーでアジアでは18色を展開してるため、自分の肌にぴったりの色が見つけられるそう(世界では40色も展開!)。性別問わず使用できるカラーとなっていて、摩擦や皮脂にも強いので、メンズにもおすすめなのだとか。
Image by: コーセー
ファンデーションを塗るときのポイントは、少量を、気になるところだけ、白浮きしないように肌になじませて塗ること。目の下(頬のあたり)をカバーするだけで、好印象を与えられるそうです。マスク着用の時は、マスクより上の部分を整えるだけでも、清潔感のある印象に仕上がるといいます。
続いて、眉メイクに移ります。今回はパウダー、ペンシル、マスカラの3つを使って眉を仕上げました。足りないところを足すこと、眉尻や下のラインをくっきり描きすぎないことをポイントにメイクすることで、眉の存在感を出していきます。色選びは、髪を染めている人や眉毛の量が多い人はブラウン、髪の色が黒に近い人や眉毛の量が少ない人はグレーを選ぶと自然な仕上がりに。マスカラは、ヒゲにも使用でき、眉やヒゲの白髪が気になるときにも使えるそう!
アイブロウパウダーは淡い色を眉全体にふんわりとのせます
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リップは、ツヤを出しすぎないことが大切。無色のリップクリームで唇のケアをするだけでも印象が変わりますが、ほんのり色づくリップで血色感をプラスするのも良いとのこと。今回使用したリップクリームは、メンズでも使いやすいナチュラルな仕上がりで、顔色がよくなったように見えました。
無色のリップクリームを塗るだけでも乾燥によるくすみが軽減されるそう
Image by: コーセー
最後に、アイカラーを使ってメイクを仕上げます。ややハードルが高いアイメイクですが、アイカラーを使って目元の強さを演出することで、前向きな気持ちになったり、自信につながったりするそうです。特に、人前で話すことが多い役員世代にはおすすめなのだとか。メンズのアイシャドウ選びのポイントは、マットな質感のものを選ぶこと。メイクした感が出にくく肌にも溶け込みやすい上、立体感が際立ちます。使用したのは、4色入りパレットの一番暗い色。指にとって、目尻から瞼の中心、目のキワにのせると、立体感と陰影によって目元が引き締まって見えました。
マットな質感は自然な陰影を演出できるそう
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今回教わったメイクはクレンジング一体型の洗顔料でも落とせるライトメイク。メイクをしていることがバレにくく、気持ちも上がり、クレンジングのハードルも下がるという美味しいとこどりのメイクでした!土橋氏は「まずは何か一つでもメイクを取り入れてみてほしい。メイクをすると楽しくなるし、前向きな気持ちへのスイッチにもなる。ぜひビジネスでも取り入れてもらえたら」と、これもこれまで女性に向けられていたコメントですが男性にも通じるということですね。
メイク後は気持ちに変化が!
今回のセミナーでは、メイク前とメイク後の写真を撮影していただき、比較することができました。参加したFASHIONSNAPの男性スタッフは、「BBクリームなどメイクの経験はあったけど、きちんと教わったのは初めて。印象が変わって面白かった」とのこと。確かに、取材に同行した筆者から見ても、パーツがはっきりとして、表情も明るい印象に変わったような気がしました。
(左)メイク前(右)メイク後 肌のテカリが抑えられて色ムラが整っています。目元もくっきりした印象に。
参加した人たちに話を聞くと、「同世代でメイクをしている人は多くはないけど、実際にやってみたら自信が沸いてくるような気持ちになった」(30代・宣伝)、「眉は気軽に取り入れられると感じたので、今後も試していきたい」(40代・営業)、「採用活動をしていると、メイクをして面接を受ける男性が増えたと感じることもあり、自分でも試してみたいと思っていた。メイクをしたところ、気持ちが引き締まった」(50代・人事)といった前向きな感想が。実際に自分でメイクを体験してみて、メイクに対して好意的な印象を持ったようです。
コーセーは今後、自社だけでなく、他企業や学生などを対象にしたセミナーの開催や、YouTubeなどでもメンズメイクについて発信し、男性が気軽にメイクを楽しめるような活動を行っていくといいます。こうした“きっかけ”が増えることで、よりメンズメイクが身近なものになっていきそうです。
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