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リーボックなど次々と買収、オーセンティック・ブランズ・グループが語る「いいブランド」の定義

オーセンティック・ブランズ・グループの公式サイトより

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リーボックなど次々と買収、オーセンティック・ブランズ・グループが語る「いいブランド」の定義

オーセンティック・ブランズ・グループの公式サイトより

 ブルックス ブラザーズ、バーニーズ・ニューヨーク、リーボック、フォーエバー 21、エディー・バウアー──誰もが一度は耳にしたことがあるだろう。これらのブランドをすべて手中に収めたのが米ブランド管理会社のオーセンティック・ブランズ・グループ(Authentic Brands Group、以下ABG)だ。2018年ごろからポートフォリオの拡充を加速させ、今では50以上のブランドを所有している。

フォーカスするのは経営破綻したブランド

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 同社は2010年に現会長兼CEOを務めるジェイミー・ソルター(Jamie Salter)が設立。事業が立ち行かなくなったブランドに着目し、ABGがライセンスを保有しながらパートナー企業と手を組みオペレーションの改善をすることで、ブランドを再建するという手法をとっている。オペレーションを外部に託してるからこそ、再建のためのストラテジーにフォーカスできる部分に強みがあるという。

 保有ブランドはマリリン・モンローやモハメド・アリ、エルビス・プレスリーといった有名人のライセンスから広げ、近年はファッション関連のブランド取得を強化している。保有ブランドは以下の通り。日本への再上陸が話題を集めている「フォーエバー 21(FOREVER 21)」や「エディー・バウアー(Eddie Bauer)」もその一つだ。2018年ごろからの相次いだ買収の動きは「たまたまタイミングが重なった」という。ブランドを獲得していく中で提携パートナーも増え、傘下に収めるべきブランドのポイントがつかめるようになっていった。

■買収した主なブランド
ナインウエストホールディングス
ボルコム
バーニーズ・ニューヨーク
フォーエバー 21
ブルックス ブラザーズ(ABGが出資するスパークグループを通じて買収)
エディー・バウアー
PVH社の4ブランド「IZOD」「Van Heusen」「ARROW」「Geoffrey Beene」
リーボック
テッドベーカー
・ノーティカ
など

「いいブランド」の見極め方

 新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、経営破綻したブランドは増えている。だがABGはそのすべてを買収するわけではない。再建に適するブランドの基準とは何か? それは「時流に左右されずに生き残っていけるブランド力があるかどうか」だという。

「仮にトレンドにハマって成功したとしても、それはブランドがコントロールしているわけではない。つまり、その流行が去ってから戻ってくるまでに体力が残っていないことがある。私たちは長期的なパートナーシップを目指しているので、オペレーションの会社に対しても流行が廃れたとしても長期的に運営していただくことを考えている」(ABGヴァイスプレジデント ケヴィン・ソルター氏)。

 ABGのポートフォリオは、カジュアルウェアから紳士服、アウトドア、スポーツ、エンターテインメントまで幅広い。自社で立ち上げるのではなく、買収というかたちで50以上のブランドを抱える企業は世界的にも珍しい。ケヴィン氏も「業界を横断したポートフォリオを展開している企業はあまりなく、比較するのは難しい」と話す。

 傘下ブランドを数多く持つからこそ、相乗効果も感じているという。たとえば、来年2月に日本に再上陸するフォーエバー 21では、再建に伴いリブランディングを実施。商品の品質・価格や店頭表現をリニューアルし、 サステナビリティや社会貢献へのアプローチを強化するなど、今の時代に合わせたプロモーションを展開していることで着実に再拡大しており、現在はアメリカを含め世界主要国に570店舗以上を出店している。大きな店舗網という基盤があるからこそ他ブランドとのコラボも実現しやすくなり、ABGのポートフォリオの幅広さから異業界コラボといった独自のプロモーションも打ち出すことができ、単体ではなく複数ブランドを成長させていくことにもつながっているという。

「フォーエバー 21」再上陸会見に登壇したケヴィン氏(左)

Imaged by FASHIONSNAP

 今後の買収計画に関しては具体的なプランはないが、ケヴィン氏は「チャンスが到来したらスピード感を持って動いていきたい」とし、「木に例えると、常緑樹のように夏は茂り、冬にも葉っぱが元気に生えているような、そういうブランドが必要だ」と話した。

 なお、同社は2021年7月にIPO申請をしたと発表したが、2023〜24年に上場計画を延期するとしている。

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