Art 若き写真家の肖像

【連載】若き写真家の肖像 -松永つぐみ-

Image by: 松永つぐみ

 ファッションの世界でも活躍する若き写真家を紹介する連載「若き写真家の肖像」。6人目は「タトエ(tatoe)」などのルックを担当した23歳の写真家・松永つぐみ(まつながつぐみ)。

 

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−出身は?

生まれは神奈川県ですが、今までに7回くらい引っ越しを繰り返しています。小学生時代は宮城県の仙台市で過ごしたので育ちは仙台だと思っていますが、中学校1年生からは東京に住んでいるので東京が一番長いです。

−4年制私大文系のメディア社会学科出身

テレビ番組の制作に興味があって報道やメディアリテラシーについて学べる大学を選びました。撮影機材を貸し出してくれたり、大学内に編集室や生放送ができる施設があるような特殊な学校でした。

−大学時代には映像制作を学んだ

もともとミュージックビデオ等の映像が好きだったこともあって、大学2年の時にコトリフィルム(Qotori film)という映像制作会社で短期のインターンをしていました。その後もスペースシャワーTVの子会社であるセップ(SEP)の短期アルバイトをしたり、クリエイティブ会社エーフォーエー(A4A)でインターンとして長期間活動させていただいたり、映像制作に傾倒した大学生活を過ごしていましたね。卒業後も映像制作の会社に就職して約1年間アシスタントディレクターとして働いていました。今は学生の時にお世話になったエーフォーエーに入り、代表である東市篤憲さんのアシスタントや案件の進行、スケジュール管理などの仕事をしつつ、個人で写真や映像の活動をしています。

−実験映画が制作活動のルーツ

マヤ・デレン(Maya Deren)やズビグ・リプチンスキー(Zbigniew Rybczyński)などの映像をよく見ていました。物語性がなく映像の意味もわからないのですが、私にはその映像がすごく綺麗に見えたんですよね。映像が物語性云々ではなく単に映像として評価される部分がいいなと思いました。実験映画を見ていなかったら多分映像や写真をやっていなかったんじゃないかなというくらい強く影響を受けましたね。パルコ(PARCO)主催の「シブカル祭。2015」で発表した「タイム(time)」という作品も実験映画から着想を得て制作しました。

−写真を撮るようになったきっかけについて

最初は個人のSNSにただ撮った写真をアップしていただけだったのですが、徐々に動画よりも評価をもらえるようになって。そのうちSNSを見てくれた方から仕事の依頼もくるようになりました。ルルムウ(縷縷夢兎)の「muse」という展示の撮影を担当したのも、デザイナーの東佳苗さんがツイッター(Twitter)を見て声をかけてくださったのがきっかけです。

−現在は写真がメイン

最初は映像がすごく好きだったので写真を撮ろうとも思っていなかったし、どちらかと言えば苦手なイメージを持っていました。でも実際に撮ってみると、写真はわりとその場で良いと思ったものを感覚的に撮れるので、写真も楽しいなと思えるようになりました。逆に映像は企画や編集の段階で結構考えこむときがあるのでそれが辛くて。あとは単純に写真のほうが評価してもらえているし、仕事を任せて頂けるということも自信につながるのでそういった部分も大きいです。

−カメラは何を使っていますか?

リコーのオートハーフやオリンパスのペン D3、オリンパスのOM2を使っています。オートハーフをメイン機に、しっかりと撮りたい時はOM2を使っています。

−デジタルは使わない?

デジタルでも撮りますが、結局クライアントさんはフィルムの方を採用しますね。自分ははっきりしている写真よりも抽象的な写真が好きなので、オートハーフのピントがバッチリ合わない感じやフィルムの質感が自分と相性が良く持ち味が発揮できているのではないかと思います。

−抽象的な写真とは?

例えば、星座は意味があって並んでいるわけではないのに人間が勝手にサソリに見えるからサソリ座とつけているわけじゃないですか。特に意味のないものを人間が「〜に見える」だとか「〜に感じる」と自由に解釈して意味を見出すということがとてもおもしろいなと感じています。そのため、自分の写真でも意味を持たせずただ感覚でいいなと思う場面だけを切り抜いて、それを見た人がそれぞれ違う自由な解釈をして欲しいと思っています。もちろん写真で表現したいこともありますが、見た人がどう感じるかを大切にしているので自分の意見はなるべく言わないようにしていますね。

−写真を撮る時に心がけていることは?

レンズを通しているものは目の前の現実であり目に見えているものですが、それを写真にした時になるべく実際に人の目に見えていないものに仕上げようと心がけています。例えば、シャッタースピードをすごく遅くしてブレて流れているような写真にしたり、わざと感光させてみたり。コラージュをして1枚の作品を作ることもあります。

−今後について

ファッションはストーリー性がなくてもいい媒体だと思っていて、それが自分の写真との親和性も高いので今後もファッションの仕事をたくさんできたらなと思います。ですがファッションにこだわらずに様々な分野に積極的に携わっていきたいです。あと個展もまたやりたいなと思っている最中です。展示場所や見せ方にもこだわって空間を含めて自分の世界観を伝えていけるようなインスタレーション形式の展示がしたいですね。

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Tsugumi Matsunaga(松永 つぐみ)

1993年生まれ。作者が愛でている抽象的な価値観やモノを映像や写真で具現化することにより、人々が忘れていってしまう純粋な気持ちを想起させることを目的として活動。実験映像やMV、インスタレーションを用いた展示やアーティスト写真など様々なジャンルにて活動。

1993年 2月 生まれ
2013〜 映像制作始め
2014〜 写真活動始め
2015 2/16〜2/22 展示「arbitrary」開催。
2015 8月 縷縷夢兎「muse」展示・写真集カメラマン
2015 9/15〜9/27 個展 「m,a.」開催。
2015 10月 「シブカル祭。2015」参加、I'atelier du savonとコラボレーションしての展示。
2015 10月 書籍『DO YOU KNOW HER? / NEXT GIRLS' CREATORS PORTFOLIO 2015』 (PARCO出版)にポートフォリオ掲載。
2016 「soup.3月号」次世代カルチャー女子_記事掲載。
2016 3月 tatoe 2016A-W 展示映像・写真撮影。
2016 「soup.5月号」"BOMIの創作女子手帳"カメラマンとして掲載。

Tumblr

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VOL.1 若き写真家の肖像 -草野庸子-
VOL.2 若き写真家の肖像 -小見山峻-
VOL.3 若き写真家の肖像 -小林健太-
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VOL.6 若き写真家の肖像 -松永つぐみ-
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(聞き手:田中卓)

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