Fashion フォーカス

日本初上陸 120年の歴史持つ仏レザーブランド「ペラン パリ(PERRIN PARIS)」とは?

左 ペラン夫妻/右上「LA MINAUDIÈRE」16万6,000円/右下「LE CORSET」16万6,000円
左 ペラン夫妻/右上「LA MINAUDIÈRE」16万6,000円/右下「LE CORSET」16万6,000円
Image by: FASHIONSNAP

 伝統と革新が共存する銀座に、フランス・パリの老舗がやってきた。手袋メーカーとして1893年に創業し、現代ではレザーグッズブランドとして知られる「ペラン パリ(PERRIN PARIS、以下ペラン)」。その歴史は120年を超える。「ギンザ シックス」に構える日本1号店のオープンに合わせて来日したCEOとデザイナー夫妻へのインタビューを通じて、独自のブランディングとDNAを紐解く。

>>【大解剖】"規格外"の新複合施設「ギンザシックス」全241ブランドが出店するフロアとショップの個性に注目

 

■120年以上続く歴史

手袋メーカー時代の広告


 ペランは1893年にパリで創業。初代Rigaudy-Perrinから家族経営を貫き、現CEOは4代目ミシェル・ペラン(Michel Perrin)、デザイナーは妻のサリー・ペラン(Sally Perrin)がそれぞれ務めている。1世紀にわたって手袋のブランドとして経営してきたが、手袋の需要が減少していったことから、約10年前にハンドバッグの製造をスタート。当初はデザインを外注していたが、「関わる人が多くなり統一性に欠けてしまった」(ミシェル)ことから、バッグライン始動から数年後に妻のサリーがデザイナーに就任した。優れたレザーの鞣しや手袋製造技術がコンセプチュアルなデザインに落とし込まれたバッグは感度の高い層から注目を集め、現在ではペランの全体売上の99%をバッグが占めているという。

(左から)サリー・ペラン&ミシェル・ペラン


 コレクションのデザインを手掛けているサリーは、80年代に「カルバン クライン(Calvin Klein)」をはじめとする企業の広告モデルとして活動。国内では自動車メーカーや資生堂の広告に出演したことがあり、モデル活動後はスタイリストとして働くなどクリエーティブな経歴の持ち主だ。デザイン業については「ペランが初めて。でもデザイナーなんて一言では済まされない仕事」と説明。家族経営ということもあり、バッグのデザインからストアの空間作り、従業員のモチベーションを保つこと、デジタルマーケティングまで、クリエーティブに関することを中心に幅広い分野のディレクションを担当している。

 サリーがクリエーションの指揮をとり、2014年にはペラン夫婦の娘で、パリでファッションを学んだクロエがブランドに参画。「バッグは肩にかけて持ち運べたほうが便利」というクロエの意見から多くのバッグにショルダーストラップが付属されるようになったほか、「パーティーでバッグを持ったままドリンクを手にできるように」という考えから、フリーハンドで身動きがとれるように腕にはめるカフを付属したクラッチをデザインするなど、ブランドに新しい風を吹き込んだ。サリーは実娘について「パリに住む20代の女の子として、現代の女性が求めているものを熟知している。そんな彼女の意見を私たちは素直に受け入れたんです」と話す。約1年に渡って家業に携わったクロエは、ペランの公式インスタグラムのディレクションは続けながら、現在は自身の服飾プロジェクトに専念している。

■バッグは腕の延長線上にあるもの

 ペランのバッグに使われているレザーは全てフランス製。パリでデザインされ、製造はミシェルの兄弟が運営するベトナムのアトリエで行っている。「腕や手の延長線上にあるもの」と捉えるバッグの多くは、手を差し込む仕様が特徴。手袋をはめるように持ち運ぶことができる。

コルセット風のクラッチ「LE CORSET」価格は16万6,000円

ドライビンググローブ風のクラッチ

 
 コルセットやドライビンググローブから着想を得たユニークなデザインのクラッチバッグもそろい、いずれも右と左のどちらの手でもフィットするように作られている。ロイ・リキテンスタイン(Roy Lichtenstein)など現代アーティストから着想を得た2017年春夏の新作は、原色使いが特徴のデザインが豊富にそろう。

「LE BAVOLET」19万3,000円

ボートの窓をイメージしたクラッチはクルーズコレクションのアイテム


 レザー以外にも、ウッドやメタルなどの素材を採用したバッグも展開している。「デザインが独特なので、一目でペランのものだとわかる。派手なロゴやパターンは必要ない」(サリー)というブランディングが強み。故に、無駄なものを削ぎ落とし、ミニマルで上品なデザインに仕上げられている。

■日本初の店舗がオープン

 日本1号店は、エリア最大の複合商業施設として話題を集める「ギンザ シックス」の2階にオープン。旗艦店は、パリ、ニューヨーク、ロサンゼルス、香港、クウェートに続く世界6店舗目となる。店内ではバッグコレクションをはじめ、ブランドのルーツでもある手袋や、サングラスも取り扱う。今後については「日本は世界2位のラグジュアリー市場ということもあり、今回の市場進出はとても重要。まずは市場特性を理解することから始め、徐々に拡大していけたら」(ミシェル)と展望を示した。日本国内の認知はまだ低いが、世界有数のショッピングタウンでもある銀座への進出は、アジアの顧客も視野に入ってくることだろう。歴史とブランディングを守りながら、少しずつ歩を進める。

■ペラン:公式サイト

最新の関連記事

Realtime

現在の人気記事

    Ranking Top 10

    アクセスランキング