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【2022年ベストバイ】元GQ編集長 鈴木正文が今年買って良かったモノ

 今年のお買い物を振り返る「2022年ベストバイ」。7人目は元GQ編集長 鈴木正文さん。昨年末に編集長を退任してから約1年。現在はフリーのエディターおよびジャーナリストとして精力的に活動する、鈴木さんが今年買って良かったモノ5点を紹介します。

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オーバーコートビーバーウールコート ウィズ リムーバブルリブカラー」

鈴木正文(以下、鈴木):デビュー当時から見ているブランドで、タイミングが合えば展示会には足を運ぶようにしています。「オーバーコート(Overcoat)」のアイテムはいくつか持っていますが、これも展示会で見つけて目を引いたアイテム。ウィメンズっぽいシルエットだけど、ユニセックスで着られる。デザイナーの大丸隆平さんは僕とおなじく将棋好きなので親近感があります。で、着てみたら、すっきりとした落ち感が気に入りました。

FASHIONSNAP(以下、F):ドルマンスリーブのコートはオーバーコートのシグニチャーアイテムですね。今回の新作は衿が取り外し可能になっていて面白いです。

鈴木:裏地が無いのも良い。ちょうど今日みたいな格好で、ワイシャツ1枚にネクタイをして、それでブーツ履いて、このコートをさらっと羽織って。パリジェンヌみたいじゃない? チョコレートブラウンっていうのかな、独特な色合いですね。良い塩梅のフェミニンな可愛さがあります。

F:今年アウターは結構買われたんですか?

鈴木:コロナ禍で外出の機会が減ってしまったこともあり、昨年、一昨年に買ってまだ着ていないアウターが結構あるんですよね。ここ最近はコートよりも「ポロ ラルフ ローレン(Polo Ralph Lauren)」のスタジャンを着ることもあったり。今年の新顔のアウターはこのコートくらいだったような気がします。

コンバース「ALL STAR 100 TREKWAVE MN HI」

鈴木:展示会で服をオーダーすることが多いので、普段セレクトショップや百貨店など店舗で買い物することってほとんどないんですよね。そんな中、銀座の「ABC-MART」に行った際に買ったのがこのシューズ。

F:ABC-MARTに行かれるんですね。何だか意外に感じました。

鈴木:靴紐を買うために行ったんです。切れてしまったのか、緩んで落ちてしまったのか分かりませんが、「ジョージコックス(GEORGE COX)」のスペクテーターシューズの靴紐が履いているうちにいつの間にか無くなってしまって。これは困ったなと。その時に偶然見つけたアイテムです。一応ウィメンズシューズらしいんですが。

F:厚底ソールのALL STAR 100って新鮮ですね。ソールはややトレッキングシューズっぽさもありますね。

鈴木:ソールが今っぽい。普通ALL STARってソールの部分に赤いラインが入っていたり、ロゴの部分にも赤い配色があったりしますよね。でもこのモデルは、それらの部分も含め全てホワイトになっているのが良い。

F:どんなアイテムと合わせていますか?

鈴木:実はちょっとまだ出番がなくて履いていないんですよね。どんな格好にも合うと思いますが、足元をちょっと子どもっぽい感じにしたい時のスタイリングの外しアイテムになりそうです。ディナージャケットなんかにも合うんじゃないでしょうか。

F:思わぬ商品との出会いがあるのは店頭での購買体験ならでは。

鈴木:紐が緩むことがなければ、久々にABC-MARTを訪れることもなかったですからね。こういうアイテムがあるということを知ることもなく、買う機会もなかったでしょうね。「風が吹けば桶屋が儲かる」になぞらえるなら、「ジョージコックスの右足の紐がなくなったらコンバースが儲かった」というわけです(笑)。

F:コンバースのスニーカーは結構持っていらっしゃるんですか?

鈴木:スニーカーマニアというわけではないですが、全然履いていない昔のモデルは家で眠っています。長いこと生きてるから物がたくさんあるというだけなんですけどね。あとはホワイトのナイキ「Air Force 1」だったり、「ディオール(Dior)」「ヴァレンティノ(VALENTINO)」のスニーカー、「プラダ(PRADA)」と「アディダス(adidas)」のコラボシューズも。他にも色々と。

ザ・スタイリスト ジャパン×KIJIMA TAKAYUKIのボウラーハット

F:3アイテム目はスタイリストの大久保篤志さんのブランド「ザ・スタイリスト ジャパン(The Stylist Japan)」とハットブランド「キジマ タカユキ(KIJIMA TAKAYUKI)」がコラボレーションしたボウラーハットですね。

鈴木:これは大久保さんに頼まれてブランドのシーズンルックの撮影モデルをやった時に、現場で見て気に入って購入しました。もう何十年ものお付き合いになる写真家 森川昇さんがルック撮影を担当していて。

F:ボウラーハットにしては少し変わったシルエットです。

鈴木:トップハットとまではいかないけど、所謂ボウラーハットよりもクラウンが高いですね。トップハットとボウラーハットのあいのこみたいな。高さはトップハットに近いですが、トップハットですとクラウンがこんなに丸くなっていなくて、もう少し直角に近いんですよね。本来ボウラーハットは素材が硬いですが、キジマ タカユキのハットは柔らかい。なので例えば、こういう風に折り込んでソフトハットのように被ったりも出来ます。

F:フォーマルからカジュアルまで幅広い着こなしに合いそうです。

鈴木:必ずしもスーツに合わせなければいけないと、そういう風には考えてないですね。何をどう自由に合わせても良いと思います。あえてスタジャンと組み合わせても構わないと思いますし。

F:ハットはどれくらい持っているんですか?

鈴木:20個くらいはあるんじゃないかな、麦わら帽もありますし。これだけの数を自宅で保管していると、どうしてもカビが生えてきてしまうものも出てきて。「野菜洗いのお水ベジセーフ」という食材を洗うための製品があるんですが、カビが生えたら帽子にそれを吹きかけてますね。

F:食材用の製品をお使いになるんですね(笑)。

鈴木:成分は水と炭酸カリウムのみで、吹きかけると野菜に付着した残留農薬や汚れを洗い流してくれる。ベジセーフを開発したのはクリーニング屋を展開している企業だと知って、「汚れを落とすプロが考案したものなら衣類にも使えるのでは?」と思って、服に試してみたら綺麗に落ちることを発見して。公式で言ってるわけではないので、裏技的な使い方ですね。もちろん野菜やお米にも活用していますよ。

F:お手軽にカビ除去できるのはありがたいですね。早速購入を検討してみます(笑)。

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