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【連載:知ったか脱却NFT入門】〜第1話〜ファッション業界にもNFTの波?NFTって結局なんなんだ?

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 今年に入ってから突然話題になった言葉「NFT」。「グッチ(GUCCI)」がNFT作品を初出品したり、NFT作品のバーチャルスニーカー「AIR SMOKE 1™」が約140万円で落札されたりと、いよいよファッション業界にもNFTの波が迫ってきている予感。今回FASHIONSNAPでは、NFTの基本からファッションとNFTの有用性まで、NFTの理解を深める全6回の短期連載をお届け。ナビゲーターに弁護士でクリエイティブ・コモンズ・ジャパンの理事を務める永井幸輔さんを迎え、NFTの気になるあれこれを聞いてみました。第1回となる今回は、NFTの定義付けを例え話を交えてわかりやすく解説。NFTとは「希少性を生み出す器」!?

永井幸輔 (Nagai Kosuke)
弁護士、特定非営利活動法人コモンスフィア(Creative Commons Japan)理事、インターネット会社でブロックチェーン事業を担当

1981年、北海道生まれ。美術・演劇・ファッション・出版・映画・音楽などの文化芸術とインターネットの交錯する領域を中心に、クリエイティブに関わる人々への法務アドバイスを広く提供している。執筆・編集に「ファッションは更新できるのか?会議 人と服と社会のプロセス・イノベーションを夢想する」、「自分ごとの著作権。」、「デザイナーのための著作権と法律講座」などがある。

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今NFTが話題を集めていますね。  

 今年に入ってから急速に取引が活発になっており、AIロボット「ソフィア」によるNFT作品が約7500万円で落札されたりとアートシーンを賑やかしていますね。一方、ファッション業界に目を向けると、「グッチ(GUCCI)」の「GUCCI Virtual 25」などに代表される様なバーチャルウェアは見かけますが、ファッションウェアのNFTはまだまだ少ないのが現状です。今回はこの連載を通して「ファッションとNFTの親和性」についても話せたらなと思っています。

よろしくお願いします!早速ですが、ずばり「NFT」とは何なのでしょうか?

 NFTとは「ノンファンジブル・トークン」の略です。反対語は「ファンジブル・トークン」ですね。「ファンジブル(fungible)」とは直訳すると「代替可能」と言う意味です。つまりノンファジブル・トークン(NFT)を日本語訳すると「非代替性トークン」になります。

「代替可能」……。日本語に直すとますます分からなくなってしまいました。

 そうですよね(笑)。簡単に「ファンジブル・トークン」と「ノンファンジブル・トークン(NFT)」の違いを示すとしたら、「同じものが世の中に多数存在するか」と「1つだけか(※)」の違いです。
※厳密には、数量限定の場合もあり(エディションで数点を販売など)も含まれます。

NFTは「世の中に1つだけ」ということですか?

 その通りです!

でも、NFTはインターネット上でしか取り扱うことが出来ないものですよね。ネットの世界でどの様に「世の中に1つだけ」を証明するのでしょうか?

 いい質問ですね!ここで、重要になってくるのが「ブロックチェーン」という仕組みです。NFT=アート作品と連想する人も多いと思うのですが、NFTとはそもそも「ブロックチェーンを利用することでデジタルデータに希少性を持たせる技術」なんですよね。

「ブロックチェーン」ってよく耳にしますけどあまり理解できていなくて……。ブロックチェーンって何なんですか?

 技術の話をすると難しいので、「何ができるか」を端的に示すと、ブロックチェーンとは「データに唯一性(ユニーク)」を持たすことができるもの。データの一つ一つにIDをつけて管理するようなものです。

なるほど。デジタルデータにブロックチェーンを組み合わせることで、初めて価値が生まれるわけですね。

 これまで、デジタルデータはいくらでも複製可能でしたが「このデータは世の中に一個しかないよ」と断言できる様になったことがインパクトのある出来事だったんです。例えるなら、NFTは「器」。希少性を生み出す「器」が発明されたんです。その器に何をのせるのかは多種多様。誰かのツイートでも、アート作品でもいいんです。もっと言ってしまえば、その器に何をのせるのかが大事で、器だけでは何の価値もないんですよ。そして、このNFTの器にアート作品をのせたものを「クリプトアート」と呼んでいます。

NFTの仕組みはなんとなくわかってきた気がします。でもどうしてデジタルデータに高額な値段がついているんでしょうか?

 それはですね………

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