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街に広がるスポーツサングラス 五輪イヤーが後押しする“ファッションとしての選択肢”

 近年、スポーツサングラスがスポーツ用途にとどまらず、ファッションの文脈でも存在感を増しつつある。本来は競技用として設計され、日常の装いにはなじみにくいとされてきたアイテムだが、ここ数年でその見え方が変わり始めた。バレンシアガや韓国発のジェントルモンスターがスポーツサングラスのデザインを「機能のための形」から「装いのための形」として提示。今年は、ミラノ・コルティナ冬季五輪やWBC、サッカーワールドカップと国際的なスポーツイベントが重なる年で、スポーツ由来のアイテムを受け入れる空気も追い風となっている。今後スポーツサングラスがじわじわと街に広がっていきそうだ。

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スポーツサングラスが「街の選択肢」に? じわりブームの背景

 スポーツサングラスは、激しい動きに耐えるフィット感や軽量性といった機能性は高い一方で、日常の服装に合わせるには主張が強く、街ではウェリントン型などの通常タイプのサングラスが好まれてきた。

 そんな中、コレクションブランドがスポーツサングラスを再定義。デムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)が手掛けたバレンシアガの2023年ウィンターコレクションでは、流線状のスポーツデザインのサングラスをルックの一部として提示。機能性ではなく、デザイン性がフィーチャーされる機会となった。以降、同ブランドは継続的にスポーツタイプのサングラスを提案している。

バレンシアガ 2023年ウィンターコレクション

Image by: courtesy of Balenciaga

Image by: courtesy of Balenciaga

 2024年にはパリの街角でもスポーツサングラスを着用する姿が見られるようになる。ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)に見出されたインフルエンサーのブラッディ・オシリス(Bloody Osiris)をはじめとしたトレンドセッターが着用している姿が見られた。

インフルエンサーのブラッディ・オシリス

Image by: Hiroyuki Ozawa

Image by: Hiroyuki Ozawa

Image by: Hiroyuki Ozawa

 さらに今年は、2月6日に開幕したミラノ・コルティナ冬季五輪や3月のWBC、6月のサッカーワールドカップといった国際的なスポーツイベントが続く当たり年。競技そのものへの関心だけでなく、スポーツと関連したファッションへの注目も高まりやすい年であり、スポーツ由来のアイテムが日常に入り込む下地が整っていると言える。

 こうした流れを受けて、一部のデザイナーズブランドだけでなくカジュアルSPAも動きはじめている。近年、サングラスの品揃えをじわじわ拡大してきたユニクロも、2026年春夏は「ユニクロ:シー」のラインで2月6日に初めてスポーツタイプのサングラスを発売した。気候変動もあって世界的にUVカットの需要が高まっていることから、ユニクロは改めてサングラス全般の販売を強化する考えだという。価格は一律で2490円。

 ハイファッションや一部の感度の高い層に留まっていたアイテムが、日常価格帯に降りてきたことは、スポーツサングラスが「街の選択肢」になりつつあることを示している。

ユニクロのスポーティなサングラス

Image by: UNIQLO

スポーツサングラスブームの原点は? その機能性に迫る

 スポーツサングラスブームの火付け役とも言えるのが「オークリー(OAKELY)」の「Eye Jacket」だ。1994年に登場した同モデルは、人の顔の曲線に沿う立体構造を追求し、当時としては先進的な設計で開発された。競技のために生まれたこの形状は、結果的に現在のファッション文脈と強く結びつく造形でもあった。

 2019年には、軽量性や耐久性、視認性といった機能をアップデートした復刻モデル「Eye Jacket Redux」が登場。BLACKPINKのジェニーらがインスタグラムで着用画像をアップしている。

Eye Jacket Redux

Image by: OAKELY

 オークリー担当者によると同モデルは、「Y2Kファッションの盛り上がりもあって、結果的に現在のファッション文脈と強く結びついている」といい、「2025年には売り上げの伸びが顕著になった。直営店でのモデル別ランキングで上位にあり、アイウェアカテゴリをけん引している」と語る。

※Y2Kファッション:1990年代末から2000年代初頭に流行したファッションスタイル。近年、若年層を中心にリバイバルブームが起きている。

 ファッションとしての見え方が目立つ中で、もう一つ気になるのが実用面だ。スポーツサングラスはもともと競技用として設計されてきたが、現在注目されているモデルは、日常生活の中でどのような機能性を備えているのだろうか。

 オークリー広報によると、スポーツサングラスは激しい動きを想定し、軽量性とフィット性を重視し設計されているという。Eye Jacket Reduxも例外ではなく、競技用途を前提にした構造が、結果として長時間の着用や視界の安定につながっている。同モデルは、日常での使用に加え、今人気のランニングやシーズン真っ盛りのウインタースポーツにおいても使用可能だという。 

 国際的なスポーツイベントが続く今年、競技を見るだけでなく実際に体を動かす人も増えていくだろう。加えて、セレクトショップやアイウェアSPAによると、サングラスカテゴリの売れ行きが近年好調だという。サングラスに慣れた消費者の2本目、3本目の需要として、スポーツタイプのサングラスがさらなる広がりを見せそうだ。

FASHIONSNAP 編集記者

平松将

Sho Hiramatsu

青山学院大学経営学部卒業後、大手事業会社を経て文化服装学院に入学。服作りを学んだ後にレコオーランドに入社。
ファッション、アート、カルチャーに加え、人々の暮らしや都市の現実といったテーマにも関心を持つ。日課としてジャーナルとメモをつける記録愛好家兼トレーニー。

最終更新日:

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