新たなクリエイティブディレクターにピーター・ドゥ(Peter Do)を迎えたファーストリテイリンググループのブランド「ヘルムート ラング(HELMUT LANG)」は、同氏のデビューコレクションである2024年春夏シーズンのポップアップを伊勢丹新宿店で開催している。過去にヘルムート・ラング(Helmut Lang)を憧れのデザイナーとして挙げていたドゥは、どのような心持ちで同ブランドのクリエイションに向き合っているのか。東京でのポップアップでファンとの交流の場を持つため来日したドゥに話を聞いた。
ー過去にも一度のFASHIONSNAPのインタビューに答えていただきましたね。その際、憧れているデザイナーにヘルムート・ラングの名を挙げていらっしゃいます。
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ヘルムート ラングは、自分のブランドを始める際にもインスピレーションを得ていたりと、愛着のあるブランド。なので、クリエイティブディレクターに就任することができて、なんだか初心に返ったような気分です。
ー指名されたときの率直な感想は?
言葉にすることができないくらいの驚きと喜びと同時に、不安もありました。引き受けるべきか決断するには少し時間がかかったんですが、不安の中臨んだ「ヘルムート ラングを僕はどうしたいか」というプレゼンテーションを終えた時に、「これは自分がやるべきことなのだ」と思えたんです。
ーどのようなプレゼンをされたんですか?
デビューコレクションの2024年初夏のデザインスケッチを提案しました。今回のテーマである「System of Dressing」、つまり服を着るシステムに対してのインスピレーションについてです。ブランドの拠点であるニューヨークは、本当にいろんなことが起きる街。一歩外に出たら何が起こるかわからないから、どんな状態になっても対応できるような「機能的な多様性のある服」を提案しました。しかもプレゼン当日はちょうど僕の誕生日。上手くいってよかったです。
ー運命的なお話ですね。ラングのクリエイションとドゥさんの考え方の共通点は?
ヘルムート ラングのアーカイヴには同じ形のものを少しずつ時間をかけて改良している様が見られます。僕もなるべく長い時間をかけて少しずつ完成度を上げていきたいタイプ。一見ずっと同じようなものを作っているように見えても、ちゃんと進化していることが伝わるものが作りたいと思っています。
ーこれからヘルムート ラングでどのようなクリエイションを目指す?
今、3シーズンのコレクションを並行して作っていて、フォールコレクションがまもなく終わるタイミングで、この後ニューヨークに帰ったらリゾートを本格的にスタートし、同時にスプリングの準備も始めています。そしてこれからやっていきたいと考えているのは、クラシックを継続し突き詰めながらも、新しいことに挑戦すること。クラシックなものとしては、例えばブランドを代表する綺麗なテーラリングやデニムに力を入れたい。一方で新たに、綺麗な布帛のシーチングの生地で仕立てたアイテムにも、後ろや片側にジャージー素材を使用したりと、着心地を兼ね備えるという視点を取り入れていきたいと考えています。
ーヘルムート ラングの今後をプレゼンする際にすでにアイデアがあったというファーストコレクションですが、特に注力したポイントを教えてください。
ファーストシーズンは、僕にとってはゼロスタートなので、怖さと楽しさがあり特別なものになりました。特に注力したのはジャケットとパンツ。「ヘルムート ラングのスーツセットアップ」というのをもう一度確立したいと考えました。1990年代にヘルムート ラングを買っていた人は、その時のスーツをすごく大事に何年にも渡って愛用していて、当時のアイテムがまだ活躍しているそうなんです。そういうものを僕も作りたいですね。
Image by: FASHIONSNAP
ー最後に、日本のファンに特におすすめしたい、今シーズンのお気に入りアイテムは?
タクシーのシートベルトを巻きつけたスーツは、コレクションのシンボルになりました。ストラップはピンクと黒が付属していて、ボタンで留めることができます。色を付け替えたり、ベルトをつけるかつけないかでもだいぶ雰囲気が変わるので、色々なスタイリングを楽しんでください。
◾️ヘルムート ラング:Instagram
■ヘルムート ラング 2024年春夏ポップアップ @渋谷パルコ
会場:渋谷PARCO 3階 POP UP SPACE
期間:2024年3月29日(金)〜5月6日(月)
営業時間:11:00〜21:00
所在地:東京都渋谷区宇田川町15-1
◾️その他今後の国内での展開予定:特設ページ
Image by: リンク・セオリー・ジャパン
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