
Tシャツやショートパンツにも、そろそろ飽きてきた。まだ夏の気配は残っているけれど、気持ちは少しずつ秋へ向かっている。ブラウンのジャケットや王道のチェックシャツ、スエードのバッグ、足元を彩る靴下。季節を先取りしすぎず、今の時期から自然に取り入れられるものが気になる。暑さの残る日には軽く、秋が深まれば重ねて。これから先のワードローブを思い浮かべながら、少しずつ秋の準備を始めたい。
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目次
ラフに着られるチェックシャツ

チェックシャツが秋の定番として定着しているのは、チェック柄そのものが秋冬の服と深く結び付いてきたからだ。古くはイギリスやスコットランドで発展した柄であり、寒冷な気候に適したウール素材で作られたことで、防寒着やカントリーウェアとして秋から冬にかけて着用されてきた。そこからチェック柄には、ウールやフランネルといった秋冬素材を連想させる印象が生まれ、季節感を表す柄として親しまれるようになっていった。
秋になると、自然とブラウンベースのものが気になる。淡いオンブレチェックにヴィンテージのような雰囲気を持たせた「OUAT」のオフィスシャツは、クラシックな佇まいでありながら、どこか力の抜けた表情がある。「ジョン メイソン スミス(JOHN MASON SMITH)」のフランネルシャツも、ダメージ加工とフェードによって着込んだような風合いに仕上がっている。どちらもチェックシャツらしい素朴さを残しながら、きれいにまとまりすぎない。秋の装いには、こうした少し色褪せたブラウンのチェックがよく似合う。

素肌に重ねる、柔らかなカーディガン

一枚で着てもいいし、アウターのインナーにしてもいい。カーディガンは、秋のワードローブに自然と馴染む存在だ。今手に取るなら、Tシャツのうえから重ねてもストレスフリーな柔らかな素材のものを選びたい。加えて着回すことを考えるなら、できるだけベーシックなもの。
「シーオール(SEEALL)」には、そんな要望に応えるカーディガンが揃う。ヤクの糸で仕立てられたブラックの一枚は、カシミヤに匹敵する保温性と通気性を備え、滑らかな肌触りが心地いい。ゆったりとしたサイズ感に、ボタンのないすっきりとした仕様。Tシャツのうえに無造作に羽織るスタイルに馴染む。もう一方は、タオルなどにも使われるテリー素材を用いた一枚。見た目はスウェットに近く、吸水性と吸湿性を備えているので、まだ気温の残る時期にも軽やかに着こなせる。秋が深まればアウターの内側へ。気負わず使えて、気づけば手に取る回数が増えている。そんなアイテムを今のうちに揃えたい。

季節の間を繋ぐ靴下


トップスやボトムスと同じように、靴下も季節に合わせて変えてみる。秋冬の定番といえばウールだけれど、まだそこまでの厚みは必要ない。そんな時期には、少し表情のある素材のものを取り入れたい。
「チャコール トーキョー(Charcoal TOKYO)」のスラブソックスは、太さや撚りが不均一なスラブ糸を使って編まれている。生地には独特の凹凸とムラ感があり、通気性もいい。さらりとした肌触りで暑さの残る今からでも無理なく履けるうえ、メランジ調の編み地には、ほんのり秋らしいニュアンスを感じさせる。足元だけが先に重たくなることもなく、夏の軽さを残しながら、少しずつ秋へ向かっていく。季節の境目には、こういう靴下がよく馴染む。

王道とは少しずらしたデニムパンツ

ワードローブの定番であるデニムも少し色を変えたくなる。リジッドやフェードブルーといった定番から離れて、ブラウンに目を向けるだけで、いつものスタイリングが自然と秋の空気を帯びてくる。
26AWコレクションから登場した「ヴィヴィアーノ(VIVIANO)」と「ジョン メイソン スミス(JOHN MASON SMITH)」のデニムパンツは、どちらもブラウンでまとめられている。シルエットはゆったりとしたワイド。デニムらしい気軽さはそのままに、色が変わるだけで見慣れたスタイリングにも少しの新鮮さを加えてくれる。いつものブルーを置き換えるだけで、デニムパンツの見え方も、装いの雰囲気も変わってくる。

着こなしを引き締めるスエードバッグ

スエードには、手軽に秋の季節感を醸してくれる良さがある。シューズやベルトで取り入れる方法もあるけれど、スタイリング全体の印象を変えるなら、バッグくらいの存在感がちょうどいい。
ヴィンテージのポストマンバッグをモチーフにした「セブン バイ セブン(SEVEN BY SEVEN)」のショルダーバッグは、ブランドを象徴する定番のひとつ。キメ細かな起毛感のあるスエードを用いており、手にしたときから柔らかな質感を堪能できる。肩に掛けたときの馴染みもよく、使い込むほどにレザーならではの経年変化が現れる。モチーフになったポストマンバッグを思わせる大きめのサイズも魅力的で、少し大袈裟なくらいの佇まいがかえって愛嬌になる。スエードの質感と相まって、いつもの装いにほどよく秋の気配を添えてくれる。

カジュアルに羽織れるブラウンのジャケット


秋の気配を感じる頃になると、ジャケットが欲しくなる。体温調整のためだけではなく、少しかしこまった場所にも対応できて、Tシャツの上から無造作に羽織れる。そんな一着があると、季節の変わり目はずいぶん心強い。
デザインやシルエット、素材によって印象は変わるけれど、この時期はブラウンに惹かれる。「ノマット(Nomàt)」のノーカラージャケットは、重ね着を楽しめる余白があり、軽やかにレイヤードできる。「セブン バイ セブン」のリネンジャケットは軽い質感が心地よく、「ジョン メイソン スミス」のツイードジャケットはカットオフのデザインがアクセントになる。どれもジャケットらしいきちんと感を残しながら、堅苦しさはない。まだTシャツ一枚で過ごせる日にはラフに羽織り、気温が下がればその内側に少しずつ重ねていく。秋のワードローブには、こういう融通の利くジャケットを揃えておきたい。

足元を支えるブラックのレザーブーツ

サンダルからブーツへ。足元が変わるだけで、いつものスタイルにも重みが生まれる。軽快だった装いが引き締まり、全体の輪郭も少しずつ変わっていく。
レザーブーツならブラックが使いやすい。「OUAT」の定番ブーツは、キメの細かなキップスキンレザーを用いていてタフに履き込める。一方「N.ハリウッド(N.HOOLYWOOD)」のスエードブーツは、起毛したレザーならではの柔らかな質感が足元にアクセントを加えてくれる。ローカットでは軽く見えてしまうときも、ハイカットなら足元にしっかりとしたボリュームが出る。秋本番に重宝するだけではなく、Tシャツとパンツだけのシンプルな組み合わせにも、ブーツを合わせることで上下のバランスが整い、装いに秋らしい落ち着きをもたらしてくれる。

最終更新日:
model: Hikaru Takakamo, hair&make-up: Ayako Higashikawa | text&edit: Ryoji Miyazaki, photography: Hikaru Nagumo, directed by: Hideya Yokoi (FASHIONSNAP)
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