ジェリー・ロレンゾ
Image by: FASHIONSNAP.COM

Fashion インタビュー・対談

常識を覆す「フィア オブ ゴッド」のジェリー・ロレンゾとNIKEの新たな挑戦

ジェリー・ロレンゾ
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 LA発の「フィア オブ ゴッド(Fear of God)」が、ブランド立ち上げから5年で急成長している。カニエ・ウェストの目に止まり、またジャスティン・ビーバーのツアーグッズを手掛けるなどストリートブランドの枠を超えて支持を広げてきた。デザイナーはジェリー・ロレンゾ(Jerry Lorenzo)。彼が新たに挑戦したビッグプロジェクトが「ナイキ(NIKE)」とのコラボレーションだ。

 ロレンゾがフィア オブ ゴッドを立ち上げたのは2013年。ファッションデザインに関しては独学で、業界のルールもあまり知らなかったという。コレクションを春夏や秋冬といったシーズンに区切らず独自のペースで発表するといった、既存の方法に捉われないのはそのため。これまでに6つのコレクションを制作し、様々な常識を覆してきた。

 ブランドが軌道に乗るきっかけとなった人物の一人がカニエ・ウエストだ。ロレンゾのクリエイションをカニエが気に入ったことから、3年間ほど共に仕事をしたという。「毎日カニエのそばで働いた経験は学ぶことが多かったし、何にも変えがたい時間だった。僕が知る中でも指折りの働き者で、自分の気持ちに正直なところに共感していて、信念を貫いている姿は尊敬している。ブランドが注目されたのも彼の存在が大きかった。今でもいい友人だよ」。

 ファッションやデザインのバックグラウンドを持たずに活躍するのは簡単なことではないが、ロレンゾはあることに長けていた。「幸いなことに僕は手段や方法はわからなくても、最終的にどんなシェイプでどんなプロポーションになるかというアイデアを、頭の中で可視化することができるんだ。3Dでね」。信念を立体的な形にしてきたことが、成功の理由の一つとも言えるだろう。

 その強みが存分に活かされたのが、今回のナイキとのコラボ。特に注目されている「ナイキ エア フィア オブ ゴッド1(NIKE AIR FEAR OF GOD 1)」については、0からデザインした。スニーカーのコラボは既存モデルをベースに制作するのが通常で、全く新しいシルエットを作るのはナイキでも珍しいそうだ。 

 デザインの構想は始めからロレンゾの頭の中にあり、完成形に仕上げていく過程でナイキの持つ技術や機能素材を組み合わせていくというアプローチ。シューズは実際にNBAプレーヤーが試合で着用してパフォーマンスを発揮し、数々の名作を生み出してきたナイキのDNAを継承しながら、独特なデザインでブランドのアイデンティティーを示している。「妥協しない」というコレクションのメッセージを、この一足に込めたという。

 アパレルアイテムは、ボリュームのあるフォルムで短丈といった、90年代のバイブスが注入された全10型。パーカ、リバーシブルジャージ、ハーフジップジャケット、パンツなどのウェアは、少し懐かしさを感じさせる。これまでにないデザインを生み出したシューズとは正反対のアプローチで「対比」が表現されている。

 「マイケル・ジョーダンやアンドレ・アガシは僕にとってのヒーロー。プレイ中のユニフォーム姿からオフコートのファッションまで全てに夢中だった。今はストリートがアスリートにまで影響を与えているけど、僕の育った時代は逆で、アスリートがスタイルを発信してカルチャーになっていった。ナイキと共に、そこに回帰したかったんだ」。

 コラボレーションは12月15日から、NIKE.COMやNike SNKRS アプリ、NIKELAB MA5、ドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)、その他一部の販売店で取り扱っている。

NIKE公式サイト

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