MSGM 2024年秋冬メンズコレクション
Image by: MSGM
マッシモ・ジョルジェッティ(Massimo Giorgetti)が手掛ける「エムエスジーエム(MSGM)」が、ミラノで2024年秋冬メンズコレクションを発表した。会場となったのは地下鉄ポルタ・ヴェネツィア駅のプラットホーム。スピードをテーマに、地下鉄やテクノロジーなど様々な要素をモードと交差させた。
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地下鉄の色や手すりのフォルムを引用
ファーストルックに登場したのは、真っ赤な曲線が大きく描かれた黒のロングコート。これは今年開業60周年を迎えるM1メトロラインの設計者であり建築家でもあるフランコ・アルビニ(Franco Albini)財団とのコラボレーションによるもので、地下鉄の手すりを模倣したデザインだ。このモチーフはアイコニックなブローチにもなっており、中盤には手すりそのものを持ってランウェイを歩くモデルの姿もあった。
グーグルのテクノロジーを活用
また、流れるような地下鉄のヴィジュアルを取り入れたプリントトップスは「グーグル(Google)」とのコラボレーションで実現。Google Pixel 8のAIを駆使し、ミラノのメトロポリタンエリアの画像をキャプチャしてユニークなパターンを作成した。グーグルとのコラボレーションはこのショーだけにとどまらず、3月に開催される「サローネ・デル・モービレ(ミラノサローネ国際家具見本市)」で締めくくられる予定。
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さらにポルトガルのアーティスト、ティアゴ・アレクサンドル(Tiago Alexandre)によるオートバイのヘルメットのイラストも随所に差し込まれ、グリッターやラインストーンを取り入れたトップス、フェイクファーのスヌードといったディテールが遊び心をプラス。ぷっくりとしたレザージャケットなども、既存のメンズウェアに新たなプロポーションを生み出していた。
現代社会への鋭い風刺も
一方で「every smile you fake(偽りの笑顔)」と綴られた刺繍入りスウェットを真顔のモデルが着用するなど、現代社会への風刺を感じさせる一面も。スマホ片手に歩くモデルたちの姿は、まさに現代の都市生活を反映している。忙しなく変化していく時代に対して「私たちは、本当にそんなに速く進む必要があるのだろうか? 私たちは、本当に成熟するのだろうか?」と問いかけるジョルジェッティのメッセージを反映した、コンセプチュアルなショーとなった。
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