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2026年秋冬ウィメンズトレンド#01 ファッションウィーク総括とキーワード3選──伝統と更新、自然回帰、シルエット再考

Image by: ©Launchmetrics Spotlight

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 2026年秋冬ウィメンズの海外ファッションウィークは、ミラノ・コルティナ五輪、そして長引く戦争といった、イレギュラーな状況下での開催となったが、公式スケジュールは滞りなく行われた。クリエイティブディレクターの交代ラッシュが先シーズンから続き、新体制となったブランドの方向性がそれぞれ浮き彫りになってきている。メゾンの原点や伝統に回帰し、それらを現代的に更新していくアプローチは継続しながら、シルエットの再考がポイントとなった。身体の価値を尊重し、親密さや安らぎがフォルムやスタイルに現れている。

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伝統の継承と更新

 創設者が築き上げたブランドのヘリテージを見つめ直し、現代に向けていかに更新し新時代を作り上げるかの真価が問われた今シーズン。新ディレクターのデビューコレクションで注目されたのは、マリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)による「フェンディ(FENDI)」と、メリル・ロッゲ(Meryll Rogge)による「マルニ(MARNI)」。そして初のショーとなった「グッチ(GUCCI)」をはじめ、「ジル サンダー(JIL SANDER)」「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」「ディオール(Dior)」「シャネル(CHANEL)」「ロエベ(LOEWE)」「バレンシアガ(BALENCIAGA)」といった多くのブランドが、新ディレクターによる2シーズン目のコレクションでブランドの新たな方向性を印象付けた。

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 さらに、デザイナー自身の原点やアイデンティティを再解釈するセルフリファレンス、または過去の記憶や物語を感じさせるノスタルジアもポイントとなった。

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 チェックなどの伝統柄、テーラードやスモーキングなどクラシカルなスタイルに再注目。シャネルに代表されるスカートスーツが多かったのも今シーズンの特徴だ。一過性のトレンドや記号としてのファッションではなく、上質でタイムレスな装いにシフトしている。

自然への回帰

 AIが席巻しているデジタル時代において、自然への羨望が強まっている。天然の美しさに、いかに手仕事が迫れるか。自然と調和し、安らぎを与えることができるか。衣服の役割を見つめ、人を起点にしたクリエイションにフォーカスが当たった。自然由来の素材や人に優しいテクスチャー、環境に適応する機能性の探求により、感覚へのアプローチがデザインに現れている。

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 広大な世界に対する人間の身体の小ささをテーマとした「ミュウミュウ(MIU MIU)」は、衣服の内側にある存在と価値を尊重する。芝生や苔といった緑、明るい自然光を会場演出に取り入れたショーが多かったのも、今シーズンの特徴だ。

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シルエットの再考

 長らく主流だったオーバーサイズのビッグシルエットから、身体と衣服の親密なつながりを定義づけるタイトシルエットへの移行の兆しが見えてきた。筆頭はグッチ。肌に吸い付くほどタイトな衣服は、肉体美や生命力そのものを賛美する。

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 しかしアウターについては引き続きオーバーサイズが主流で、インナーやボトムをタイトに仕上げたボリュームの対比が多くのコレクションで見られた。肩のラインがポイントとなり、丸みを帯びたシルエットが目立っている。

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 シルエットでは、1920年代のフラッパースタイルを想起させるドロップウエストが、プロポーションを再定義。また、ローウエストのボトムも多く、ベルト使いによって強調している。

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 パーソナルな自分らしさを尊重し、個性を際立たせる装いとして、レイヤリングも今シーズンの特徴。特に「プラダ(PRADA)」が15人のモデルで見せた60体のコレクションは、1人のモデルが4つのアイデンティティを示す手法で、レイヤリングが意味する変容と多層性を印象付けた。

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最終更新日:

FASHIONSNAP ファッションディレクター

小湊千恵美

Chiemi Kominato

山梨県出身。文化服装学院卒業後、アパレルデザイン会社で企画、生産、デザイナーのアシスタントを経験。出産を経て、育児中にウェブデザインを学びFASHIONSNAPに参加。レコオーランドの社員1人目となる。編集記者、編集長を経て、2018年よりラグジュアリー領域/海外コレクションを統括するファッションディレクターに就任。年間60日以上が出張で海外を飛び回る日々だが、気力と体力には自信あり。

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