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人に教えたくなるフレグランスの話:vol.4 BORNTOSTANDOUT 香水愛にあふれる33歳が仕掛ける、韓国発ラグジュアリーフレグランス

赤い薔薇の花の下に埋まる白い香水ボトル

Image by: BORNTOSTANDOUT

赤い薔薇の花の下に埋まる白い香水ボトル

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人に教えたくなるフレグランスの話:vol.4 BORNTOSTANDOUT 香水愛にあふれる33歳が仕掛ける、韓国発ラグジュアリーフレグランス

赤い薔薇の花の下に埋まる白い香水ボトル

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 フレグランスの魅力とは、単に“匂い”だけじゃない。どんな思いがどのような香料やボトルに託されているのか…そんな奥深さを解き明かすフレグランス連載。

 第4回は、新たに韓国から上陸したフレグランスブランド「ボーン トゥ スタンド アウト(BORNTOSTANDOUT)」をピックアップ。

日本で人気のフレグランスのひとつ「NOT VANILLA」。トップはベルガモットやナツメグ、ミドルにバイオレットやバニラ、ベースにはガイアックウッドやプラリネなど、一筋縄ではいかないグルマンノートをフランク・フォルクルが調香。オードゥパルファム(50mL 税込2万4200円)

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 思えば日本に上陸した韓国コスメブランドは数々あれど、フレグランスブランドは初耳。「いったいどの程度?」と、ボーン トゥ スタンド アウトの展示会に足を運んでみたのだが、その予想を裏切るクオリティの高さに、正直驚いた。

 オードゥパルファム14種のほか、フレグランスタグ、ディフューザー、ハンドクリーム、ハンドウォッシュ、ボディクリーム、ボディウォッシュなど充実のラインナップ。そして香りにおいてはオリヴィエ・クレスプ(Olivier Cresp)、ナタリー・ローソン(Nathalie Lorson)、オノリーヌ・ブラン(Honorine Blanc)、フランク・フォルクル(Frank Voekl)、ダフネ・ブジェ(Daphne Bugey)など、ラグジュアリーブランドで必ず耳にする調香師たちが並ぶ。

ボトルデザインの着想源は、李朝白磁の官能的な曲線と穢れのない白。そこにブランドのキーカラーであるクリムゾンレッドを挑発的に配したキャンペーンビジュアル

 伝統の李朝白磁にインスパイアされた白のボトル、香り一つひとつに込められた挑発的なネーミングと実体験に根ざしたストーリーなど、これほどにメッセージ性の高いフレグランスブランドが、今までアジアにあっただろうか? 

 「もともとゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)と野村證券で化粧品部門の投資を担当していたので、アジアのビューティビジネスのエキスパートではある。その一方で、僕は高校生の時からフレグランスを収集していて、どこに行ってもフレグランスを購入し、自宅には専用ルームがあるほど。つまりビューティビジネスにおける知識の多さとフレグランス愛の深さの掛け合わせが、今回のブランドの立ち上げにつながったんだ」と説明するのは33歳のファウンダー、Jun Lim。

裸で飛び込んだ夏の海でのひと時を描いた「NAKED NEROLI」。ふんだんなシトラスにネロリやローズ、ジャスミン、ガイアックウッドなどを用いた、ダフネ・ブジェによるシトラスの新解釈。オードゥパルファム(50mL 税込2万4200円)

 「韓国では“ラグジュアリー=海外ブランド”“ローカルで買うなら安価なブランド”という根強い志向がある。だから僕は『バイレード(BYREDO)』や『ディプティック(Diptyque)』、『キリアン パリ(KILIAN PARIS)』と肩を並べられるようなラグジュアリーグローバルブランドを、韓国から発信したかった」

 そこでJunはまず、世界有数の香料メーカーに制作を依頼すべく各社にコンタクトを取る。

 「対応は非常に厳しかったね。かなりの額の契約料を提示されたし、ペナルティ項目も付けられた。彼らと仕事をするには定評ある会社であることが重要なんだ。それに加え、調香師の名前を出したくないとも言われた。でも香りを作るうえで調香師に直接ブリーフィングする必要があるし、でなければ誠実なクリエイションはできない。最終的には創業128年の老舗にして世界最大級の香料メーカー、フィルメニッヒ(Firmenich)の理解を得られてスタートできたんだ」

韓国アーティストYon Ho Kyungのデザインによるディフューザー。韓国語で「香」と書かれた器の中の天然溶岩石に好きなオードパルファムを染み込ませて。ディフューザー L (税込3万5200円)

 Junのアグレッシブな取り組みは、プロダクトのみにとどまらない。新進気鋭の韓国アーティストとコラボレートし、アートの発信と作品販売も同時に行っている。

 「多くのラグジュアリーブランドやヘリテージブランドがそうであるように、ブランドを際立たせるには他と違っていることが大切で、その違いを伝えるには特に現代の場合、言葉よりも目に見えるもののほうが強い。インフルエンサーを起用するのが今、典型的なバズの起こし方になっているけれど、乱用しすぎでまったく興味がない。それよりもアートを通じてブランドメッセージやアイデンティティをコミュニケートする方法でバズを起こしたいと思うんだ」

第1号店、梨泰院のフラッグシップショップ内。細長い通路の壁面を若手アーティストの作品が埋め尽くす。もちろんすべて購入可能

 新型コロナウイルス感染症が始まった2020年にブランドを立ち上げたこともあり、昨年からようやく本格始動。梨泰院にアートギャラリーと見紛う広々としたフラッグシップショップをオープンし、海外展開も準備。現時点ではオーストラリアとアフリカを除いたほぼすべての国と地域のパフューマリーや百貨店に出店し、8月1日にはペロタン(PERROTIN)とコラボレートしたフラッグシップショップをパリにオープン。すでにNY法人も立ち上げていて、来年にはNYにもオープン予定だ。

通路を奥まで進むと、ボーン トゥ スタンド アウトの全商品がお目見え。まさにアートギャラリーのような設えで、アーティストとのコラボによるマグカップやキーリングなども販売。日本では「リステア(RESTIR)」で限定販売中

 「ビジネスが軌道に乗ったおかげでさまざまな調香師やアーティストがボーン トゥ スタンド アウトと組みたいと手を挙げてくれている。今後はさらに世界の主要都市でフラッグシップショップを展開し、各地の現代アーティストとコラボレートし、5年以内には“グローバルラグジュアリーフレグランスブランド”として認知されたいね。そして10年後もフレグランスという軸はブレずに、コンシューマーと強い絆を持つ着実なブランドでありたいと思っているよ」とJun。

 久々にワクワクさせられるラグジュアリーフレグランスブランドがアジアから誕生したのは嬉しい限り。来年のNYの次には日本にもフラッグシップショップをオープンしたいというJunの果敢な姿勢に注目したい。

ビューティ・ジャーナリスト

木津由美子

大学卒業後、航空会社、化粧品会社AD/PR勤務を経て編集者に転身。VOGUE、marie claire、Harper’s BAZAARにてビューティを担当し、2023年独立。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修了、経営管理修士(MBA)。専門職学位論文のテーマは「化粧品ビジネスにおけるラグジュアリーブランド戦略の考察—プロダクトにみるラグジュアリー構成因子—」。

■問い合わせ先
BORNTOSTANDOUT:公式サイト

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