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【トップに聞く】クロスカンパニー 石川康晴「創業20周年テーマはグローバル」

クロスカンパニー代表取締役社長 石川康晴 Image by FASHIONSNAP
クロスカンパニー代表取締役社長 石川康晴
Image by: FASHIONSNAP

 「earth music & ecology(アースミュージック&エコロジー)」を中心に売上高1,000億円の大台に乗ったクロスカンパニーが今年、創業20周年を迎える。グループ売上は10年で22倍、出店数は1,000店舗弱まで伸び、「THOM BROWNE. NEW YORK(トム ブラウン ニューヨーク)」は買収時の5倍に拡大させた。急激に拡大を続ける同社だが、今年は新ステージとして日本発の「グローバルSPAブランド」に注力するという。これまでのSPAブランドにはない"フェア"という概念を大胆に取り入れたプロジェクトとは――。代表取締役社長の石川康晴氏にクロスカンパニーのこれからを聞いた。

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■売上高1000億円突破、テーマはグローバル

―2013年の消費動向と業績の推移についてお伺いしたいです。

 キャンの株式を100%取得して、クロスグループ体制がスタートしたのが2013年でした。クロスカンパニー単体と、特にクロスチャイナが伸びており、これら3つでグループ売上高1000億に到達することができました。

 後半はヤングレディースなど中価格帯より下のプライスゾーンは苦戦しましたが、徐々に増税前の駆け込みのムードに傾いたこともあって「THOM BROWNE. NEW YORK」や「YECCA VECCA(イェッカヴェッカ)」といった比較的高価格帯が売れました。

―1994年に4坪のセレクトショップを開業してから20年。2014年のテーマや戦略は?

 1,000億を突破して迎えた20周年は、「グローバル」をテーマに新たなステージに入っていきます。グループ全体で目指す2014年度の売上目標は1,170億円で、大きな施策のひとつとして出店に力を入れていきます。国内で131、海外に77、グローバルで計208店舗を出店する計画です。

―今期、強化するブランドは?

 海外の出店戦略の中心的ブランドは「earth music & ecology」で、今期の売上高として335億円を目標に、圧倒的な日本ナンバーワンのヤングカジュアルブランドに向かっていきます。国内では、郊外ファミリー型の「Green Parks(グリーンパークス)」の目標が269億円、そして2012年にスタートした「SEVENDAYS=SUNDAY(セブンデイズ サンデイ )」は55億円。いずれも順調に伸びているので、今期は一気に加速させたい考えです。

―海外戦略の中心となる国や地域などはありますか?

 2013年度で見ると中国の既存店前年比が120%、特に後半は130%以上伸びた店舗もありました。2012年9月の反日デモで一部、日本製不買運動の影響がありましたが、日本ブランドに対する消費者のマインドは戻ってきています。2013年の時点で49店舗まで増やし、さらに2014年度には51店舗を出店する計画なので、年度末には100店舗に到達します。中国における拡大戦略の中心的ブランドは「earth music & ecology」となり、一方で台湾では既に店舗網を広げている「earth music & ecology」と「E hyphen world gallery」に続く第3のブランドとして、キャンの「SM2(サマンサモスモス)」を強化する考えです。

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―海外における「earth music & ecology」の位置付けは?

 中国には「ナチュラルで可愛い」というコンセプトのブランド自体がないので、ニッチですが特別なアイデンティティがあります。サイジングがゆるめで、かつナチュラル思考で、どこか少女的。オンリーワンのプロダクトに、約2年半をかけてファンが根付いてきていて、雑誌「mina」の現地版では2013年の人気ブランドランキングで1位になりました。ブランディングが成功しはじめて、オピニオンの人たちから、ややマスの層まで認知が広がりつつあるのを感じています。

―中国には既に世界中のブランドが進出しています。

 消費者は日本のライフスタイルを買いにきているので、まずブランドのローカライズはしない方針です。中国で戦うのであれば、世界中のアパレルブランドに対して個性で挑んでいくような姿勢でないと勝算はないと思いますね。中間層の所得が年間で10%伸びてファッションリテラシーが高まってきたことを理由に、これまで顧客ではなかった層がファッションビルや百貨店に足が向く傾向にあります。富裕層をターゲットにした百貨店の高級店フロアは株価暴落や資産価値暴落の影響を受けて低迷しているようですが、中間層をターゲットにしているブランドは今、比較的追い風が吹いています。


―中国・台湾以外で注目している市場は?

 中国以外で前期から強化している地域はタイ・バンコクです。所得をひとつの目安にしているのですが、タイはASEANにおいて所得が伸びていることもあって、今期さらに14店舗を出店する計画です。インドネシアも視野には入れています。


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