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展覧会開幕を記念、コシノヒロコが若手デザイナーとの交流イベントを開催 吉田圭佑も登壇

トークイベントに登壇したコシノヒロコ(左)と吉田圭佑(右)

Image by: FASHIONSNAP(Kazuki Ono)

トークイベントに登壇したコシノヒロコ(左)と吉田圭佑(右)

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トークイベントに登壇したコシノヒロコ(左)と吉田圭佑(右)

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 ファッションデザイナー コシノヒロコの過去最大規模の展覧会「(UN)KNOWN HIROKO KOSHINO―新説/真説 コシノヒロコ―」が、5月26日に東京都現代美術館で開幕した。開幕前日の5月25日にはプレス向け内覧会とともに、コシノと日本の若手デザイナーとのネットワーキングイベントを実施。参加した日本の若手デザイナーらを前に、コシノと中堅ブランドを代表して「ケイスケヨシダ(KEISUKEYOSHIDA)」の吉田圭佑がトークセッションを行い、長く続けるための生存戦略や、ブランドの現在地について語った。

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 同イベントは、コシノヒロコ展実行委員会主催・一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)協力のもとで開催。冒頭で主催者を代表して挨拶したJFWOの今城薫氏は、コシノが2005年の第1回から最多となる30回東京ファッションウィークに参加し、長年にわたり業界を支えてきたことについて言及し、感謝の意を述べた。また、イベントに参加した若手デザイナーに向けて「今日は日本のファッション産業のリアルを含め、いろいろなお話が聞けると思います。ぜひたくさん吸収していただき、今後の日本のファッション業界や東京ファッションウィークを盛り上げていただけたら」と話した。

JFWOの今城薫氏

世界への第一歩は「日本を知ること」

 続いて、コシノヒロコが登壇。「ファッションは自分の生き方そのもの。展覧会を見ていただければ、私がどんな人生を歩んできたかわかってもらえると思います。私がこれまで作り上げてきたものや考えてきたことが、これからのデザイナーのみなさんの参考になれば」と話し、トークセッションがスタートした。

コシノヒロコ

 トークセッションは、若手デザイナーからの質問にコシノが答える形で進行。「若いデザイナーが世界で道を切り開くために必要な力」を問われると、コシノは「日本のアイデンティティを徹底的に自分のものにすること」だと断言。「日本人なのに自国のことを何も知らずに海外へ出ても、相手にされません。日本の本当の美しさや良さを勉強し、自分にしかできない表現を形にする。その本質は今も昔も同じだと思います」と語った。

 また、感覚を研ぎ澄ますためにアートに触れる重要性を説き、「アートとは、自分の考えや精神を可視化すること。感覚を磨くには、一流のものに触れ、体験することが大切」と話し、今回の展覧会で作品に触れられる展示を用意した意図を明かした。

「(UN)KNOWN HIROKO KOSHINO ー新説/真説 コシノヒロコー」展示風景、東京都現代美術館、2026年

「逆境」は自分から掴みにいくもの

 「スランプの乗り越え方は?」という問いには、「私、スランプってないんです」と即答し、会場を驚かせた。ファッションで行き詰まりそうになった際は、逃げ道であるアートの制作に没頭することで、自身のひらめきをトレーニングしてきたという。「60年以上止まることなく歩んでこられたのは、トレーニングが行き届いていたからでしょう」(コシノ)。

 さらに、若手に向けて「逆境」の必要性にも言及。「私はみなさんと同じくらいの年齢のころ、生きるか死ぬかというほどの逆境も経験しました。人間は、そういうことを味わわないと立派な仕事はできません。逆境は、自分から掴みにいかなければいけないくらい大切なもの。楽な方に逃げず、自分に厳しくあるべきです」と説いた。

 また、ブランド継続の原動力として、自身の「飽き性」な性格を挙げた。「私は何かやっていても飽きてしまって、すぐに新しいことを実験して見つけたくなる。だから常に実験的で、作り上げたものは既に過去のもの。完成はありえないことで、未完成の方が面白いものになる」と、尽きることのない探究心と実験的精神を覗かせた。

 ビジネスとクリエイションの両立については、「人に寄り添う」視点とコスト意識、安い素材でも魅力的な服を作る発見能力を磨くことの重要性を強調。「立体裁断の妙を使えば、体型に関係なく人を美しく見せることができる。美しい服は、その形の中に人間を放り込めばいいんです。そういう観念でものを作っていけば、世の中に格好悪い人はいなくなります」と独自の哲学を語った。

「ケイスケヨシダ」がショーを続ける意味

 続いて登壇した「ケイスケヨシダ」の吉田圭佑は、若手〜中堅ブランドの中でも早期からショーという発表形式にこだわり、独自の世界観を確立してきた。これまで15回のショーを重ねてきた吉田にとって、ショーを継続する中で「トレーニング」の意識が強まってきたことを実感してきたといい、先ほどのコシノの言葉に深く共感したことを明かした。また、「インディペンデントな小さいブランドにとって、ショーの予算確保は一番のネックだった」と当時の苦労を振り返りながらも、「ショーは継続することに意味がある。半年に一度というリズムの中で、時代の動きを繊細に捉え、デザインに落とし込んでいく。その繰り返しが大切なんです」と語った。

吉田圭佑

 一方で、吉田はクリエイションの現在地についても言及。AIやショート動画の普及によって情報消費速度が加速する中で、あえて最新の2026年秋冬コレクションではショー形式を封印し、インスタレーション形式を選択した。「コロナ禍を経て『日常と地続きな美しさ』に目が向くようになった今、あえて静止した状態で、ゆっくり服と向き合ってもらう時間を作りたかった」とその背景を説明。今後はショップを拠点に、ファッションを通じた様々な交流のあり方を生み出しつつ、それを自分のクリエイションにも活かしていけたら」と展望を語った。

 トークセッション終了後には、コシノや吉田と、参加した若手デザイナー、メディア関係者らによる歓談の時間が設けられ、ざっくばらんに交流を行った。

最終更新日:

◾️(UN)KNOWN HIROKO KOSHINO ー新説/真説 コシノヒロコー
会期:2026年5月26日(火)〜7月26日(日)
会場:東京都現代美術館 企画展示室 B2F
時間:10:00〜18:00
休館日:月曜日(7月20日は開館)、7月21日(火)
所在地:東京都江東区三好4-1-1
観覧料:一般 2200円、大学生・専門学生・65歳以上 1500円、中高校生 800円、小学生以下 無料
公式サイト

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