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「フェラガモ」の自由を与える服 女性の社会進出が活発化した創業期の1920年代にフォーカス

「フェラガモ」の自由を与える服 女性の社会進出が活発化した創業期の1920年代にフォーカス

 マクシミリアン・デイヴィス(Maximilian Davis)による「フェラガモ(FERRAGAMO)」が勢いに乗っている。アイコンバッグとなった「ハグ(Hug)」は業界内でも愛用者が増え、デイヴィスによる洗練されたレディ・トゥ・ウェアは、カイリー・ジェンナーやヘイリー・ビーバー、デュア・リパらトップセレブリティが纏い、注目が高まっている。

Image by: FERRAGAMO

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デイヴィス就任後4シーズン目となった2024年秋冬コレクションは2月24日、ミラノファッションウィークで開催。フロントローのNCTのジェノや三吉彩花らがパパラッチのフラッシュを浴び、会場外には多くのファンが集まっていた。

着想源は1920年代

Image by: FERRAGAMO

 デイヴィスは今シーズン、「スピリット(SPIRIT)」をテーマにブランドの創業期である1920年代にインスピレーションを得た。第一次大戦後の1920年はアメリカで初めて女性に選挙権が与えられた年であり、女性たちがコルセットを脱ぎ捨て、社会進出を果たし、大きく歴史が動いたとき。その当時の保守的な社会と自由を求めた女性たちの姿を、コレクションを通して描いている。

“解放”を示す緩やかなシルエット

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 ファーストルックを飾ったモデルのヤスミン・ワルサメは、ミリタリーを彷彿とさせるカーキのジャケットをミニドレスのように着用。肩幅の広いボックスシルエットやワイドベルトで、20年代に解放された女性たちが表現されている。また当時フェラガモの顧客だった女優のジョーン・クロフォードやグレタ・ガルボらが好んだというシアードレスに、フェザーやスパンコールの装飾を合わせているのもポイントだ。

“身を守る”ケープ

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 フェラガモのアーカイヴにもあるブランケット・ケープをモダンにアレンジ。1920年代のバーなどでは、“身の安全が確保されるまで、ケープで着ているものを隠す”という風習があり、人々がまとっていたものだという。また漁師の仕事着にヒントを得たウェーダーやレザーのアウターなどは、“身を守る”というタフな印象とフェティッシュなデザインがミックスされている。

新モノグラムが登場

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 フェラガモの象徴的なモチーフであるガンチーニの新しいモノグラムがお目見え。アイコンバッグの「ハグ」のクロージャーにあしらわれたガンチーニの形をヒントにしており、ジャカードのモノグラムで仕立てたジャケットやトートバッグなどが新鮮。レザーグッズよりも手に取りやすいアイテムとして注目だ。

シュールレアリスムの影響

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 また20年代から活躍したシュールレアリスムのアーティストであるマン・レイ(Man Ray)やライオネル・ウェント(Lionel Wendt)にも影響を受けている。全体的なダークなカラーパレットや、シュールレアリスム風のアートワークの刺繍などに表れている。さらにレザーグッズの老舗ならではの職人技を生かしたコレクションピースも目を引いた。ラミネートレザーのスパンコールを手縫いしたというマーメイド風のドレスやバッグが異彩を放っていた。

色気のあるシューズ&バッグ

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 デイヴィスの得意とするセンシュアルなデザインはシューズにも見られる。細いTストラップのスティレットヒールやフェザーをあしらったシューズのほか、光沢感のあるサイハイブーツやサテンパンプスなど、上品でありながら色気のあるディテールが効いている。

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 アシンメトリーなシェイプとヴィンテージライターに着想したクロージャーが特徴的な「フィアンマ(Fiamma)」バッグは、グラデーションの新色が仲間入り。創業地フィレンツェのシンボルフラワーであるユリをイメージしたガンチーニをあしらった新作のハンドバッグも登場した。

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 28歳のデイヴィスによって新しい息吹がもたらされたフェラガモ。レザーの職人技を極めたコレクションピースから、手に取りやすいコマーシャルピースまで揃い、クリエイションに深みが増している。シーズンを重ねてよりそのシナジーが高まっている印象だ。

ファッション リポーター

大杉真心

Mami Osugi

文化女子大学(現文化学園大学)とニューヨーク州立ファッション工科大学(FIT)でファッションデザインを学ぶ。「WWD JAPAN」で記者として、海外コレクション、デザイナーズブランド、バッグ&シューズの取材を担当する。2019年にフェムテック分野を開拓し、ブランドや起業家取材を行う。21年8月に独立し、ファッションとフェムテックを軸に執筆、編集、企画に携わる。22年4月から文化学園大学の非常勤講師を務める。

最終更新日:

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