ワークマンが、独自の断熱素材を用いた機能性ウェアシリーズ「エックスシェルター(XShelter)」を年間で780万着、250億円規模の販売を見込んでいることを、2026年秋冬異常気象対策新製品発表会で明らかにした。新たな着用シーンの提案とラインナップの拡充を行い、既にヒット商品となっているリカバリーウェア「メディヒール(MEDIHEAL)」シリーズと並ぶ「ワークマンの2枚看板」(土屋哲雄専務)に育てる構えだ。
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同社は2027年3月期の経営方針として「マス化製品政策の推進による高成長」を掲げ、チェーン全店の売り上げの10%をメディヒールや、暑さ対策ウェアの「ウインドコア(Windcore)」といった、4カテゴリーの重点強化製品で達成することをKPI(目標)に設定。そのなかでも直近ではリカバリーウェアが大きく成長しており、今年9月に発売した最上位モデル「メディヒールコスモス(MEDIHEAL COSMOS)」は、発売開始から45日で70万着を売り上げたという。エックスシェルターも“マス化製品“の一つと位置付けている。

メディヒールコスモス(2026年9月に開催した発表会での展示から)
同社は当初、エックスシェルターを猛暑と極寒という極端な気温へ対応する素材として開発を進めていた。しかし、最近になって「1日の寒暖差」こそが課題であるという認識に至り、一着で朝の出勤時の寒さと日中や電車内の暑さに対応できるウェアの開発に舵を切った。こうした背景のもと開発したのが「エックスシェルター シグマ(XShelter Σ)」だ。同製品は「気温を意識させない快適さ」をコンセプトに掲げ、断熱、遮光、湿度排出をはじめとする計25もの機能を搭載。わずか0.45mmの極薄断熱フィルムを採用することで、外気温5度から30度という25度もの温度差を吸収できる構造を実現している。

エックスシェルター シグマの機能(2026年9月に開催した発表会での展示から)
エックスシェルターシリーズは2026年秋冬で400万点・140億円、2027年春夏で380万点・110億円、合計年間780万着・250億円規模まで成長させる方針。ウール見えする素材を採用してファッション性を高めたアイテムや、ビジネスシーンで着用可能なテーラードジャケットとスラックスのセットアップ、日本赤十字看護大学付属災害救護研究所と連携して開発したマイナス30度の環境にも対応する「エックスシェルター オメガ(XShelter Ω)」など、バリエーションを拡充する。また、同シリーズのアンバサダーにタレントの松岡昌宏を任命し、10月9日からは全国でテレビCMを放送する予定だ。




テーラードジャケットとスラックスのセットアップ(2026年9月に開催した発表会での展示から)
2026年秋冬では、アウターと並行してインナーウェアも強化する。その核となるのが、メリノウール素材を用いたシリーズだ。2026年秋冬では、メリノウールシリーズの生産数は約150万点と、昨シーズンの約80万点からほぼ2倍に近い規模へ拡大。原料価格が1年で約3割上昇する中、上下各1900円の中心価格は据え置いている。今シーズンは人間の髪の毛よりも細い18ミクロンの極細繊維が特徴の「スーパーエクストラファインメリノウール」をシリーズの軸に設定し、チクチク感の解消や消臭機能などを訴求する。



メリノウールシリーズ
さらに、ウィメンズでは、着用時の冷たさを軽減するための繊細な起毛加工、消臭、静電気抑制などの機能を備えた「シン・ホッとするインナー」もラインナップを拡大。各社が相次いで値上げを実施する中、同社はウィメンズの8分袖トップスは790円、長袖は990円という市場最安値水準の維持を目指しており、肌着全体の売上高については現状の全社売上比5%から2割への引き上げを目標に掲げる。
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